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仕事に役立つ独自AIアプリを用意! ASUS 「ExpertBook P5」はビジネスノートPCの新形態となるか? 実際に試して分かったこと(1/4 ページ)

ASUS JAPANから、14型ビジネス向けノートPCの新モデル「ExpertBook P5」(P5405CSA)が発売された。同社独自のAIアプリを含め、性能をチェックした。

 ASUS JAPANから、ビジネス向けノートPC「ExpertBook P5」(P5405CSA)が登場した。14型で重量が約1.27kgというスリムなモバイルノートPCだが、もう1つの特徴がIntel「Core Ultra 200V」シリーズを搭載するCopilot+ PCである点だ。

 2025年に新規でPCを買う、あるいはWindows 10の延長サポート終了(EOS)に伴い買い換えを検討していたり、AIを活用したいと考えていたりするビジネスユーザーに最適なモデルといえる。そして、そのAIを活用するビジネス向け機能として、「ASUS AI ExpertMeet」を備えているのも見逃せない。

 本機は1月15日から発売されたが、今回は最上位モデル(P5405CSA-NZ0054X/直販価格24万9800円)を試した。ただし、後述するようにまだβ版としての機能もある点には注意してほしい。

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ASUS JAPANの14型ビジネス向けノートPC「ExpertBook P5」(P5405CSA)

ExpertBook P5シリーズの特徴

スリムでスタイリッシュなボディー! AI時代のモバイルノートPC

 まずはExpertBook P5のデザイン、サイズ感や重量について紹介しよう。アルミニウム製のボディーのカラーリングはミスティグレーで、ディスプレイ天板部左に「ASUS ExpertBook」ロゴを置く他はフラットに仕上がっており、ビジネスに溶け込むデザインだ。米国軍用MIL規格(MIL-STD-810H)に準拠しているのも心強い。

 ボディーサイズは約312(幅)×223.2(奥行き)×14.9~16.4(厚さ)mmとなっている。最厚部でも16.4mmしかないため、かなりスリムな印象だ。重量は約1.27kg(実測だと1.264kg)と、今どきのモバイルPCの標準的な重量よりも少し軽いあたりになるだろうか。

 モバイル時のイメージとして、ACアダプターとケーブルの重量も計測してみた。出力65WのACアダプターは実測で211.6g、ケーブルは94.7gだった。純正品を使う場合はこの重量になるが、USB Power Delivery(PD)に対応しているので、サードパーティー製品を利用可能だ。なお、参考として本体を含むフルセットでの重量は約1.57kgとなった。


ボディーカラーはミスティグレーのみで、至ってシンプルなデザインを採用する

ボディー底面に吸気口と大小4つのゴム足がある

出力65WのACアダプターは片手で持てるサイズ感だが、電源ケーブルは3ピンタイプでややかさばる

 ミニマルなデザインだがインタフェースは充実している。左側面にThunderbolt 4(USB Type-C)×2、HDMI出力、USB 10Gbps(USB 3.2 Gen 2) Standard-A、マイク/ヘッドフォンと各端子がある。

 右側面にはUSB 10Gbps(USB 3.2 Gen 2) Standard-A端子が1基ある。使用イメージとしては、右側にUSBマウスを、左にUSBメモリやカードリーダーなどを接続するのがよいだろう。また、電源はThunderbolt 4のUSB PD充電を利用する。映像出力はHDMIおよび2つのThunderbolt 4端子を利用できる。

 無線LANはWi-Fi 6Eをサポートし、Bluetooth 5.3も利用可能だ。


前面は中央部分がくぼんでいて液晶ディスプレイは開けやすい

背面はフラットだ。液晶ディスプレイを開くと排気口が見える

主なインタフェースは左側面にまとまっている

右側面にケンジントンロックとUSB Standard-A端子がある

液晶ディスプレイは180度近くまで開く

 採用する14型ディスプレイは、2560×1600ピクセルと高解像度だ。16:10のアスペクト比としたことで、一般的な利用では1画面内に表示される情報が増える。例えな、表計算ソフトなどを表示した際、表示できる行数が16:9比のパネルと比べて数行多いといったメリットがある。リフレッシュレートも144Hzと高く、Webブラウザも滑らかにスクロールしてくれる。

 一方で、16:9比の映像を視聴するような場合は、上下に黒帯が生まれてしまう。とはいえ、ビジネス用途には16:10比である点で生産性向上につながる部分だろう。なお、パネル表面はノングレア(非光沢)だ。

 ベゼル上部には207万画素Webカメラがある。手動のプライバシーシャッター付きなので、Webカメラ機能を利用していない時など物理的にカバーすることで情報漏えいを防げる。また、赤外線カメラ機能を内蔵しており、Windows Helloによる顔認証もサポートする。


14型ディスプレイは2560×1600ピクセルと高解像度に対応する。視野角も上下/左右共に178度と広い

液晶ディスプレイ上部に、約207万画素のWebカメラを内蔵する。Windows Helloにも対応している

プライバシーシャッターが用意されており、不意な配信を防げる

 キーボード面にも注目したい。キーボード自体は84キーの日本語配列だが、最上段にあるF1~F4キー部分には青くラインを設けて見分けやすくしている。音量調整、ミュートなどビデオ会議で多用するキーだ。同列の右上位置に指紋認証と一体になった電源ボタンを配置している。このあたりはビジネス用途で役立つはずだ。

 そしてタッチパッドのサイズも大きい。実測で幅130mm、奥行きも85mmほどあり、かなり繊細なカーソル操作が可能だった。


日本語84キーを採用する。キーピッチは約19mm、キートップのサイズも15.5mmの正方サイズになっているが、スペースキーの左右やEnterキーなどキーが隣接している部分が複数ある

ビデオ会議で多用するキーにブルーのアンダーバーがあり目立つ

BackSpaceやEnterキー、右Shiftキーはキーがほぼ隣接しており、ミスタイプを招きやすい

タッチパッドは広大なサイズがある
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