インタビュー

居抜き物件専門「スイッチオフィス」でオフィス移転はどう変わる?オフィス移転もWebマッチング(1/3 ページ)

ベンチャー企業を中心にオフィス移転サポート事業などを行うヒトカラメディアが、オフィス移転を支援するWebマッチングサービス「スイッチオフィス」を発表した。しかも「居抜き物件」の専門マッチングサイトだという。

 Webマッチングと言えば、Airbnbをはじめとする民泊ビジネスや、Pairsなどの出会い系ビジネスで盛り上がりを見せている分野だ。それが、オフィス移転にもやってきた。

 企業のオフィス移転サポートを手掛けるヒトカラメディア(東京都渋谷区)がWebマッチングサービス「スイッチオフィス」を2月9日に発表。スイッチオフィスは、普通のオフィス物件マッチングと違い、「居抜き専門」のWebマッチングサービスだという。なぜ、居抜き専門なのか?

 今回は運営するヒトカラメディアの高井淳一郎氏、田久保博樹氏に話を聞いてみた。

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(左:ヒトカラメディア代表の高井淳一郎氏、右:取締役の田久保博樹氏)

もともと「めんどくさい」オフィス移転

―― オフィス物件の中でも、退去者の内装を引き継ぐ「居抜き専門」のWebマッチングにしたのはなぜですか?(聞き手:ITmedia鈴木)


ヒトカラメディア取締役の田久保博樹氏

田久保氏 大手企業と比べてベンチャー企業は移転のペースが早く、人員の拡大などですぐに引っ越してしまうケースが多いです。特に最近は「居抜きでお金をかけずに退去したい」「内装にこだわらないから居抜き物件に入ってお金を節約したい」と考えるユーザーが増えてきたのに、今まで居抜き物件専門のサービスがありませんでした。

―― なるほど。徐々に顧客からニーズが出てきたのですね。

田久保氏 そこで、スイッチオフィスがプラットフォーム化することで、ユーザー同士の居抜きマッチング率を上げていきたいと思いました。これがローンチに踏み切った大きな理由です。

こんなにお金がかかっていた? オフィスの移転問題

田久保氏 一般のビジネスパーソンは深く知らないと思いますが、オフィス移転には敷金をはじめとした「契約金」と「内装構築費」、そして退去する際に必要な「原状回復費」が必要です。

―― オフィスも一般の住まい用賃貸と同じで、原状回復費を支払う必要があるのですね。

田久保氏 はい。要するに「入居したときと同じようにきれいにした状態で出ていってね」ということ。通常、次の新しいオフィスに移る際も内装構築費や、契約のために8カ月~12カ月分程度の敷金が必要です。仲介費用も合わせると、大きなキャッシュを用意しなくてはなりません。

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