レビュー
ナチュラルで上質、高級モデルならではのサウンド──ラトックシステム「RAL-24192DM1」:野村ケンジのぶらんにゅ~PCオーディオ Review(2/2 ページ)
音楽は“いい音”で聞きたい──。それならば、自作に続くオトナのPC遊び「PCオーディオ」に挑戦してはいかがだろう。今回は音質向上の工夫も、そして価格もかなりの本格的なラトックのUSB DACフラグシップモデルをチェックする。
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ていねいで優しい、アナログライクな良質サウンド
ラトックのUSB DACといえば、歪み感の少ない音色の確かさと、デジタルオーディオならではのキレとメリハリがよいサウンドが魅力と勝手にイメージしていたのだが、本機はまったく別のキャラクターだった。抑揚の表現や細部の描写がとてもていねいで、時には優しく感じるくらい自然でアナログライクなサウンドを聴かせてくれる。
さらに左右のセパレーションがすばらしく、実際の解像度も高い。音が自然に広がり、通りもよい。そのため、ボリュームを大きくして大音響で聞いても、小さくしてBGMで利用しても、歌声に込められた感情表現がしっかりと伝わってくる。とても表現がうまいと評価できる。
RAL-24192DM1は、音質を低下させる要因を徹底して排除する工夫を取り入れることで、音楽の魅力を最大限に引き出せる実力を持っている。半面、このこだわりのあまり、USB DACとしてはかなり高価となってしまったのだが、それだけの価値はある思う。現在のPCオーディオのシステムに何らかの不満があり、もっとこの世界にのめり込みたい人、大幅なステップアップを望む人に導入候補の1つとして加えてほしい1台だ。
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音質評価 | RAL-24192DM1 |
---|---|
解像度感 | (粗い----○きめ細かい) |
空間表現 | (ナロー----○ワイド) |
帯域バランス | (低域強調----○フラット) |
音色傾向 | (迫力重視---○-質感重視) |
試聴曲
- Marcus Miller「Jean Pierre/FREE」
- 小曽根真「ドゥムカ(あるべきもなく)/Road to Chopin」
- 上原ひろみ「voice/voice」
- 新居昭乃「きれいな感情/sora no uta」
- santana「Whole Lotta Love/Guitar Heaven: The Greatest Guitar Classics of All Time」
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