レビュー

価格、パフォーマンス、消費電力の“三方良し” 「GeForce RTX 3070」徹底レビュー(3/4 ページ)

10月29日22時に発売される「GeForce RTX 3070」は、GeForce RTX 30シリーズのエントリー製品である。メーカーのNVIDIAは前世代のハイエンド「GeForce RTX 2080 Ti」とほぼ同じか、それを超える性能を発揮するというが本当なのだろうか。ベンチマークテストを通してチェックしてみよう。

実際のゲームでフレームレートをチェック

 続いて、実際のゲームにおけるフレームレートも確認しておこう。

 まず「レインボーシックス シージ」のゲーム内ベンチマークモードで、平均レートと最小レートをチェックした。画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度でそれぞれレートを調べた。

 このモードでは、特に最小フレームレートの数値がばらけやすい。平均レートを見る限りは、各GPUの序列はこれまでのテストの傾向と変わらず、フルHDではほとんど数値に差が見られない。

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 しかし、解像度を上げていくと、GPU自体のパワーに欠けるRTX 2080が順位を落とし、RTX 3080やRTX 3070といったAmpere勢の優位性が際立つ。4Kでは、RTX 3070とRTX 2080 Tiの差は、ほとんどない。少しだけ差が付いているフルHDとWQHDの結果を見ても、最小レートはどちらも240fpsを超えている。

 実用ベースでは、RTX 3070とRTX 2080 Tiの差を感じられる場面は非常に限られるだろう。


レインボーシックス シージ(フルHD)のフレームレート

レインボーシックス シージ(フルHD)のフレームレート

レインボーシックス シージ(4K)のフレームレート

 続いて「CONTROL」において一定コースを移動した際のフレームレートを確認しよう。今回は、画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度において「FrameView」が表示する平均、最小のレートを記録している。

 なお、このタイトルはDXRや「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」にも対応しているが、DXRは全ての解像度で無効、DLSSはフルHDでのテスト時のみ無効としている。

 DLSSを無効化したフルHDのテストに比べると、DLSSを有効化したWQHDのテストの方がフレールレートが高くなっている。フルHDのテストにおいて、RTX 3070が初めてRTX 2080 Tiよりも良いスコア(レート)を記録した……が、計測上の誤差による逆転があり得る程度の差でしかない。WQHDと4Kでは、RTX 2080 Tiの方がわずかながら良好なスコアとなっている。ちなみにRTX 3080と平均フレームレートを比べると、フルHDとWQHDで約15%、4Kで約20%ほど低い。

 描画にまつわる負荷が常に高いタイトルなら、RTX 3080を選ぶメリットは大きい。しかし、大多数のPCゲーマーにとっては10万円未満で優れた性能が手に入るRTX 3070の方が有力な選択肢となるはずだ。


CONTROL(フルHD、DXR無効)のフレームレート

CONTROL(WQHD、DXR無効)のフレームレート

CONTROL(4K、DXR無効)のフレームレート

フォートナイト

 フォートナイトでもフレームレートをチェックした。今回はNVIDIAのカスタマイズマップ「RTX Treasure Run」上の一定コースを移動した際に、FrameViewが表示する平均、最小レートを測った。

 このタイトルもDXRとDLSSに対応しているが、画質プリセットは“最高”、フレームレートは「無制限」、DXRは無効、DLSSは「バランス」としてテストを行った。解像度はフルHD、WQHD、QHDの3パターンだ。

 平均フレームレートは、フルHDでは240fps前後で頭打ちとなり、RTX 2080以外は有意な差が出ない。WQHD、4Kと解像度を上げると差は出てくるが、RTX 3070とRTX 2080 Tiとの差は、やはり誤差レベルにとどまる。これは最小レートでも同様だ。


フォートナイト(フルHD、DXR無効、DLSSバランス)のフレームレート

フォートナイト(WQHD、DXR無効、DLSSバランス)のフレームレート

フォートナイト(4K、DXR無効、DLSSバランス)のフレームレート

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