PC業界の常識を壊す、Apple M1プロセッサ搭載Mac(3/3 ページ)
Appleのイベントで語られた「Apple M1」チップ搭載の新型Macから見えてきたものとは何か? 林信行氏が考察する。
大きな変化の前奏曲となるApple M1
Apple M1という新しいプロセッサを搭載しているにもかかわらず、見た目がこれまで通りなので、「なんだか新しさがない」とガッカリした人がいるかもしれない。だが、1時間弱の製品発表会を見ていて、筆者は、これがIntelプロセッサ搭載Macとは、全く別の世代の製品なのだと、感じることができた(おそらく起動の速さが最大の理由だ)。見た目そのままで、これを感じさせられるというのはなかなかすごいことではないだろうか。
そしてこのような再定義は、やはり1977年にApple IIでパーソナルコンピューターという概念を広め、1984年に初代Macintoshで現代のパソコンの原形を定義したAppleだからこそ、できたのかもしれないと思った。
おそらく発売日を迎える来週、製品を手にした人たちも、そう感じるのではないかと思う。
もちろん、異なるプロセッサへの切り替えというのは、そんなに簡単なものではなく、最初はいくらかの不具合が発見されるだろう。しかし、そういった不具合を楽しむくらいの勢いで、新しいことにチャレンジしてきたのがMacユーザーであり、そうしたMacユーザーの多くも自ら新しいことにチャレンジしてきた人たちだと思う。
改めてそんなことを強く思ったのは、今回、発表会の冒頭でAppleが流したビデオ映像のせいかもしれない。有名アーティストなどが次々と登場し、チャレンジをして世界を変えてきた人たちを称える言葉が添えられていて、1997年ごろの「Think different.」キャンペーンの広告をほうふつとさせる良い映像だった。
やはり、M1搭載Macを買う人には、一度、発表会の映像を最初から最後まで通しで見てもらいたいと思う。
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