レビュー

超極薄ボディで12時間動作! しかも“フルスペック”──WiMAXルータ「URoad-Aero」は“買い”か?“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー(2/3 ページ)

これは“買い”か──。薄型、軽量、長時間動作、クレードル対応、公衆無線LAN対応、電池交換可能……ポータブルルータの“ほしい仕様”をほぼすべて満たすWiMAXルータの新モデルがシンセイコーポレーションから登場。「URoad-Aero」の実力をチェックする。

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これだけ薄くて「連続12時間動作」、さらに休止状態「1000時間待機」とは?

バッテリー動作時間は連続最大12時間、待受最大20時間、休止最大1000時間以上となる。バッテリーは着脱可能、出力仕様は3.8ボルト/2080mAhだ

 これだけボディが薄型化されながら「連続12時間動作」を実現するのもモバイルユーザーとして、とてもうれしい部分だ。さらに待受/ウエイティング時で最大20時間、休止/Sleep時で最大1000時間以上の待機時間とする長時間動作モードも搭載する。

 ウエイティングモードはWi-Fi接続とWiMAX通信がなくなった場合に自動的に移行する省電力モードで、PCではスリープに相当するもの。スマートフォンなどから接続がある(スマートフォンをスリープから復帰させる)と即座に復帰するので、電源は入れっぱなしのままの運用が可能だ。

 もう1つの休止モードはPCのハイバネーション、あるいは他機種の高速起動モードなどに相当するもの。前モデルより省電力設計を追求し、1000時間“以上”の待機時間を実現する。こちらは本体上面の専用ボタン(Sleepボタン)で起動(復帰)操作を行う方法を採用し、通常電源のオン/オフを行う感覚で扱える。

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公衆無線LAN接続にも対応。公衆無線LANサービスもサービス用ID1つで接続を共有できる

 バッテリーの実動作時間はどうだろう。今回はウエイティングモードは使わず、2台のスマートフォンを802.11nで無線LAN接続し、計2時間の移動往復、計30分の列車待ち時間、計1時間の空き時間に使用、さらに同じく802.11n無線LAN接続のPCで4時間の業務でガッツリ通信した、ある1日の例において、電源入れっぱなしのまま「約11時間42分」使用できた。カタログ値の連続12時間には少し届かなかったが、基本的には「1日の活動時間(8時間程度を想定)はまるごと、ガッツリ通信し続けても大丈夫」と考えていいだろう。

 また、Micro USB端子で5ボルトUSB充電が行えるので、USBモバイルバッテリーを併用すれば実動時間をより延長させる使い方も可能。さらにバッテリー着脱が可能なため、オプションバッテリーをもう1つ確保しておく手段も取り入れられる。“うるさ”型ユーザーのニーズもまかなえる喜ばしい仕様だ。

 休止モードの「1000時間待機」はどうか。単純計算で42日以上も持続する計算であり、メーカーによると“1000時間以上も可能”とのことだ。ちなみに1000時間以上の実証値を検証するのが困難なため、確実に達成できる1000時間とした──のが経緯だという。それではということで、フル充電後に休止モードで24時間放置したところ、残量は98%だった。なるほど、単純計算で1200時間は行ける感じだ。普段は(起動に若干時間のかかる)完全な電源オフではなく、この休止/高速復帰モードを普通に活用する使い方でほぼ問題ないはずだ。

 1点、「休止/高速起動モードから実通信が利用可能な状態に復帰するまでの時間」はURoad-SS10比で少し遅くなっていた。URoad-SS10は15秒以内だったのに対し、本機は25秒ほど。喫茶店など屋内にて席について使うシーンならさほど気にはならないが、列車の待ち時間などで立ったままサッと使いたいシーンには少し気になるかもしれない。

スマホアプリ「URoad Magic」で、本体の動作状態──起動(復帰)/休止をタイマー設定で制御できる

 URoad-Aeroは「Aeroモード」と呼ぶ新機能も追加された。Aeroモードは、前述した休止状態からの復帰と休止状態への移行をタイマー予約するスマートフォンアプリ「URoad Magic」(iOS/Android版 無料)の機能だ。例えば7時に復帰、23時に休止と設定すれば、起床時間に自動で復帰し、寝る頃に休止モードへ移行するような使い方ができる。AtermWM3800Rは休止からの復帰をスマートフォンアプリと独自機能によりリモート操作できる工夫を設けたが、本機は、アプリ操作で手動指示するのではなく、タイマー設定で能動的に復帰する方法を採用している。

 このAeroモードでは、休止モードへの移行もタイマー設定できること。うっかり電源を入れっぱなしにしてしまい、翌日、バッテリーがカラになっていた──という悲しい事態を防げる。通信がなければ数分後に自動スリープする機能を持つ機器はいくつかあるが、作業・通信させっぱなしで寝落ちしてしまうこともあるし……。

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