ミシンから“痛複合機”まで、ブラザー100年の軌跡を展示:Brother World JAPAN 2008
創業100周年を迎えたブラザーが「Brother World JAPAN 2008」を開催。主力製品とともに、懐かしのタイプライターから最先端の“電脳メガネ”まで、多彩な展示が目を引いた。
ブラザー工業は9月4日、同社の新製品や新規事業の試作機などを展示する「Brother World JAPAN 2008」を東京国際フォーラムでを開催した。主催者講演では、ブラザー販売代表取締役社長の片山俊介氏が登壇し、プリンティング事業の戦略説明を行ったほか、落語家の林家久蔵さんや「マイミーオ」のCMに起用されている小林麻央さんが新商品の特徴を分かりやすく紹介して会場を盛り上げた。
また、展示会場には先日発表されたインクジェット複合機「マイミーオ」と「ジャスティオ」の新モデルが、実際の利用シーンを想像しやすいようにリビングルームやオフィスを模したセットとともにディスプレイされ、来場者の注目を集めていた。
電脳メガネとか、らき☆すたモデルとか……
現在のブラザーグループを支える基幹ビジネスはプリンティング事業だが、会場には新しい分野を開拓する新規事業の試作機も展示されていた。いくつか目にとまったものを紹介しよう。
まずは、2008年7月に開発発表があった「薄型電子ビューワ」。これは電子ペーパーを採用した携帯型ディスプレイ端末で、外部メモリを使って約5000ページ分(1Gバイト/A4換算)のデータを保存して持ち運べるというもの。厚さ12.4ミリ、重量380グラムの薄型ボディが特徴だ。ただし、表示できるファイルフォーマットは独自形式で、あらかじめPCなどでデータを専用形式に変換する必要があるほか、色数は白黒4階調まででカラー表示には対応していない。本体サイズは、210(幅)×232(奥行き)×12.4(厚さ)ミリ。
次は「眼鏡型網膜走査ディスプレイ」。従来のヘッドマウント型ディスプレイとは異なり、網膜に直接(安全な)光を当てて映像を投影する仕組みで、実際の視野の上に映像を重ねて見ることができる。担当者の話によれば、60センチくらい前方に14型サイズの映像が浮かぶイメージだという。また、重量も25グラムと軽い(バッテリーやストレージを兼ねるシステムボックスは200グラム内を予定)。バッテリー駆動時間は「目標で5時間」としている。2010年内の製品化を目標に開発中。価格は未定(詳細記事:網膜ディスプレイ、ブラザーが2010年に発売へ)。
最後は、スーツで身を固めたビジネスマンが行き交う会場内で、ひときわ異彩を放っていた「MyMio(マイミーオ)らき☆すたモデル」の展示をありのまま紹介しておく。これは先日発表されたプリンタ複合機「DCP-385C」の天板に「らき☆すた」のイラストをプリントしたもので、同社によると「個性あふれる創作活動に日々励む皆様への応援作戦」「豊富なプリンタラインアップで、皆様の大切な1枚1枚の作品を世に送り出すための、最高のパートナーになることができると確信している」ということらしい。ちなみに、このモデル自体の発売予定はいまのところない。
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