わが家に「ドラえもん」がやってきた(ただしスマートスピーカー):山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はLINEが販売しているドラえもん型のスマートスピーカー「Clova Friends mini(ドラえもん)」を紹介する。
「Clova」を「ねぇClova」に変えることで反応が向上
初代のClova WAVE以降、聞き取り性能の低さが何かと指摘されるClovaシリーズだが、このClova Friends miniについても、聞き取り性能は高くはない。1mも離れていない至近距離で話し掛けても無応答というのはざらで、聴力の弱い人に大声で話し掛けているような状態になることもしばしばだ。
ただし、とある方法を使うことで、ウェイクワードへの反応を劇的と言っていいレベルで向上させられる。それはウェイクワードをデフォルトの「Clova」から「ねぇClova」へと変更することだ。
恐らくウェイクワードの音節が複雑になって誤反応が起こりにくくなる分、判定のしきい値自体を下げて反応しやすくしていると推測されるが、利用者からすると、ウェイクワードを変更しただけであからさまに実用性のレベルが変わるので驚かされる。逆になぜこれがデフォルトでないのか、と首をひねりたくなるほどだ。
もっとも、Amazon Echoの異常なまでの聞き取り性能のよさに慣れた筆者からすると、それでもまだ許容できるギリギリの範囲だが、少なくとも誤反応および無応答が続出して使う気をなくしてしまうレベルではなくなる。デメリットも特に感じられないので、デフォルトのままの人はぜひ設定を変更しておきたい。
どこまで「ドラえもん」らしさを実現しているのか
本製品はドラえもんモデルということで、Clova Friends miniの他のモデルにはない、ドラえもんにまつわる2つのオリジナル機能が用意されている。
一つはアラームだ。本製品には録り下ろしボイスを用いた2種類のサウンドが用意されており、それらをアラームに設定しておくと、時間になればドラえもんの声で知らせてくれる。アラームを停止するには鼻のアクションボタンを押せばよく、目覚ましなどに重宝する。
もう一つは「ねえClova、ドラえもんにかわって」とリクエストすることで、「ピカチュウトーク」ならぬ「ドラえもんトーク」を楽しむ機能だ。こちらもアラームと同様、録り下ろしボイスが使用されている。
想定外の質問には「ふむふむ」「なるほど」「はい」といった反応でお茶を濁されるが、日常会話、またドラえもんに登場するキャラについての質問は的確に答えてくれる。実際のせりふ(の一部)はWebサイトで公開されているので、興味がある人はチェックしていただきたい。
残念なのは、録り下ろしボイスを使ってここまで作り込んでおきながら、ウェイクワードに「ドラえもん」を指定できないことだ。見るからにドラえもんなのに、呼び掛ける際の名前が「ねぇClova」というのは、キャラクターモデルとしては違和感が強い。
もちろん、音声アシスタントの会話全てをドラえもんの声に変更するのが無理な以上、呼び名にだけドラえもんが設定できると、今後は「ドラえもんを呼んだのに音声アシスタントが返事するのが違和感」というツッコミは予想されるが、呼び名に比べると違和感は少ないように思う。今後キャラクター路線を続けるのであれば、ぜひ再考してほしいところだ。
以上、ざっと特徴をチェックしたが、ではこのClova Friends mini、どんな用途で使うのに適しているのだろうか。これについては回をあらためて、活用編としてお届けしたい。
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