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AI・データセンター向けAMD製品の命運を握る――シンガポールの重要拠点「Chai Chee Lab」潜入レポート(3/3 ページ)

CPUやGPUの開発に当たっては、「初期設計」「前工程(シリコンダイの製造)」「後工程(パッケージ化/検証)」といった過程を経る。AMDはこの過程の大半をシンガポール拠点で実施しているが、今回報道関係者向けに一部公開されたので紹介したい。

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Station 3:Burn-In/Reliability(HTOL)

 「Burn-In/Reliability」では、「HTOL(High Temperature Operating Life:高温動作寿命)」と呼ばれるストレステストを数週間~数カ月間に渡り行い、高温/高電圧下における経年劣化シミュレーションを実施する。製品の長期的な耐久性を保証するための信頼性検証だ。

 ATS同様に、本格的な量産前に行うテストで、想定するHPC利用環境下で必要十分な性能や寿命を確保できるかを確認する。


HTOLにおける経年劣化のストレステストの様子

Station 4:Automated Test Equipment(ATE)

 「Automated Test Equipment(ATE)」は、量産段階における最初の品質検証だ。電気的な動作を、精密な計測機器を用いてシリコンレベルで直接的に確認し、各種スキャンやメモリ内蔵自己テスト(MBIST)、インタフェースの検証を行う。

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 この過程でリーク電流やタイミング障害、電力異常といった欠陥を“早期に”見つけ出し、歩留まりを最適化するための振り分け作業が行われる。

 ポストシリコンの工程では初期のテスト段階に当たり、より複雑でコストのかかる後のテスト段階に進む前に、基本機能の確認やスクリーニングを行うことが狙いとなる。


ATEを行う装置の外観
ATEの自動化検証の様子

Station 5:Device Analysis(Failure Analysis)

 「Device Analysis」では、別名の「Failure Analysis」が示す通り、超音波(エコー)撮影や3D X線スキャニングを組み合わせて、非破壊でのチップ故障の原因を調査する

 構造的な欠陥を特定するとともに、走査型電子顕微鏡(SEM)も活用してナノスケールでの検査や材料分析を行う。ここでの検証結果が設計や各種テスト工程へとフィードバックされ、最終的に歩留まりや信頼性向上につながっていく。


電子顕微鏡による検査の様子
3D X線スキャニングによる内部構造のチェックの様子
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