「GX7J-D63/ZE」で“2枚差し”の実力を再確認する:重ければ重いほど力を発揮(2/2 ページ)
TSUKUMOのゲーミングPCハイエンドシリーズG-GEAR neo でSLIモデルは、税別19万9800円という“購入しやすい”モンスターゲーミングPCだった。
最新タイトルを4Kや最高画質で楽しめるという実力を検証
今回の処理能力検証では、グラフィックスカード1枚構成とSLI構成のパフォーマンスを計測してみた。使用したベンチマークテストは、Futuremarkの3DMarkと、Battlefield 4、Grand Theft Auto Vだ。
3DMarkでは、Cloud Gate以上の負荷でSLIのパフォーマンスが効いてくる。Cloud Gateでは1.6倍、Sky Diverでは1.7倍、Fire Strikeでは1.8倍といった具合で、GPU負荷が高ければ高いほどSLIは効果を発揮する。
Battlefield 4に関しては、最高画質において解像度1920×1080ピクセルと3840×2160ピクセルで計測した。1920×1080ピクセル設定に関しては、シングルGPUでも十分快適で、SLIでは144Hz対応のゲーミングディスプレイとの相性もよさそうな3桁のフレームレートが記録できた。4Kクラスの解像度に関しては、シングルで30fpsを割り込むキビシイ結果だが、SLIでは30fpsを超えることができた。60fpsには届いていないが、プレイ自体は十分に楽しめる。
Grand Theft Auto V(以下GTAV)に関しては、すべての画質設定項目を最高値に引き上げた上で、アンチエイリアスを「8x」とした設定と、「4x」としてTXAAを有効(NVIDIAによれば8x相当の画質をより低負荷で得るという)とした設定で検証してみた。GTAVに関しては30fpsでまずまず快適、60fps出れば快適といった印象だ。シングルでも4xMSAA+TXAAであれば60fps近いフレームレートを得るが、実用的な意味で60fpsを超えるのは、やはりSLIだ。なお、8xMSAAでもSLIであれば60fpsを超えている。
今回、評価用ディスプレイとしてGX7J-D63/ZEの4K対応モデル「G-GEAR neo 4Kモニタ対応PC GX7J-A63/4KE」で、工場出荷時に4K表示テストを行うASUSTeKの「PB287Q」を用いた。4K対応ディスプレイでは、DisplayPort接続で不具合が発生するケースが確認されているが、TSUKUMOでは、自ら接続検証をして問題が発生しない組み合わせを4Kモニタ対応PCとして用意している。こうした10万円以下の購入しやすい大画面4Kモデルと組み合わせれば、快適なゲーム環境が構築できるだろう。
なお、PCケースの通気性がよく、冷却性能重視であることから、SLI構成でベンチマークテスト中の動作音は大きい。ただ、“ひと昔前”のハイエンドグラフィックスカードと比べれば、ファンの改良などでかなり静かになっており、机の下に置けば気にならない。一方で、目線を変えれば十分な排熱ができている証でもある。もちろん、CPUクーラーユニットをカスタマイズ(BTOではリテールのほかに3製品ほど用意している)していけば、より静かなPCに仕上がるだろう。
これだけのパフォーマンスを20万円に抑えた絶妙な構成に注目
G-GEAR GX7J「GX7J-D63/ZE」は、フルHDであれば現在の最新ゲームタイトルの60fps超で楽しめる。さらに、Battlefield 4に関しても、4Kプレイが設定しだいで十分実用的になるパフォーマンスを発揮する。今回の評価機は、標準構成から一部パーツを変更していたが、3D描画に関する部分はGeForce GTX 970のSLIという点で同じ。標準構成でもスコアはほぼ同じものと考えていいだろう。
SLI構成のゲーミングPCが20万円程度で入手できてしまうことにも注目したい。コストパフォーマンスを重視したいユーザーでもフルHDで最高画質が十分に楽しめるだけのパフォーマンスを持つ「GX7J-D63/ZE」の価格とパーツ構成のバランスは秀逸だ。
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