550グラム手のひらサイズデスクトップ「HP Stream Mini 200-020jp」徹底レビュー：自作感覚も楽しめる！（2/4 ページ）

膝の上でも軽々使えるワイヤレスキーボード

　ワイヤレスキーボードは、日本語109Aタイプだ。主要なキートップサイズは15（横）×15（縦）ミリ、キーピッチは縦横方向共に19ミリ、キーストロークは上下とも約2.4ミリ、重量は486グラムとフルサイズながら軽量だ（いずれも実測値）。膝の上に置いても軽々と使いこなせるのは、リビングルームでテレビを接続して使うときに便利だ。ただ、キーの下押し感や剛性は、残念ながらいまひとつだ。質感はあまり高くはない。

　なお、本体に付属するワイヤレスキーボードとマウスの使用にあたっては、専用のドングルを本体に接続する。そのためPC本体のUSB 3.0を1基専有する。メーカー公表はないが、キーボード底面に刻印された、技術基準適合証明（MRAによる工事設計認証）の工事設計承認番号（201－125758）によると、このドングルはLite-On製で、2.4GHz帯の無線タイプだ。赤外線ではないので、指向性もなく、レスポンスはいい。なお、付属のマウスも同様に2.4GHｚ帯の無線タイプ。ドングルはキーボードと兼用できる。

　付属の45ワットACアダプタは、実測サイズが92.14（幅）×44.02（奥行き）×27（高さ）ミリで、ケーブル込みの実測重量は、294グラムと少し重い。ACケーブルは太く、300ボルト対応0.75平方ミリメートルVCTF（3芯ビニルキャブタイヤ丸形コード）を採用したのは、デスクトップPCで断線リスクを回避する上でも信頼が持てるところだ。

3Dゲームは厳しいが起動は速い

　コンパクトなStream Miniの処理能力を各種ベンチマークテストで検証してみよう。評価機の構成は、CPUがCeleron 2957U、システムメモリがDDR3L 1600MHzを2Gバイト、データストレージは容量32GバイトのM.2対応（接続はSerial ATA 6Gbps）SSDだ。グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphicsを利用する。

　WindowsエクスペリエンスインデックをWIN SCORE SHAREで確認した。総合スコアは4.4で、個別項目ではグラフィックス性能が足を引っ張っている。システムメモリ2Gバイトでは少し少ないところだ。参考までに、手持ちの8Gバイトメモリを追加し、システムメモリを合計10Gバイトとしたところ、グラフィック性能が改善してスコアも4.7まで底上げした（なお、以後ベンチマークテストの計測では、標準構成に戻している）。

　CPUの演算能力を測定するCINEBENCHシリーのCPUスコアは控えめな結果だ。シングルスコアでは、動作クロック数の低さが影響に出たといえるだろう。

　システムストレージは、容量32GバイトのM.2対応（接続はSerial ATA 6Gbps）SSDだ。評価用機材には、SanDiskの「SDSA6MM-032G-1006」を搭載していた。ストレージ性能を計測するCrystalDiskMarkのスコアは、読み込み速度は速いものの、書き込み速度が、SSDとしては遅い結果となった。それでも、HDDやeMMCと比較すれば十分に速い。

　システム全体のパフォーマンスを評価する「PCMark 7」の総合スコアは、1年半～2年ほど前に主流だったClover Trail世代のWindows PCを少し上回る程度だ。「3DMark」や「FINAL FANTASY XIV：新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編」でチェックした3D描画性能は、「設定変更が必要」という結果となった。FINAL FANTASY XIVを快適に、楽しむのは厳しい。総じてエントリークラスの性能だ。実際の使用感としては、遅くて困るほどではない。もちろん、Windowsの操作でワンテンポ遅れるような感覚も皆無だ。

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