レビュー

A3ノビ対応で2万円を切る「HP Officejet 7510」の“戦略的費用対効果”を検証する:競合最安値の新鋭プリンタ(4/4 ページ)

世界市場トップのHP Inc.が日本市場における起死回生を目指して投入する新モデルは、コストを抑えつつ多彩な機能を導入した。その使い勝手を試してみた。

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モノクロ印刷で公称値を維持したものの

 JEITA(電子情報技術産業協会)によるプリント用標準テストパターンを使った速度計測で、実際の出力スピードを計測してみた。計測した時間は、印刷画面で「OK」をクリックした瞬間から、最後の用紙が排出されるまでだ。プリンタドライバの設定は、標準のままとした。使用したPCは、Surface Pro 3(CPU:Core i5-4300U/システムメモリ:4Gバイト/OS:Windows 8.1 Pro)で無線LANでHP Officejet 7510と接続する。

 なお、JEITA J1(Ver.2)は、Word 2013のテキストのみ文章(23Kバイト)、J9は図表を埋め込んだカラー文章Word2013(1024Kバイト)、J10はExcel 2013ファイル(978Kバイトの一部)のA3チャートシートを利用した。

 コピーのテストには、プリントテストで出力した原稿をそのままコピー原稿に利用している。計測時間は、本体のスタートボタンを押した瞬間から最後の用紙が排出されるまで(テストはストップウォッチによる手動計測)。結果は下表の通りだ。

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テスト内容 テスト原稿 カラー 枚数 計測時間 備考
プリント J1(A4) 黒 1枚 17秒09 ファーストプリント
プリント J1(A4) 黒 10部(10枚) 53秒90 ファーストプリントを含む
プリント J9(A4) カラー 1枚 30秒73 ファーストプリント
プリント J9(A4) カラー 2部(10枚) 2分37秒69 ファーストプリントを含む
プリント J10(A3チャート) 黒 1枚 30秒46 ファーストプリント
プリント J10(A3チャート) 黒 10部(10枚) 2分3秒64 ファーストプリントを含む
プリント J10(A3チャート) カラー 1枚 3分22秒23 ファーストプリント
プリント J10(A3チャート) カラー 10部(10枚) 32分04秒83 ファーストプリントを含む
スキャン J1(A4) 黒 1枚 32秒58 ADF使用
スキャン J1(A4) 黒 10部(10枚) 2分1秒15 ADF使用
スキャン J9(A4) カラー 1枚 30秒98 ADF使用
スキャン J9(A4) カラー 10枚 2分0秒26 ADF使用
スキャン J9(A4) カラー 1枚 28秒52 原稿台使用
コピー J1(A4) 黒 1枚 26秒30 ADF使用
コピー J1(A4) 黒 10部(10枚) 2分22秒57 ADF使用
コピー J1(A4) 黒 1枚 15秒84 原稿台使用
コピー J9(A4) カラー 1枚 28秒42 ADF使用
コピー J9(A4) カラー 2部(10枚) 3分20秒07 ADF使用
コピー J9(A4) カラー 1枚 26秒54 原稿台使用

 ファーストプリントとファーストコピーの時間を含めないプリント速度は、A4モノクロで4.09秒/枚、A4カラーで14.10秒/枚。A4モノクロ印刷の場合は公称値通り(約4秒/枚)であったが、カラー印刷では、かなり時間がかかっている。特に、A3カラー出力を多用するユーザーにとっては厳しい結果といえるだろう。

とにかく低コストのA3ノビ出力対応プリンタが必要なSOHOに

 HP Officejet 7510で最も重要なのは、本体価格が1万9800円(税別)という、A3ノビの印刷が可能な複合機の中でも突出したコストパフォーマンスの高さだ。世界シェアNo.1のHP Inc.のスケールメリットでできたともいえるだろう。

 価格を抑えたモデルでありながら、豊富な接続環境や、ADFの装備、全色顔料インクの採用、充実した専用アプリで使い勝手も良好だ。A3サイズでのコピーやスキャン、各サイズでの両面印刷ができないという弱点はあるが、“A3の印刷をすることがときどきある”という個人事務所やSOHOで設備導入の予算を抑えたい場合に、導入を検討しておきたいモデルだ。

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