10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力:新生活”向けエントリーモデル(1/4 ページ)
Appleから、10万円を切る価格を実現したノート型Mac「MacBook Neo」が発売される。iPhone 16 Proと同じ「A18 Pro」チップを採用し、色鮮やかな4色のカラーバリエーションを展開する本機は、一体どのようなユーザーに向いているのだろうか。
このMacは安い。
MacBook Neoの価格は9万9800円で、学生や教職員割引であれば8万4800円から購入できる。10万円を切るノート型Macは2009年10月のMacBook以来約17年ぶりとなる。そんな製品を円安が進み、ストレージ価格高騰といった逆風のさなかで作ってしまうところに、Appleの企業としての力強さを感じる。
もちろん、安いからといって質が悪いと感じることはない。手が届きやすい価格を優先させるべく、何かの仕様を妥協した製品を作るPCメーカーもあるが、AppleはPCメーカーである前に一流ブランド企業でもある。
Apple製品として満たすべき製品の品質の基準があり、それを下回る製品を出すことはあまりない(直近でソーシャルメディアで話題になっている日本語文字入力の品質はまれな例外だ)。
13型ディスプレイを採用した「MacBook Neo」。写真はシトラスのMacBook Neoで、黄色にも緑色にも、さらには周囲の光によっては黄金色にも見える。iPhone 17eのソフトピンクと並べてみた。
幅広い層の日常用途をカバーする1台
このMacBook Neoも、ボディーは頑丈なアルミニウム製でLiquid Retinaディスプレイを搭載し、macOSがサクサクと動く。作業内容によって異なるが、パフォーマンスはだいたいM1とM2搭載MacBook Airの中間くらいだ。
動画編集や3D関係のプロアプリをガンガン使うには不向きだが、Webブラウジングをしたり文章や企画書、プレゼン用のスライドを作成したり、写真を加工したり、Webを使ったり、生成AIを使ったり、簡単な動画作成/音楽作成をしたりといった一般的な学生やビジネスパーソン、経営者、主婦/主夫層のニーズはほぼ満たしている。
本体重量は約1.23kgと、最新のモバイルPCに比べると軽くはないが、一日中持ち歩けるサイズ感にまとまっている。
Appleも、MacBook Neoは同社が最近出したサブスクリプション型のクリエイティブアプリのコレクション「Apple Creator Studio」を使うのにも理想の製品としている。ただし、条件付きでコレクションに含まれる映像編集用の「Final Cut Pro」と音楽制作用の「Logic Pro」は例外に挙げ、これらのアプリをメインに使うのであれば「MacBook Air」の方を推奨している。
推奨しないとはどういうことだろうか。アプリが動かないのか気になって試しに「iPhone 17 Pro Max」で撮影した4K/30fpsの動画をFinal Cut Proを使って編集してみたが、普通に動画を取り込んだり、切り貼りして流れを入れ替えたり、文字タイトルを加えたり、ちょっとしたエフェクトをかけたりといった編集ではストレスを感じることがなかった。
今、Appleではこれらのツールにも高度なAI機能を続々と追加しているところだ。今後、そういった高度な機能まで積極的に使っていきたい人であれば、劇的に性能が伸びた新型MacBook Airは価格こそMacBook Neoの2倍近く(18万4800円〜)になるが、それ以上の性能向上をもたらす魅力的な選択肢になっているので、MacBook AirかMacBook Proを選んだ方が良い。
しかし、そこまで特殊な用途で使うことがないという人、とりあえずはPCでどんなことができるかを試したい人であれば、まずはMacBook Neoで入門するというのは良い選択ではないかと思う。
これは個人的な意見だが、学生であれば一度、PCを限界まで使って「PCの処理能力が自分の要求に追いつかない」というのはどういうことかを体感してみるのも悪くない経験だと思う。そういう状況に直面してこそ、人は製品を工夫して使うことを覚えるからだ。
もっとも、MacBook Neoはそう簡単には性能の限界を感じさせてはくれないと思うので、使う学生にも頑張りが必要になる。
もう1つ個人的洞察を加えると、製品として使い続ける寿命は3年くらいと考えておいた方が良い。昨今、Appleは1台の製品を最低5年くらいは使い続けられるように製品やOSの開発計画を行っている。
これから5年くらいはAIがさらに劇的に進化する時期であり、コンピューターに求められる性能要求も大きく変わる可能性が高い。いつまでも基本の使い方だけに限定して製品を使うなら問題がないが、時代の歩みと共に成長していくつもりの人は、2〜3年後には最新のAIトレンドを反映したモデルに乗り換えることが、自身の成長を止めないことにつながると意識すべきだろう。
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