レビュー

「Core i7-5960X」で8コア16スレッド対応“Haswell-E”の実力を試すクアッドチャネルのDDR4も気になる!(2/3 ページ)

Coreシリーズに8コアの時代がやってきた。DDR4にLGA2011-v3と新規格を取り入れた“Haswell-E”とIntel X99 Expressチップセットの性能を検証する。

“E”シリーズCPU対応の新世代チップセット

 Intel X99 Expressチップセットは、Haswell-E専用のチップセットだ。

Intel X99 Expressチップセットを搭載するASUSTeKの「X99 DELUXE」を今回の検証で用いている

 Intel X99 Expresチップセットでは、USB 3.0をサポートした。USB 3.0が6基、USB 2.0が8基でIntel Z97 Expressチップセットと同様だ。また、Serial ATA 6Gbpsも10基が利用できる。PCI ExpressはGen 2の8レーンで、Intel X79 Expressチップセットと同等だ。M.2やSATA Expressは、マザーボードメーカーが独自に実装可能で、今回の検証で用いたASUSTeKのX99 DELUXEでもM.2およびSATA Expressを搭載しており、SATA Expressは2基を備えていた。

垂直型のM.2スロットと、2基のSATA Expressポートを搭載する。Serial ATA 6Gbpsはチップセットがサポートする10基に2基を追加している

 ほかは、ギガビットイーサネットを接続するためのSM Busが2.0になったり、Intel Rapid Storage Technologyが13.1(Intel X79はIRST enterprise 3.0)になったり、Intel MEが9.1になったりと、それぞれバージョンアップしている。

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 なお、CPUとの接続はDMI 2.0 x4となっている。Intel X79 Expressチップセットが、DMI 20Gb/sと記されたDMI 2.0で、ここに違いがあるのかについては、正式な表記が見つからない。USB 3.0への対応やSerial ATA 6Gbpsの増加など、従来のDMI接続の帯域では足りなくなった可能性はある。

Intel X99 Expressと(写真=左)、Intel X79 Express(写真=右)のブロックダイアグラム

 X99 DELUXEのLGA2011-v3ソケットは従来のLGA2011と比べて形状が異なるが、CPUの固定方法にも違いがある。上下2つのレバーで固定するのは従来同様だが、LGA2011では、レバーを引っ掛けて固定するときに、引っ掛けるフック部分が外側に開いていたが、LGA2011-v3は内側に開いている。スペースが狭いだけに、扱いがやや面倒に感じた。

LGA2011-v3ソケットの固定方法。基本的には従来のLGA2011と同じだが、レバー固定部分の向きが異なる

 DDR4メモリの装着方法は基本的に従来と同様だ。CPUソケットに対し、左右に4本ずつメモリスロットがあり、4枚の場合、左右それぞれスロット1基おきに2本ずつ装着する。メモリスロットはチャネル毎に色分けするのが一般的なので、それを目印にすればよい。

4チャネルのメモリは、CPUソケットをはさむ形で2枚ずつ、1スロット間隔で実装する(写真=左)。ASUSTeKのマザーボードでは、メモリ固定ラッチのうち片側をラッチレスとしたQ-DIMMを用いているが、X99 DELUXEでは、新形状のQ-DIMMを採用していた(写真=右)

 このように、Haswell-E、および、Intel X99 Expressチップセットのプラットフォームでは、CPU側ではコア数の増大とDDR4メモリのサポート開始、チップセット側ではUSB 3.0やSerial ATA 6Gbpsといった足回りを強化したのがポイントだ。

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