MSIの高性能&多機能マザー「MPG Z890 CARBON WIFI」で組み立てもスマート&スムーズに 自作PCはここまで来たぞ!(2/3 ページ)
Intelの最新CPU「Core Ultra 200S」シリーズ対応のIntel Z890チップセット搭載マザーボードが各社から登場した。MSIの「MPG Z890 CARBON WIFI」は高性能かつ多機能ながら、組み立てやすさも追求したユニークなモデルだ。
CARBONならサポート機能が充実! 初心者もリターン組も組みやすい
ここまでは、本製品のおおよそのスペックを紹介してきた。ただし本製品の「推し」はそれだけではない。自作PCにおける「ここがちょっと不安」「ここがちょっと分かりづらい」とか「ここもっとラクにならないの?」といったところを解消してくれる便利な機能群「EZ DIY」を搭載している。
今回、PC一式分のパーツを用意したので、EZ DIY機能は組み立てながら順を追って紹介していこう。写真と解説を見ながらイメージを膨らませてほしい。
最初のポイントは「M.2」
筆者も長く自作PCに関わってきたが、M.2 SSDの装着は意外と面倒だ。M.2 SSDの固定ネジは極小で指でつまむのも、それを落としてしまったら拾うのも一苦労だ。冷却用のヒートシンクも必須であり、ここも小さなネジを使う。0番や1番といったここでしか使わないドライバーも用意しなければならない。M.2 SSDの登場以前はなかったことだ。
手順としては、M.2用のヒートシンクをまず取り外す。ここでの注目は「EZ Magnetic M.2 Shield Frozr II」と「EZ M.2 Shield Frozr II」だ。いずれも、M.2ヒートシンクの着脱をツールレス化したもので、つまり1番ドライバーを別途用意しなくて済む。
2〜5番スロットの「EZ M.2 Shield Frozr II」も、リリース機構は先と同様レバー式だ。ロックの際はヒートシンクのチップセット寄りにある切り欠きを合わせて倒し込み、最後軽く押し込むだけで済む
次にM.2 SSDを固定しよう。SSDをスロットに差し込んだら、水平まで倒し込む。通常ならネジで固定するところ、本製品の最上段スロットでは先端に黒いクリップが付いている。これが「EZ M.2 Clip」で、クリップを回転させることでSSDを固定ができる。これで0番ドライバーが不要になった。
実は、EZ M.2 Clipは2世代前から採用されている。新しいのは2〜5番スロット側に装着された「EZ M.2 Clip II」だ。EZ M.2 Clip IIのシルバーメッキの「ぽっち」は軽く押せば傾き、離せばバネの反動でもとに戻る。「起き上がり小法師」的な動作だ。SSDの装着も倒していって最後に軽くワンプッシュするだけでSSDが自動的にロックされる。
現時点で、筆者がどの方法よりも楽だと感じたM.2 SSD固定方法が、このEZ M.2 Clip IIだ。M.2 SSDをスロットに挿したら倒し込み、最後に赤い矢印部分をワンプッシュするだけで固定できる
このように、MSI製マザーボードではM.2 SSDとヒートシンクの固定がツールレスで行える。しかも、本製品では全スロットがEZ化を完了している。自作PC上級者は、このありがたみが実感できるだろうし、初めて自作PCにチャレンジする人もポピュラーな2番ドライバーさえ1本あればスムーズに組み立てられる。
大型グラフィックスカード向けの「EZ PCIe Release」
組み立て時と言うよりは、役立つのはグラフィックスカードの取り外し時かもしれないのが「EZ PCIe Release」だ。PCI Express x16カードの固定は、通常「ラッチ」を用いて簡単には外れないようにロックする。一方、これを外す際はラッチを押してリリースするのだが、いざグラフィックスカードを装着搭載すると、周囲のヒートシンクやグラフィックスカードのバックパネルによって、このラッチを「押せない」状況も多々ある。
従来型のマザーボードでは、x16スロット末端のラッチをリリースしようとしても、窮屈すぎて操作できないということも多々あった。ドライバーや先の長いものの先端を使ってここを押そうとして、勢い余ってマザーボードを壊してしまったという人も中にはいるだろう
このロック/リリース操作をメモリスロット横という周囲が開けた位置でできるようにしたのが「EZ PCIe Release」だ。
なお、EZ PCIe Releaseの最大のメリットはリリース位置で固定できることにある。勝手にロック位置に戻るタイプだと、グラフィックスカードの取り外し作業中にボタン押し続ける必要があって片手しか使えない。EZ PCIe Releaseなら両手を使って落ち着いて、グラフィックスカードを引き抜くことが可能だ。ロック/リリース状態を確認できる小窓もあるので、ここもチェックしよう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年12月27日
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