FMVがモバイルノートPC市場でシェアNo.1となる――FCCL大隈社長が目指す新たな頂:IT産業のトレンドリーダーに聞く!(3/3 ページ)
ポストコロナ時代に入り、業界を取り巻く環境の変化スピードが、1段上がった。そのような中で、IT企業はどのようなかじ取りをしていくのだろうか。各社の責任者に話を聞いた。ここでは、大河原克行氏による経営者インタビュー連載の富士通クライアントコンピューティング(FCCL) 後編をお届けする。
2つのFMVでモバイルノートPC市場のシェアNo.1を目指す
―― いよいよローンチしたFMV Note Cですが、どんなゴールを目指しますか。
大隈 若年層の市場において、一足飛びにトップシェアになれるとは思っていません。まずは大学生が、パソコンを選ぶ際の最終検討候補の1つになることを目指します。
これまでは、検討されるところにさえ入っていませんでしたからね。「大学生が選ぶWindows PCといったらFMVだよね」といってもらえるような状況になるといいですね。
また、これまでは「FMVって格好いいよね」と言ってくれる人はほとんどいませんでした。FMV Note Cは「格好いいね」とか、「スタイリッシュだね」と言ってもらえるPCになると思っています。
家電量販店の経営トップに見てもらうと、「変わったねぇ」「いいねぇ」という声をいただいています。若者世代から、そうした評価が増えていくことを期待しています。目標は高いのですが、実現に向けて階段を一歩ずつあわてずに登っていきます。
これまではモバイルノートPC市場に対しては、軽量モデルのFMV Note Uだけのラインアップでしたが、今回発売したFMV Note Cで2本柱が完成します。これにより、日本のモバイルノートPC市場全体をカバーできるようになると考えています。
つまり、この2つのモデルが、モバイルノートPCの双璧といえる存在になると思っています。FMV Note Cは、それだけ重要な製品です。双璧の1つを担うようになれば、FMV Note Cで目指した1つのゴールに到達したといえるのではないでしょうか。
そして、その結果として、FMVがモバイルノートPCでナンバーワンを取るという姿を目指します。これも野心的な目標です。
―― 2025年は、FMVにとってどんな1年になりますか。
大隈 FMV Note Cによって、新たな顧客層に対するアプローチを開始しました。これを皮切りに、市場を広げていくことでFMVのブランド価値を高め、成長していくことになります。新たなステージにFMVを持っていくことで、ビジネスを拡大していきたいですね。
また、新たなChromebookも直販サイトの富士通 WEB MARTを通じて販売を2025年に1月から開始しました。これも、より多くのお客さまに製品を届け、市場拡大や顧客層の拡大につなげていく取り組みの1つになります。
新たなことに挑戦をしていく1年になりますから、楽しみにしていてください。
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