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2560×1600ピクセル対応の「LG gram +view 16MR70」は従来モデルの弱点を克服したユニークな16型モバイルディスプレイだモバイルディスプレイの道(3/3 ページ)

16型では2560×1600ピクセル表示に対応と、モバイルディスプレイではユニークな存在となるのがLGエレクトロニクス・ジャパンの「LG gram +view 16MR70」だ。従来モデルとの違いなどを細かくチェックした。

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OSD機能は別途Windows専用となる「LG Switch」の導入が必須

 付属のユーティリティー「LG Switch」についても見ていこう。

 本製品は本体側にOSDメニューを搭載しておらず、表示モードの変更や画面の向き変更、コントラストの調整は、全てこのユーティリティーを経由してWindows側で行う。本体でも調節できるのは唯一、明るさの調整だけだ。

 このLG Switchは画面分割モードにも対応しているので、本製品の画面上で2つのウインドウを均等に横に並べるといった操作にも対応する。サブディスプレイである本製品上で、毎回決まった配置を可能にするこの機能は役に立つ。

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右側面にあるボタンは明るさ調整専用だ

ボタンを押すと明るさを調整できる。ハードウェアボタンで行える調整はこれだけとなる

LG Switchを導入すると、通常時は画面右下に待機状態になる。対応OSはWindows 11/10のみだ

4つのアイコンを切り替えてメニューを表示する。これは画面設定だ。一般的なモバイルディスプレイでは、OSDメニューとして搭載されている機能である

画面分割もここから設定できる

ビデオ通話に使うデフォルトアプリを設定可能だ

この他に、自動起動などのオプションも設定できる

従来モデルの所有者が嫉妬しかねない完成度の高さ

 以上のように、従来モデルと外観はほぼ同一ながら、USB Type-Cポート×2を使ったパススルー充電に対応し、さらにスタンドの仕様変更により縦置きにも対応するなど、これまでの弱点が修正され、完成度が向上している。わずか1世代でここまで進化するのはいい意味で予想外で、従来モデルの所有者が嫉妬しかねないレベルだ。

 実売価格は4万円台半ばと、一般的な15.6型のモバイルディスプレイと比べると高価だが、そもそもの完成度の高さに加えて、3年保証も付属することを考えると、この価格も納得だ。設定をOSDメニューではなくユーティリティーで行う関係上、実質Windows専用となることだけは気をつけたい。

 最後になったが、本製品の特徴の1つに、背面カラーがシルバーであることが挙げられる。最近のモバイルディスプレイは、ブラックカラーの製品がほとんどなので、シルバーという配色はかなり異色だ。

 これは同社のノートPC「LG gram」シリーズとのマッチングも考慮したものだと考えられるが、所有しているノートPCがシルバーもしくはホワイトで、背面から見た時の色を合わせたい場合は、本製品はまたとない候補になるだろう。ケーブルも白で統一されるなど色にこだわりが見られるのは、プラスと言ってよさそうだ。


背面はほぼフラットでシルバーとなっており、モバイルディスプレイとしてはユニークだ
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