レビュー

Ryzen PRO搭載で約971g! ストレスフリーの快適運用が魅力のビジネスモバイル「VersaPro J UltraLite タイプVC」を試す(4/4 ページ)

NECのハイブリッドワーク向けの13.3型薄型軽量モバイルノートPCをレビューする。プラットフォームにAMDのRyzen PROプロセッサを搭載し、ハイブリッドワークを快適に行うための機能や装備を備えている。その実力は?

前のページへ |       

静音低発熱と快適な性能を両立

 ベンチマークテストの結果を確認してみよう。Windows 11の電源設定はバッテリーのテスト以外は「最適なパフォーマンス」で統一している。参考として2018年発売のビジネスノートPCのスコアも掲載した。


テストに利用した環境

 マルチスレッド性能の確度の高い指標になるCINEBENCH R23(最低実行時間10分)のCPUスコアはさすが8コア16スレッドで、4コア8スレッドのCPUとは明らかに違うスコアをマークしている。一方、CPU(シングルコア)の値はCPUスコアほどではない。3D描画性能を見る3DMarkのスコアも、旧世代は大きくリードしているが、最近の製品としては地味だ。

 もっとも、そのぶん動作音は高負荷時でも静粛で、ボディーの発熱も全体に低く、常時快適に運用できる。CPUの性能を全て引き出すことに躍起になるのではなく、運用上の快適さを優先したチューニングになっているのだろう。

advertisement

 PCMark 10では全項目で旧世代を圧倒しているように、日常操作やビジネスアプリケーションの操作にストレスは全くなく、簡易的な画像や動画の編集も問題なく対応できる。ビジネス向けPCとしては良い仕上がりだろう。


CINEBENCH R23(最低実行時間10分)のスコア比較

PCMark 10のスコア比較

PCMark 10/Modern Office Battery Lifeの結果。画面輝度は50%、電源設定は「トップクラスの電力効率」で実施し、残量99%から6%までで6時間50分動作した

3DMarkのスコア比較

FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークのスコア比較

システムの動作音。室温22度、暗騒音30dB以下、本体手前から5cmの距離で測定

FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温22度)。全体に温度が低く、パームレストは30度以下に収まっている

ストレスフリーの快適運用が魅力のビジネスモバイルPC

 VersaPro J UltraLite タイプVCの魅力は、使っていてストレスがないことだ。画面の見やすさやキーボードの打ちやすさ、インタフェースの種類、ボディーの重さと頑丈さ、そして静音性や発熱といった要素まで隙がない。ビデオ会議を快適に行うための機能も充実しており、ハイブリッドワーク向けPCとしての魅力は大きい。

 SOHO/企業向け直販サイト「NEC特選街」での価格は、評価機と同等の構成の上位モデルで23万1770円(税込、以下同)だ。CPUにRyzen 5 PRO 7530Uを搭載する下位モデルは18万2270円から購入できる。AMDプラットフォームを採用していることもあってコストパフォーマンスも悪くない。アクティブにハイブリッドワークを推進したい企業にとっては有力な選択肢の1つになるだろう。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.