供給不足の新型Core 2 Quad――バルク品投入も焼け石に水：古田雄介のアキバPickUp！（1/4 ページ）

安い！ 速い！ そんで少ない！――出せば売れる状態の新型Core 2 Quad

　1月20日の新型Core 2 Duo深夜販売時から3月末の発売を予告されてきた、製造プロセス45ナノメートルの新型Core 2 Quadが、3月24日から26日にかけてアキバに登場した。

　今回投入されたのは、Core 2 Quad Q9550／Q9450／Q9300の3モデルで、品薄なリテールパッケージを補填するようにバルク品を扱うショップも多かった。価格はそれぞれQ9550が7万円弱、Q9450が4万円台前半、Q9300が3万5000円前後。

　「一番人気のQ9450は入荷後3分で売り切れました」（フェイス パーツ館）というコメントがあるなど、初回から高い人気を示し、絶対数の少なさから入手困難な状況が続いている。

　新型のCore 2 Quadは、従来の製造プロセス65ナノメートルのモデルに比べ、FSBが1333MHzに引き上げられているほか、L2キャッシュも増量している。上位のQ9550とQ9450は6Mバイト×2、Q9300は3Mバイト×2で、TDPは95ワット。クロック数は上位から、Q9550が2.83GHz、Q9450が2.66GHz、Q9300が2.5GHzだ。

　なお、同等のスペックを有するXeon 33xxシリーズも登場しており、こちらも人気を集めている。ラインアップはXeon X3360／X3350／X3320の3種類で、それぞれの価格やスペックはQ9550／Q9450／Q9300と同一だ。

　新型Core 2 Quadを待っていたユーザーが多く、複数のショップには発売前後から多数の問い合わせが届いていた。しかし、需要に対して供給量が極端に少なく、浮かない顔の店員さんが多かった。

　あるスタッフは「週末に若干数を再入荷しますが、開店前から行列を作っていないと買えないでしょう。もともと入荷数が少ないということは知られていましたから、お客さんも必死ですよ。新型Core 2 Duoと比べても入荷数が少ないので、買えなくて残念な思いをする人も多いでしょうね。心苦しいです」と語る。また、今回の状況をPV4発売時となぞられるショップもいくつかあった。

　品薄な状況も手伝って、同等スペックを持つ新型Xeonを購入する人もいる。特に一番人気のCore 2 Quad Q9450と同じスペックのXeon X3350に注目するユーザーが多いという。BLESS秋葉原本店は、「スペックは同じですが、新型Xeonのほうが対応マザーが少ないので注意が必要です。ただ、“人柱上等”で購入する人も多いですよ。新型Core 2 Quadが潤沢に出回るのは6月頃と言われてますから、気持ちは分かります」と語る。なお、同店ではXeon X3350搭載のデモ機を展示している。

　新型Core 2 Quadとともに、Core 2 Duo E8400のバルク品も複数のショップに入荷していた。価格は2万5000円強。某ショップは「自社ブランドのマシンを扱っているショップは、組込用のCPUをバルク品で発売することもあるようですね。あとは、並行輸入で入手しているところもあるみたいです。Core 2 Duoも品薄傾向が解消されていませんから、需要を少しでも満たすために各ショップが本気で動いているのでしょう」と語っていた。

　また、取材時には新型Phenomのウワサも流れており、ある店員さんによると「入荷数は少なめですが、それでもCore 2 Quadに比べれば多いです」とのこと。

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