これ以上スマート家電を導入できないだと?――スマートリモコンとWi-Fiルーターで切り抜けた:テレワーク時代のスマート家電(1/3 ページ)
スマート家電を活用することで、少しでも在宅ワークを快適にしていこうという本連載。今回はスマートホーム化する中で避けては通れない、ボトルネックとなる製品にフォーカスした。
快適な在宅ワークを目指す上で、スマート化されていない家電をどうするかは常に悩ましい課題だ。この暑い夏に急きょ導入した、窓枠取り付け型クーラーもその1つだ。最新式エアコンのほとんどは、無線LAN機能を内蔵していたり、外付け無線LANアダプターを付けたりすることで、スマホからの操作を受け付けているのだが、安価なタイプを選んだため、冷房と除湿のみの対応で「エアコン」ですらない。
これは、スマートホーム化を目指している筆者にとって由々しき事態である。そこで登場するのが、スマートリモコンだ。今回は「Nature Remo」を導入したので、そのいきさつをお届けしたい。
スマートリモコン「Nature Remo」を使えるようにするまで
Nature Remo(以下、Remo)は、2014年に国内で立ち上がったベンチャー企業Natureによるスマートリモコンだ。Nature代表の塩出晴海氏によるnoteによれば、最初にコントロールしたいと思ったのがエアコンとのこと。
目の前にブツがあると、すぐに電源を入れたくなるさがだが、その気持ちをグッと抑えて、まずはスマートフォンに専用アプリ「Nature Remo」をインストールしよう。
初めてRemoシリーズを利用するために、アカウントを作るところからスタートだ。
後はUSB Type-A→Micro USBケーブルを接続してRemoを起動し、スマホにRemoを認識させよう。Remoが宅内のWi-Fiルーターを見つけたら、ルーターのパスワードを入れることでセットアップは完了する。
筆者の周囲で使っている人たちが、口々に「使いやすい製品」と言っているように、実にあっけなく設定が完了した。
窓枠取り付け型クーラーも音声でコントロール
次は、クーラーとRemoの連携に挑戦だ。これまで、いくつかのスマートリモコンを試してきたが、製品によってはアプリ内にあるメーカーリストから絞り込んで、操作対象の機種名を選ぶことで初めて使えるようになるタイプのものがあった。
大抵の場合エアコンというものは、天井近くに取り付けられているので、正確に機種名を把握するのが大変だ。小さい文字で表示されているから近くまで寄りたくても高いところにあるためそれはできない。仕方なく、スマホカメラでズーム機能を使って確認するなど、手間がかかる。面倒で、使うのをあきらめたこともあった。
しかし、Remoの場合はリモコン学習を使える。これは、もともと家電についているリモコンの赤外線送信部をRemoに向け、オン/オフボタンを押すなどしてリモコン信号を送ることで、操作対象の機種を特定し、コントロールできるようになるというものだ。家電の機種名を確認するために席を立たなくていいし、アプリから絞り込んでいく必要もない。クーラーとRemoの連携は、わずか20秒ほどで終わるほど簡単なものであった。
Remoは、このような窓枠取り付け型クーラー以外にも、赤外線リモコンさえついていれば通常のエアコンや扇風機、サーキュレーター、またロボット掃除機やTVなども操作可能だ。+Style、コイズミ、ユアサプライムス、アイリスオーヤマなど、メーカーが入り混じっていたとしても、これ1つで完結する。スマートスピーカーとのハブにもなるため、スマートではない家電でもスマートに使えるようになるというわけだ。
ようやく1つの課題が解決したが、ハイ! これでおしまいというほど世の中は甘くない。そう、新たな壁が立ちはだかったのだ。
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