Razerの高精度ワイヤレスコントローラー「Razer Raiju V3 Pro」を試す PS5公式ライセンス取得+PCでも快適に使える(1/2 ページ)
RazerのPlayStation公式ライセンス取得コントローラーに、久しぶりの新作が登場した。どのようなものか、実際に試してみた。
Razerが展開するハイエンドゲームパッド「Raiju」シリーズに、PlayStation 5/PC対応の最新モデル「Razer Raiju V3 Pro」が登場した。事実上の先代となる「Razer Raiju Ultimate」「Razer Raiju Tournament Edition」が2018年に発売されて以来、実に約7年ぶりとなる新モデルで、競技使用のユーザーを想定して開発された“プロモデル”だ。直販価格は3万2980円(※1)となっている。
(※1)Esports Green Editionは1000円増し
最大の特徴は、操作スタイルに合わせて自由にカスタマイズできる6つの「リマッパブルボタン」と、Razer独自の「磁気式TMRスティック」を採用している点にある。背面の4ボタンと上部の2バンパーを組み合わせることで、PlayStation 5の標準コントローラー「DualSense」にはない操作の最適化を実現した。TMRスティックは磁気センサー式で高い入力精度と耐久性を両立しており、繊細なエイム操作を求めるFPS(1人称視点)シューティングゲームのプレイヤーにも適している。
本製品はRazer独自の2.4GHz無線「HyperSpeed Wireless」とUSB Type-Cによる有線接続のハイブリッド式で、Bluetoothには対応しない。ポーリングレートは無線利用時で250Hz、有線接続時は最大2000Hz(PCのみ)で、超低遅延を実現している。
さらに、メカニカルスイッチのクリック感を持つ「メカタクタイル PBT」ボタンや、即時応答を可能にする「HyperTrigger」、そして低遅延通信を実現する「Razer HyperSpeed Wireless」など、Razerらしい高速応答設計が随所に盛り込まれている。専用アプリ「Razer Synapse 4」やモバイルアプリによるプロファイル管理にも対応し、細部まで自分仕様にチューニングできる点も魅力だ。
外観と機能をチェック!
本製品は、PlayStation 5の公式ライセンスを取得している。そのこともあって、ボタンやスティックの配置は純正のDualSenseに近い。今回レビューするブラックモデルはRazerのゲーミングデバイスらしい外観で、マット仕上げの樹脂素材を採用している。
本体サイズは約168.8(幅)×113.4(奥行き)×65.1(厚さ)mmと、DualSenseよりやや大きい。しかし、グリップ部のラバー加工によって安定したホールド感を得られる。重量は約258gと軽く、ワイヤレスコントローラーとしては取り回しが良い。長時間のプレイでも手の負担は少ない。
手に吸い付くようなグリップも手伝って、DualSenseに慣れたユーザーでも違和感なく操作できるだろう。
パッケージには本体の他、Razer HyperSpeed Wireless 2.4GHz用USBドングル、USB Standard-A to Type-Cケーブル(約2m)、交換用サムスティックキャップ(凹型長キャップ/凸型短キャップ)、キャリングケース、背面ボタンカバー(M3~M6ボタンの未使用時に装着)と交換用ドライバーが付属する。トーナメント用に持ち運ぶことも想定した構成で、外出先でも“セットアップ”に困ることはない。
ボタンのレイアウトはDualSenseと同様だが、Raiju V3 Proでは追加の「ファンクションボタン」を備えている。これを押さえた状態で方向キー(上/下)を押すとヘッドセットの音量調整(上/下)、◯/×/□/△ボタンを押すとプロファイルを切り替えられる。
ゲーム中でもアプリを開かずに設定変更が行えるので、操作を途切れさせることがないことも実用的だ。
コントローラー上部のL1/L2ボタンとR1/R2ボタンの間には、M1/M2ボタンを配置している。さらに、背面のグリップ部にも着脱可能なM3~M6ボタンを備えている。M1~M6ボタンはいずれもRazer Synapseを介して自由にリマップ可能だ。
M3~M6ボタンについて、使用しない場合は取り外した上でカバーに付け替えることで誤操作を防げる。
トリガーストップスイッチを搭載し、スイッチを外側にスライドさせるとHyperTriggerモードが有効になり、L2/R2トリガーのストロークが短く、マウスクリックのような即応性を得られる。FPSなど素早い射撃が求められるジャンルでは特に効果的だ。
接続はRazer独自のHyperSpeed WirelessまたはUSB Type-Cによる有線となる。DualSenseとは異なりBluetoothは利用できないため、HyperSpeed Wirelessを使う場合は付属のUSBドングルをPlayStation 5またはPCに接続する必要がある。
HyperSpeed Wirelessによる通信は極めて安定しており、入力遅延もほとんど感じられない。Synapse 4による詳細設定と組み合わせることで、FPSゲームやアクションゲームなど、反応速度が求められるゲームでも高いパフォーマンスを発揮可能だ。
PlayStation 5とPCの両方でゲームをプレイするユーザーにとって、DualSenseと同じレイアウトでありながら、高精度な操作性と豊富なカスタマイズ性を備えたRaiju V3 Proは、扱いやすく完成度の高い1台といえる。
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