M.3 SSD、Z-SSD、64層V-NANDなどSSDの最新動向(2/3 ページ)
2017年中はNAND不足継続も、長いスパンで見ればGB単価はHDDに接近。2020年にSSDの販売台数はHDDを抜き、ストレージされるデータ総量は6.5ZB(ゼタバイト)に達するという。
ストレージで音が変わる アイ・オー・データ機器が音質検証
アイ・オー・データ機器の北村泰紀氏は、Samsung SSDを採用したコンシューマ製品として、ハイレゾ対応ネットワークオーディオサーバー「fidata Network Audio Server HFAS1」などを紹介した。
このHFAS1は、ハイレゾ音源ファイルを効率よく効くためのネットワークオーディオ専用ストレージで、再生機器は各社のネットワークオーディオプレイヤー、USB DACに対応、タブレットからコントロールする機能を提供している。
同製品は高音質を追求するために、基板レベルから、水晶発振器や電解コンデンサなど実装部品の吟味に加え、回路設計を最適化するなどあらゆる方面から徹底したアプローチを行っている。ストレージに関しては、ヒアリングの結果、HDDモデルとSSDモデル両方を用意しており、SSDモデルにはSamsungの850 EVOを採用したという。選択基準は「性能でも耐久性でもなく、実際に聴き込んで音がよかったため」(同氏)。SSDならば何でもよかったわけではなく、850 EVOがもっともよかったということだ。
なぜストレージで音が変わるのか? HFAS1は、デジタルデータをネットワークやUSB経由でデジタルに出力するデバイスであり、アナログ要素は存在しない。それでも、北村氏は「音の違いは確かに感じることができる」と話す。
そこで、同社では「装置の電気的なノイズが伝達されて、音質に影響しているのではないか」という仮説を立て、HDDモデルとの比較検証を行った。その結果によれば、SSDモデルを利用したほうが、装置本体もUSBケーブルで接続したUSB DACも、ノイズ、ジッターとも少なくなる傾向があり、装置本体のノイズ傾向が、USB DACのノイズ傾向と一致し、仮説を実証する結果が出たという。
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