実売2万円台半ばの15.6型モデル MSI初のモバイルディスプレイ「Optix MAG161V」を試す:モバイルディスプレイの道(3/4 ページ)
ゲーミングPCやPCパーツでおなじみのエムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から、同社初となるモバイル液晶ディスプレイ「Optix MAG161V」が発売された。その出来栄えをチェックした。
USB Type-Cケーブル1本で接続可能
では実際に使ってみよう。USB Type-Cケーブルで接続する場合は、いわゆるDisplayPort Alternate Modeにより、ケーブル1本で映像信号の伝送と電源供給の両方を行える。取り扱い説明書によると、10Wの電力が確保できていれば、外部からの電源供給は不要なようだ。今回試した限りでは、ThinkPad X1 Carbon(2019)との組み合わせでは、ケーブル1本で問題なく動いた。
HDMIで接続する場合は、もう1本、電源供給用のUSBケーブルが必要になる。付属のA-Cケーブルを用いる以外に、C-Cケーブルを(映像伝送には使わずに)電源供給用として使い、映像はHDMIケーブルで流すという組み合わせも問題なく行えた。
視野角は垂直/水平ともに178度と広く、斜め方向から見ても視認性は高いが、本製品はデフォルトの明るさ設定がやや低く(100段階の20)、これを50程度まで上げても、ケーブルの抜き差しや電源オン/オフの拍子に元の20に戻ってしまうことがある。いつもより視野角が狭いと感じたら、明るさがデフォルトに戻っていないか、チェックしたい。
実際に使っていて若干気になったのは、画面の反射がかなりきついことだ。映像や写真の見栄えはいいのだが、同等品にはノングレアの製品もあるだけに、グレア調で蛍光灯が映り込みやすい本製品の仕様はやや気になる。なるべく垂直に近い状態で立てて使うなど工夫が必要だ。場合によってはユーザー側で非光沢の保護シートを探して貼るなど、対策を行った方がよいかもしれない。
また、メニューの操作性がいまひとつないのも気になる。本製品の設定を変更するには、左側面のジョグダイヤルを上下に動かして項目を選択し、垂直に押し込んで決定売る仕組みを採用する。ただ、垂直に押し込んだはずが決定されなかったり、別の項目が選択されたりすることがよくある。
これに加えて、そもそもの問題として、横方向に並んだ項目を、上下ボタンで選択させるのは、ユーザーインタフェース上かなり無理がある。項目を横ではなく縦に並べた上で、ボタンの(ハードウェア的な)改善も要望したいところだ。
そろそろまとめよう。
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