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Razerの高精度ワイヤレスコントローラー「Razer Raiju V3 Pro」を試す PS5公式ライセンス取得+PCでも快適に使える(2/2 ページ)

RazerのPlayStation公式ライセンス取得コントローラーに、久しぶりの新作が登場した。どのようなものか、実際に試してみた。

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「Razer Synapse 4」で細かいカスタマイズが可能

 Raiju V3 Proの各種設定は、RazerのPCアプリ「Razer Synapse 4」から行える。ボタンの割り当て、トリガー動作の切り替え、スティックの感度調整など、細かく設定可能だ。画面構成はシンプルで、ゲーミングデバイスに慣れていないユーザーでも直感的に扱えるだろう。

 「カスタマイズ」タブでは、M1~M6ボタンやトリガーの割り当て、ファンクションボタン操作、および方向キーの入力方式(4方向/8方向)を変更できる。また、ポーリングレートの変更にも対応しており、応答性を重視する場合は2000Hzに設定することで、より高速な入力反応を得られる。


Razer Synapse 4のトップ画面(カスタマイズタブ)。ボタンやトリガー、スティックの動作を詳細にカスタマイズできる

 「トリガー」タブでは、L2/R2トリガーをアナログ入力とデジタル入力から選択できる。アナログモードではトリガーの可動範囲を0~100段階で設定でき、HyperTriggerモードと組み合わせることで、クリック感のある即応型から、リニアに変化するアナログ入力まで柔軟に調整可能だ。

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L2/R2ボタンの動作モードをアナログ/デジタルで切り替えられる「トリガー」タブ

 「親指スティック」タブでは、TMRスティックの感度テストやデッドゾーン設定、サーキュラリティモード(斜め入力優先)のオン/オフを調整できる。反応速度を重視するFPSプレイヤーや、滑らかな入力を求めるアクションプレイヤーなど、ジャンルに応じて最適化できる。


親指スティックの感度やデッドゾーンを調整できる「親指スティック」タブ

 「電源」タブでは、ワイヤレス接続時の自動スリープまでの時間を設定できる。5分/15分/30分/45分/60分の5段階から選択可能で、長時間プレイや省電力運用に合わせた調整が行える。


スリープまでの時間を設定できる「電源」タブ。ワイヤレス時の省電力管理に対応

 最後の「キャリブレーション」タブでは、スティックの入力範囲やセンターポジションを再調整できる。TMRスティックの高精度な磁気検知を生かすためにも、定期的なキャリブレーションを行っておくと安定した操作感が得られる。


スティックの動作精度を再調整できる「キャリブレーション」タブ

高い完成度と安定した操作性を実現

 Razer Raiju V3 Proは、PlayStation 5公式ライセンス取得コントローラーとして、デザイン/操作性/カスタマイズ性の三拍子がそろった完成度の高さが魅力だ。HyperSpeed Wirelessによる低遅延接続と、Razer Synapse 4での柔軟な設定機能を組み合わせることで、あらゆるジャンルのゲームに対応できる。

 操作感の上質さも特筆すべきだろう。TMR(磁気式)スティックは応答が鋭く、入力の再現性と精度に優れている。スティックキャップの質感も高く、交換によって好みに合わせた操作感を得られる点は評価できる。

 さらに、メインの4ボタンにはメカタクタイルPBT(ポリブチレンテレフタレート)ボタンを、Dパッド(方向キー)にはメカタクタイルPBTフローティングキーを採用しており、いずれもクリック感のある小気味よい押し心地だ。入力の確実さと軽快さが両立できている。

 本体レイアウトはDualSenseに準じているため、PlayStation 5とPCの両環境でプレイするユーザーにとってなじみやすい点も魅力だ。HyperTriggerや6つのリマッパブルボタンを活用すれば、ゲームジャンルごとに最適な操作体系を構築できる。

 Razer Raiju V3 Proは「既存の操作感を損なわずに、より高精度で応答性の高い入力を実現した」プロ志向のワイヤレスコントローラーである。カジュアルユーザーから競技プレイヤーまで、PlayStation 5/PCでの操作を突き詰めたい層にとって、有力な選択肢となるだろう。

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