MSIの高性能&多機能マザー「MPG Z890 CARBON WIFI」で組み立てもスマート&スムーズに 自作PCはここまで来たぞ!(1/3 ページ)
Intelの最新CPU「Core Ultra 200S」シリーズ対応のIntel Z890チップセット搭載マザーボードが各社から登場した。MSIの「MPG Z890 CARBON WIFI」は高性能かつ多機能ながら、組み立てやすさも追求したユニークなモデルだ。
エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の定番ハイエンドマザーボードシリーズ「CARBON」。その最新モデルが、Intel Z890チップセットを搭載した「MPG Z890 CARBON WIFI」だ。同社ではさらに上のプレミアムモデルとして「MEG」グレードが設けられているものの、MPGグレードもハイエンドゲーミングユーザー向けになる。ハイエンドゲーマーが求めるゲーミングデザインとパフォーマンス、安定性や拡張性、接続性を備えている。
一方で、ハイエンドモデルはPCへの組み込みが難しいという印象を持つ人も多いだろう。実際、マザーボード自体が大きくて重い。機能も豊富だからデバイスドライバも複数インストールする必要があるし、その性能を引き出すためには各種の設定が必要だ。しかしMPG Z890 CARBON WIFIは、ここをサポートしてくれるお助け機能を多数搭載している。
つまり、MPG Z890 CARBON WIFIはハイエンドユーザーのニーズを満たしつつ、自作PC上級者にも初心者の人にも、しばらく組んでいないリターン組にもお勧めできるマザーボードなのだ。
CARBONらしいプレミアム・ゲーミングデザイン
まずは、デザインから見ていこう。本製品の初代モデル「Z170A GAMING PRO CARBON」は、実際にカーボンパネルをヒートシンクに貼り付けたデザインだったが、MPG Z890 CARBON WIFIはカラーパターンでカーボンを再現している。カーボンそのものというよりは、カーボンのレーシーなイメージを具現化したものだ。
ハイエンドモデルだけに、搭載されるヒートシンクは巨大だ。“魅せるPC”では、できれば露出を抑えたいPCB部分を大面積のヒートシンクがカバーしている。VRMヒートシンクは2ピースだが、メインストリームモデルと違うのがヒートパイプだ。各ピースの熱をヒートパイプが輸送、分散させている。
全体的に見れば、ヒートシンクデザインはフラット面が多めだ。ただし、完全にフラットではシンプルに見えがちなところを、本製品では高低にメリハリをつけ、スラッシュのミゾ彫りを設けることでハイエンドゲーミングらしい外観を獲得している。
各部刻印はシルバーグレー、ファーストM.2スロット上のヒートシンクにあるCARBONロゴと一体型のI/Oシールドパネル上にあるドラゴンエンブレムは、ARGB LEDを搭載している。ゲーミングマザーボードの王道スタイルといえるだろう。
CARBONはここが違う! チップセットの限界まで使える拡張性&接続性
ところで、ハイエンドモデルの定義とは何だろうか。同じゲーミングマザーボードでも、エントリーモデルとは何が違うのか。本製品と比較をしてみよう。
メモリスロットは同じとして、拡張スロットを見てみよう。単純に本数でいえば実は本製品の方が少ない。ただし、ハイエンドグラフィックスカードを搭載する前提になると話は変わってくる。
昨今のハイエンドグラフィックスカードを装着するとなると、2段目と3段目、ものによっては4段目のスロットもふさがれてしまう。そこをイメージすると、本製品の設計思想が分かるだろう。ハイエンドグラフィックスカードを挿しても拡張性を損なわないレイアウトになっている。
他にも、M.2スロットも本製品の方が1基多い。
さらに見ていくと、ネットワークやオーディオ、各種インタフェースも異なる。有線LANでは、本製品はデュアル、Z890 GAMING PLUS WIFIはシングルだ。オーディオは搭載するチップが異なり、USBポートについては本製品がThunderbolt 4(最大40Gbps対応)やUSB 10Gbpsなど高速ポートを充実させている一方、Z890 GAMING PLUS WIFIは5Gbps以下を中心に据えている。
価格を比較すれば明らかなところだが、改めて表にしてみるとハイエンドとエントリー、それぞれどのような使い方を想定しているのかの違いが浮き彫りになる。
CARBONならワンランク上の安定&快適なゲーミング環境を得られる
もう1つ、ハイエンドマザーボードとゲーミングマザーボードの必須条件であるCPU電源回路(VRM)を確認しよう。ここも、本製品のスペックを紹介しつつエントリーモデルとの違いを明らかにする。
エントリーモデルと比較すると、コア部分のフェーズ数は+4だ。ひと言付け加えておけば、エントリーモデルでもCore i9を問題なく動作させられるが、フェーズ数が多ければその分だけ負荷が分散される。
また、コア用として使われているMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)の定格もエントリーモデルの2倍と、ここにも余裕がある。こういった余裕のある設計がどこで有利なのかというと、熱量の大きいハイエンドパーツを組み込んだ際や、長時間ゲームをプレイする場合、負荷変動が激しいハードコアなゲームを楽しむときだ。熱とレスポンスが鍵になる。
また、そもそもPCB(基板)が異なる。MSIのIntel Z890ゲーミングマザーボードではNPG-170D サーバーグレードPCB、2オンス銅箔層を用いた基板で信号安定性を高めている。ここは共通で、ゲーマーが安心できる設計だ。その上で本製品は8層基板、エントリーモデルは6層基板を採用している。コストは当然かかるが、ここもメインは信号の安定性向上だ。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年12月27日
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