AMDプラットフォームで異種混合GPU環境を実現する「870A Fuzion」を画像でチェック:イマドキのイタモノ(2/2 ページ)
インテルプラットフォームだけに対応していた“Fuzion”シリーズにAMD 870チップセット搭載モデルが登場。1万円台前半の“お手軽Fuzion”を画像でチェックする。
拡張スロットに相違あり
870A Fuzionは、DDR3対応のメモリスロットを4基備える。スロットの数はP55A Fuzionと同じだが、独自のオーバークロックによって対応するメモリクロックは1600MHzまでとなる(P55A Fuzionは2300MHzまで)。拡張スロットは、PCI Express x16スロットが2基にPCI Express x1スロットが2基と、ここまではP55A Fuzionと同じだが、PCIスロットが1基と少ない。これは、AMD 870とHydraチップを長辺方向に2つ並べたために、拡張スロットのエリアを圧迫したことが原因だ。
ただ、独自のオーバークロックで対応するメモリクロックと1基だけのPCIスロットについては、メモリを2000MHz以上で動作させるユーザーが限られているのと(そのようなユーザーはBig Bangシリーズを選択するだろう)、現在の拡張カードラインアップを見れば、PCIスロットの数はそれほど致命的な弱点とはならない。
同じように、870A Fuzionに用意されたオンボードスイッチも「OC Genie」のみ(ほかに、バックパネルにCMOSクリアボタンがある)だが、これも、870A Fuzionで想定されるユーザーはオーバークロッカーではなく、一度OC Genieで自動オーバークロック設定を行ったらそのまま使い続ける自作PCユーザーであることを思えば、不都合でない。
実売価格1万3000円前後の870A Fuzionは、「ごく普通の自作PCユーザーに、“異種混合GPU”環境を構築できるマザーボードを提供する」という、非常に分かりやすい役目を持ったモデルといえる。そういう意味で、初めてAMDプラットフォームに対応した870A Fuzionで、GeForceシリーズやRadeon HDシリーズが混在した構成で、どれだけ安定して動作するかが気になるところ。この動作検証については、後日レビュー記事で紹介する予定だ。
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