全モデルでデュアルコアCPUを搭載したスリム液晶一体型PC――「VALUESTAR N」 :2008年PC夏モデル
ノートPCに変わる選択肢として人気を集めるスリム液晶一体型PC「VALUESTAR N」の夏モデルは、CPUの強化がメインとなる。
地デジモデルを17インチのみに絞り、CPUを全モデルでデュアルコア化
重量が4キロ前後と液晶一体型PCとしては軽く、背面にフレックスバーと呼ばれる大型ハンドルを備えてノートPCに迫る可搬性を獲得した「VALUESTAR N」シリーズ。2008年夏モデルでは、ラインアップを全4モデルから3モデルに絞りつつ、全モデルでCPUのデュアルコア化を実現したのが特徴だ。また、OSのWindows Vista Home Premiumと、オフィススイートのOffice Personal 2007ともにService Pack 1適用済みとなっている。
モデル構成は春モデルと同様、1440×900ドット表示の17インチワイドスーパーシャインビューEX2液晶搭載の上位機と、1280×800ドット表示の15.4インチワイドスーパーシャインビューEX2液晶搭載の下位機となるが、夏モデルでは後者のTV機能搭載モデルが省かれた。その一方で、下位モデル「VN500/MG」のCPUはMobile Sempron 3600+(2.0GHz)からTurion 64 X2 TK-57(1.9GHz)に強化された。これにより、地上デジタル/地上アナログ放送をサポート(地デジと地アナの同時視聴/録画は不可)したモデルは最上位の「VN770/MG」のみとなる。なお、ミドルレンジの「VN750/MG」では、CPUが春モデルのTurion 64 X2 TL-58(1.9GHz)から2次キャッシュを減らしたTurion 64 X2 TK-57(1.9GHz)にダウンしている。
そのほかのハードウェアスペックに変更はなく、AMD M690Vのチップセット、2Gバイトのメモリ、スロットイン方式のDVDスーパーマルチドライブ、容量160GバイトのHDD(VN770/MGは250Gバイト)、IEEE802.11a/g/b対応の無線LAN、ギガビットの有線LANを搭載する。
発売は4月中旬の予定で、実売価格はVN770/MGが21万5000円前後、VN750/MGは18万円前後、VN500/MGは17万円前後と、春モデル登場時に比べてそれぞれ-1万円、-1万5000円、+5000円前後の変動がある。
VALUESTAR Nシリーズの概要(その1) | ||||||||
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シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VALUESTAR N | VN770/MG | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Turion 64 X2 TL-58(1.9GHz) | 2048MB | 250GB | Home Premium(SP1) | 21万5000円前後 |
VN750/MG | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Athlon 64 X2 TK-57(1.9GHz) | 2048MB | 160GB | Home Premium(SP1) | 18万円前後 | |
VN500/MG | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Athlon 64 X2 TK-57(1.9GHz) | 2048MB | 160GB | Home Premium(SP1) | 17万円前後 | |
VALUESTAR Nシリーズの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VALUESTAR N | VN770/MG | 17インチワイド | 1440×900 | AMD M690V | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 地デジ/地アナ | 約4.3キロ |
VN750/MG | 17インチワイド | 1440×900 | AMD M690V | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約4.2キロ | |
VN500/LG | 15.4インチワイド | 1280×800 | AMD M690V | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約4.1キロ |
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