レビュー

“FF14がぬるぬる動く”モバイルゲーミングPC「NEXTGEAR-NOTE i3500」で遊ぶ13.3型ボディにGTX 960を搭載(2/2 ページ)

13.3型ゲーミングノートの傑作機がGeForce GTX 960Mを採用してモデルチェンジ。ノートで「蒼天のイシュガルド」はどこまで遊べる?

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ノートPCながらメインマシンとしても十分なパフォーマンスを発揮

 それでは定番ベンチマークテストで性能をチェックしていこう。まずはCPUの処理能力を測るCINEBENCHの結果だ。CINEBENCH R11.5のCPUスコアは3.34(pts)、CINEBENCH R15は307(cb)となっている。後者のスコアは、4コア/8スレッド動作のCore i7-4710MQを搭載するシステムで500後半~600程度なので、ほぼ半分という結果。BTOメニューでは、+9000円でCore i7-4710MQにアップグレードできるので、動画編集などの用途も視野に入れるならそちらを選ぶのも手だ。

CINEBENCH R11.5の結果
CINEBENCH R15の結果

 システムの総合性能を測るPCMark 8は、それぞれ下に掲載した画面の結果となった。クアッドコアを搭載する前モデルと比較すると、HomeとCreativeのスコアで水をあけられており、CPU処理性能の差がはっきりと出ている。これはアプリケーションによって内蔵GPUと外部GPUを自動的に切り替えるNVIDIAのOptimusが強制的に内蔵GPUで動作させるためだろう。外部GPUのアドバンテージがないと考えれば妥当な結果ではある。

PCMark 8の結果。左がHome、右がCreative
PCMark 8のスコア比較

 評価機はシステムドライブにSSDを、データドライブにHDDを搭載するデュアルストレージ構成をとっている。そこでCrystalDiskMarkを実行し、ストレージの性能も確かめてみた。

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 結果は以下の通りで、シーケンシャルリードが500Mバイト/秒に届かず、シーケンシャルライトは130Mバイト/秒とやや遅い。Serial ATA接続のためPCI Express接続の最新SSDに比べると見劣りする。とはいえ、体感的にはキビキビと動作しており、OSやアプリケーションの起動は高速で、たとえmSATAでもBTOでSSDにする価値は十分にある。なお、評価機にはADATA製SSD(XM21E)が搭載されていた。

CrystalDiskMarkの結果。左が3.0.3、右が4.0.3

 次にグラフィックス性能を見ていこう。3DMarkの結果は、総合スコアでi420SA1に大きく差をつけられ、一部i410SA1にも負けてしまっている。Physicsの結果からクアッドコアとデュアルコアの差が大きく影響を与えているのが分かる。もっとも、Graphicsスコアを個別に見ると、GeForce GTX 860Mを搭載する前モデルに対して、Cloud GateとFire Strikeともにおよそ112%ほどよい結果となった。世代を追うごとにグラフィックス性能は確実に向上していると見ていいだろう。

3DMarkの結果
3DMarkのスコア比較

 ゲームベンチでは旧モデルと比較するためにFINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編を実行した。負荷の低い画質設定ではクアッドコアCPUを載せた旧モデルが良好なスコアを出す一方で、重い処理になるほどGeForce GTX 960Mを搭載するi3500がスコアを伸ばし、最高画質設定では逆転している。なお、1920×1080ピクセル表示の最高画質で5992の「とても快適」という指標。それ以外の設定はすべて最高の「非常に快適」になっている。

FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編の結果(1920×1080ピクセル/最高画質設定)
FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編のスコア比較

 続いて、FINAL FANTASY XIV初の拡張パックである「蒼天のイシュガルド」に対応した新しいベンチマークテストも実行した。同バージョンではDirectX 11がサポートされ、DierctX 9に比べてグラフィックス品質が大きく向上しているのもトピックの1つだ。ただし、現状でDirectX 11に対応するのはPC版のみであり、より美しいFFの世界を楽しみたいならPCしか選択肢はない。これを理由にプレイステーションからの乗り換えを検討している方もいるだろう。

最高品質/DirectX 11。床に反射したステンドグラスや複数の光源が作り出す壁の陰影が美しい
標準品質/DirectX 9。上に比べて立体感がなくのっぺりとしているのが分かる

 FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果は以下の通り。DirectX 11モードで最高品質/1920×1080の設定でも「快適」の指標である4392、高品質(ノートPC)なら「とても快適」を示す6301とまずまずの結果になっている。

 ただし、実際にプレイしてみたところ、ゲーム内のシステム設定画面に表示されるfpsでは、DirectX 11モードの最高品質設定時は30fps前後まで落ち込み、高品質(ノートPC)でも描画負荷の高いシーンで45fpsを割る場面が見られた。さすがにミドルレンジクラスのモバイル向けGPUでは、常に最高品質/高解像度でプレイするのはやや荷が重い印象はある。眺めのいい景色を探してぶらぶらとエオルゼアを散策するといった遊び方なら問題ないが、エンドコンテンツでパーティの空気をギスらせたくない人は画質を調整するほうが無難だろう。

FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク(DirectX 11)の結果画面。左から最高品質、高品質(ノートPC)、標準品質(ノートPC)。指標は順に「快適」「とても快適」「非常に快適」となった
FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果

 以上、「NEXTGEAR-NOTE i3500」シリーズを見てきた。最新GPUの搭載により、完成度の高いコンパクトなゲーミングノートPCがさらにブラッシュアップされているのは間違いない。ただし、旧モデルの価格水準に合わせるとCPUがデュアルコアのCore i5になるのは惜しい。ゲーム用と割り切るのならばそれほど影響はないものの、ハイパフォーマンスなメインマシンとしてクリエイティブワークにも活用することを考えると、できればCore i7以上のCPUを搭載したいところだ。

 なお、最廉価モデルをベースにカスタマイズした評価機から、さらに9000円の追加投資でCore i7-4710MQに変更するよりも、同CPUを搭載し、SSD+HDDのツインドライブ構成を採用した「NEXTGEAR-NOTE i3500GA1」が台数限定の1万円引きキャンペーン対象で税別13万4800円とお得に購入できる。死角のないスペックで固めたいなら、是非こちらを検討してほしい。

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