16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(4/4 ページ)
企業や組織のIT部門を支援してきた石黒直樹氏が、実際に使っていて仕事に役立つと思ったものや、これから登場する新製品、新サービスをいち早く試してレビューする連載。
唯一無二となるのは、大型タブレットとして使えること
ノートPCとしての機動性をいったん捨てて考えると、見えてくるのが「大画面タブレット」としての存在です。これは非常に活用できると感じました。
まず、そもそもこのサイズのタブレットデバイスはほぼありません。iPad Proの最大サイズは12.9型、Galaxy Tab S8 Ultraは14.6型です。X1 Foldはさらにその上をいく16.3型と、大きいディスプレイが大好きな私としては見逃せないポイントです。
Galaxy Tab S8 Ultra(左上)、X1 Fold(右上)、iPad Pro 12.9インチ(左下)iPhone15 Pro Max(右下)です。iPhoneの中で一番大きいMaxが小さくかすみます
私はMicrosoftの「OneNote」のようなペン入力対応アプリを使って、アイデア出しや図のドラフトをよく書きます。そうした場合、大きな画面であればあるほど使い勝手が良くなるため、大画面デバイスをよく購入します。
X1 Foldは最大級のサイズで、純正スタイラスペンも付属しており、もちろん反応も良好です。この点はかなり魅力を感じました。
そして、画面をフルに活用したデスクトップ機として
Zenbook Duoのレビューで紹介したのと同様に、デスクトップ機としての活用もオススメです。そして、Zenbook Duoよりも洗練していると感じました。1枚の画面なので非常にスッキリ見えます。もちろん、ケーブル1本で外付けディスプレイと接続、給電も可能です。ペンタブレットのような使い方もアリでしょう。
性能面ではプロセッサがやや古いものの、実質的にはよほど高負荷をかける処理でなければ問題はないでしょう。なお、この状態でオンライン会議をする場合、カメラもほどよい高さで使えるため、角度的にも良い写りが期待できます。
とにかく、非常に面白いデバイス
デバイス自体は非常に意欲的で面白く、実用性も十分だと感じます。しかし、やはり一番のネックは価格でしょう。そして、価格からするとハードウェアの古さは否めません。また、高価格であるがゆえに、細かな点の完成度も求めたくなります。特にキーボードの取り扱いは気になるところです。
それでも、紹介したような使い方は唯一無二のデバイスです。ぜひ一度、触ってみていただければと思います。
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