「Cell」応用エンジンを組み込んだQosmioに注目の東芝ブース:CEATEC JAPAN 2007
東芝のブースでは、「Cell」技術を応用したハードウェアエンジン「SpursEngine」搭載ボードの展示と、SpursEngineを実装したQosmioのデモが行われていた。
SpursEngineは、先日東芝が発表したCellベースのストリーミングエンジンで、4つのRISC「SPE」(Synergistic Processor Element)とフルHDのMPEG-2/H.264に対応したエンコード/デコード専用回路で構成される。
展示では、Qosmio G40に、SpursEngineを組み込んだ特別バージョン(システム基板にSpursEngineを接続するPCI Expressスロットを追加)で各種デモンストレーションが行われていた。その多くが、SpursEngineの画像処理能力をアピールするもので、カメラから取り込んだユーザーの顔をCGのキャラクターに貼り付けてリアルタイムで動かすデモでは、SpursEngineを有効無効にしたときのCPU負荷率の違い(SpursEngineを有効にするとCPU負荷率は劇的に軽減される)を示したり、PCのHDDに蓄積された動画コンテンツから「顔」のシーンを抽出してチャプターを生成する「顔deナビ」とった新しいユーザーインタフェースの提案、東芝独自のアルゴリズムでSD映像をHD相当の映像に鮮鋭化処理を施す「超解像技術」の参考展示が行われていた。
HDDでも、先日発表されたDTR(Discrete Track Recording)技術を採用したサンプルが参考展示されていた。DTRは垂直磁気記録方式を利用するHDDだが、トラックの間に溝を設けて相互干渉を低減することで、従来の方式と比べて1.5倍の記録密度を実現した技術だ。すでにリリースでは1プラッタ容量120Gバイトを実現したと報じられているが、展示ブースのスタッフは、従来の1.8インチサイズのHDDなら、プラッタを2枚搭載した240Gバイトドライブが実現可能と説明している。ただし、出荷開始にはあと1~2年はかかる見通しとのことだ。
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