レビュー

最大3台切り替え可能で縦置きも対応のiPad用カバー兼キーボード ロジクール「Flip Folio」は純正の「Magic Keyboard」とどこが違う?(1/4 ページ)

ロジクールから、iPad ProやiPad Air対応のカバー兼キーボード「Flip Folio」が登場した。純正の「Magic Keyboard」との違いを中心にレビューした。

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 ロジクールの「Flip Folio」は、iPad対応の保護カバーと一体になったキーボードだ。キーボード本体をカバー部から分離して使えるだけでなく、iPadを縦横どちらの向きにもセットできるなど、純正の「Magic Keyboard」にない数々の特徴を持つ。メーカーから13インチiPad Pro/iPad Airに対応した実機を借用したので、レビューをお届けする。


ロジクール「Flip Folio」。今回は13インチ用モデルを、主に13インチiPad Air(M2)との組み合わせで試用している。実売価格は2万9480円だ

純正の「Magic Keyboard」ができないこととは?

 iPad用の保護カバー兼一体型キーボードとしては、Apple純正のMagic Keyboardが有名だが、専用品ならではの一体感がある反面、それゆえにできないこともいくつかある。

 1つは、iPadを縦向きにしてセットできないことだ。特に13型のiPadは画面幅も広く、横向きでのテキスト入力では画面の左右が余りがちだ。こういった場合に画面を縦にできれば余白をなくし、同時に行を多く表示できて便利なはずだが、Magic Keyboardはそうしたギミックはない。

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 また完全な専用品であるために、iPad以外のデバイスと組み合わせられないのも、時折不便に感じるポイントだ。例えば、届いたメッセージに返信すべく、一時的にiPhoneでキーボードを使いたいとなった場合でも、接続する方法そのものがなく、流用は不可能だ。

 さらにMagic KeyboardはiPadを浮かせた状態でセットするという設計上、キーボードはiPadの下に潜り込む形となり、タイプ時に指先が当たりそうになることもしばしばだ。もう少し手前に出して使いたくても、その構造からして調整のしようがない。


こちらはApple純正の「Magic Keyboard」。iPadを浮かせた状態でセットするのが特徴だ。これは13インチiPad Pro(M4)用のブラックで、ホワイトカラーモデルもある。価格は5万9800円と高い

Magic Keyboardだと画面は横向き限定となる。iPadを縦向きにセットすることはできない

横から見たところ。キーボードが奥まった位置にあり、タイプ時にiPadの下端と干渉しかねない

Flip FolioならiPadを縦向きにセット可能 キーボードは分離式

 今回紹介するFlip Folioは、こういったMagic Keyboardでできないことの多くを解決した製品だ。

 構造自体はMagic Keyboardと同じく、iPadを表裏両面からサンドイッチする方式だが、キーボードは完全に独立した状態で背面にマグネットで吸着されており、利用する時は取り外して自由な位置に配置できる。

 そのため、iPadの手前に置いた時も前後の位置を自在に調整できるのはもちろん、キーボードだけを膝に載せるなどして離れた位置から利用することも可能だ。また外出時にキーボードが不要であると事前に分かっていれば、取り外して荷物を軽くできるメリットもある。


13インチiPad Airを取り付けた状態。キーボード部は分離した状態で使用する

iPadをサンドイッチするカバー部と、キーボード部で構成される

閉じた状態。キーボードが吸着しているため、横から見ると段差がある

上から見たところ。側面は空いたままだ

反対側。Magic Keyboardのようなヒンジはなく、上下カバーがつながっているだけだ

利用にあたっては画面を覆うカバーを背面にぐるりと回し、さらに約90度折り曲げる

そのまま立てるとスタンドとして使える

キーボードはスタンド部に吸着しており、使う時には取り外す

テキスト入力に適した状態。キーボードの位置は自由に動かせる

一般的な角度。これよりも垂直寄りに立てるのは難しい

最大限開いた状態。見た目に反して角度調節の自由度はあまり高くない
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