レビュー

エレガントなデザインを身にまとった15型クラス最薄ノート――デル「XPS 15z」よく見ると似てないね(2/3 ページ)

デルの「XPS 15z」は、アルミの外装を採用したデザイン重視の意欲作だ。フルHD液晶に第2世代のCore i7、さらに外部GPUとしてGeForce GT 525Mを搭載しながら12万9980円という高いコストパフォーマンスを実現した「プラチナパッケージ」を見ていこう。

グラフィックスはNVIDIA GPUとIntel HD Graphics 3000のハイブリッド

 グラフィックス機能は、Core i7-2620M内蔵のIntel HD Grapchics 3000と、NVIDIAのGeForce GT 525M(ビデオメモリ2Gバイト)のハイブリッド構成で、NVIDIAのOptimus Technologyにより、自動的に切り替えて利用される。

 3Dゲームなど3D描画パフォーマンスが必要なアプリケーションはGeForce GT 520Mが使われ、それ以外はIntel HD Graphics 3000が使われる。この判断はNVIDIAのドライバが行うが、NVIDIAコントロールパネルからユーザーが指定することも可能だ。

外部GPUとしてNVIDIAのGeForce GT525Mを搭載している。DirectX 11対応、96基のCUDAコアを内蔵しており、CPU内蔵GPUよりも高い3D描画パフォーマンスをもつ。2Gバイトと大容量のグラフィックスメモリを搭載するのも特徴だ(画面=左)。NVIDIA GeForce GT525MとCPU内蔵GPU(Intel HD Graphics 3000)の切り替えはNVIDIAのドライバによって自動的に行われる。3Dゲームやベンチマークテストプログラムなどは基本的にNVIDIA GPUが、動画再生やQSV対応動画変換ソフトなどではCPU内蔵GPUが指定されている。アプリケーションと使用GPUを手動で指定することも可能(画面=右)

 通信機能は1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE 802.11b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth V3.0+HSを装備している。端子類は左側面に多くがまとめられているが、USB 3.0ポートを2基、eSATA/USB 2.0コンボを1基、9in1メディアカードリーダー(SDXC、SDHC、メモリースティックPro、MMC、xDピクチャカードなどに対応)、HDMI出力(HDMI1.4)、MiniDisplayPort出力など、先進的な内容を備える。液晶ベゼル上部には130万画素のWebカメラも内蔵する。

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本体前面/背面/左側面/右側面

 OSはWindows 7 Home Premium 64ビット版(SP1)を採用。BTOではMicrosoft Office Personal 2010などのオフィスソフトの追加が可能だ。

フルHDの高輝度液晶とバックライト付きキーボードを搭載

 液晶ディスプレイのサイズは15.6型ワイド、画面の表示解像度は1920×1080ドットに対応している。Blu-ray Discのムービータイトルなど、フルHDで収録されているコンテンツを本来の画質で視聴できるほか、表示領域はWebページなら2枚並べて無理なく閲覧できるし、ワープロやPDFならA4見開きで余裕をもって表示でき、クリエイティブアプリケーションのパレットなどを置くにも都合がよい。

 表面は光沢仕上げで輝度も300nitと、とても明るく、非常に鮮やかでクリアな表示だ。光沢仕上げのため映り込みはしやすいものの、輝度を最大に上げている状態では照明程度の映り込みは気にならない。一方、上下の視野角は狭く、ヒンジの角度も約130度までとあまり開かない部類に入るが、特別な姿勢で利用しないかぎりは実用上問題ないと思われる。

 キーボードは、キーボードベゼルからキートップのみを露出させたアイソレーションタイプを採用する。15.6型ワイドと横長のフォルムだが、両端にスピーカーがあることもあってサイズにはあまり余裕がない。主要キーこそ約19×19ミリのピッチを確保しているが、右端付近で少しキーの詰め込みが見られる。BackSpaceキーの横幅が約10ミリしかない点やカーソルキーも縦が約9ミリしかなく、やや慣れが必要だろう。キートップはくぼみをつけたデザインで打ちやすい。スイッチの感触も良好で、強めにタイプしてもたわみなどを感じることはなかった。

 ポインティングデバイスには2ボタン式のタッチパッドを搭載している。特にスクロールやマルチタッチ機能などを提供するドライバはインストールされていないが、100(幅)×53(高さ)ミリと十分な大きさがあり、操作はしやすい。

 なお、キーボードベゼル両側にはステレオスピーカーが設置されている。低音の表現力には限界を感じるものの、音量も大きく上げることができ、ノートPCとしては悪くない音質だ。DVDや音楽コンテンツなどをパーソナルに楽しむぶんには十分だろう。

アイソレーションタイプのキーボードを搭載。バックライトも内蔵する

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