レビュー

2画面ディスプレイ搭載の「Zenbook Pro 14 Duo」は、どこでも高い生産性を実現できる! ただし欠点も見えてきた「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/3 ページ)

企業や組織のIT部門を支援してきた石黒直樹氏が、実際に使っていて仕事に役立つと思ったものや、これから登場する新製品、新サービスをいち早く試してレビューする連載。

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セカンドディスプレイの角度には注意

 ただし、注意点があります。セカンドディスプレイの角度は固定です。キーボードとメインディスプレイが90度になるような使い方をすると、角度的に画面が見づらいです。


メインディスプレイを90度開いたところ。この目線でPCを使う場合、セカンドディスプレイが見づらい。セカンドディスプレイの角度は公式情報で12度になっています

 Zenbook Pro 14 Duoの付属品として、本体に貼り付けるスタンドが付属しています。「本体に角度をつけて、先ほどの問題を回避してくれ」ということでしょうか。そもそもですが、私は基本的にはノートPCにスタンドを付ける派です。ノートPCをできるだけ立てて使った方が、目線が下になりすぎないため肩が凝りにくく、さらに飲み物をこぼした時にダメージを避けやすいためです。こうしたグッズが標準で付属されているのはうれしいですね。

 人によっては、このセカンドディスプレイの角度が苦手というということも考えられるので、一度は店頭で実物を確認することをオススメします。

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本体サイズに合わせたスタンドが付属する。貼り付けるタイプ

メインディスプレイの画面比率も素晴らしい

 12.7型セカンドディスプレイのお話ばかりになりましたが、14.5型の有機EL(OLED)メインディスプレイも素晴らしいです。解像度は2880×1800ピクセル、アスペクト比は16:10です。

 一般的なフルHD(1920×1080ピクセル)の16:9よりも縦幅があり、資料作成やブラウジングなどで表示領域の大きさにメリットを感じることでしょう。私は先日、1920×1080ピクセル表示のディスプレイを搭載したノートPCを1920×1200ピクセルのモデルに買い換えたのですが、まさにその広さを実感しているところです。

スタイラスペンも使用可。メモ取りにも使える

 メインディスプレイ、セカンドディスプレイともにタッチパネルです。どちらに対してもスタイラスペンが使えます。また本製品には純正の「ASUS Pen 2.0」が付属しています。


スタイラスペンのマニアでもある筆者。スタイラスペンについてはカラー電子ペーパーは“メモ活用フロー構築”で強い! ペンも秀逸なAndroidタブレット「BOOX Tab Mini C」も参照

 ただし、メインディスプレイは180度開くわけではないので、ペンで書くのは現実的ではない気がします。指でのタッチ操作用と割り切った方がいいかもしれません。


メインディスプレイを最大まで開いたところ

 セカンドディスプレイの使い勝手は良好です。キーボードの右端にあるタッチパッド操作を簡単に無効にできるので、タッチパッドに手を置いて書くこともできます。ただし、右利きの方に限ります。Microsoft OneNoteで試してみましたが、特に遅延を感じることもなく利用できました。ASUS Pen 2.0はボタンが2つ付いているので、消しゴムと範囲選択の切り替えがペン操作で可能です。


タッチパッドの無効化はファンクションキーで一発(F6)

タッチパッドに手を置いて書くことができます

細かな仕様もGOOD

 本製品はWindows Helloによる顔認証にも対応しているので、Windowsへのサインインなども手間いらずです。なぜかAppleの「MacBook」シリーズには顔認証がなかなか搭載されませんが、ノートPCは指紋認証よりも顔認証が抜群に使い勝手がよいと感じています。ノートPCの前には、必ず顔がありますからね。

 その他、特徴的なのはキーボードとタッチパッドの配置ですが、こちらは特に違和感はありませんでした。そもそもマウスを使う時は右側に置いていますので自然な感じです。左利きの方はもしかすると使いづらいかもしれません。


タッチパッドが右側にあるので、マウスを使うのと同じ感覚で利用できます

 あえてツッコミを入れるとしたら、製品名に「Pro」と付いていますが、プリインストールされたOSが「Windows 11 Home」であること、プリインストールされるOfficeアプリが「WPS Office 2」であることでしょうか。

 仕事用のノートPCでディスク暗号化に必要な「BitLocker」を使わないのはありえないです。BitLockerの利用にはWindows 11 Proが必要です。また、互換性等を考えると、やはりMicrosoft Officeが欲しくなりますね。とはいえ、どちらもソフトウェアを購入すればよいだけの問題でもあります。

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