左右ベゼル幅はわずか6.9ミリ! マルチモニタに最適な19インチ液晶ディスプレイ──FlexScan S1961(2/2 ページ)

» 2006年08月16日 13時00分 公開
[林利明(リアクション),PR/ITmedia]
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液晶パネルは高品位なVA系

 S1961のコアスペックは下表にまとめた。

 FlexScan S1961
画面サイズ19インチ
画面解像度SXGA(1280×1024ドット)
駆動方式VA(高品位タイプ)
最大表示色1677万色(10億6433万色中)
視野角水平178度/垂直178度
最大輝度250cd/m2
コントラスト比1500:1
応答速度黒→白→黒20ms
中間階調非公開
PC入力端子DVI-D(デジタル)×1、D-Sub15ピン(アナログ)×1
EIZOダイレクト価格(税込み)8万9800円


 S1961は高品位なVA系の液晶パネルを採用しており、画面は非光沢のノングレアだ。応答速度が遅めでオーバードライブ回路を搭載していないため、静止画重視の環境やビジネス用途向けと言える。とはいえ、動画の鑑賞なら、残像感はそれほど気にならない。SXGA未満の解像度は、常にフルスクリーン拡大となる。

 静止画の表示品質は優秀だ。見た目の輝度ムラがほとんどなく、例えば背景が白いアプリケーション(表計算ソフトなど)を全画面で表示しても見やすい。

 階調性と色の再現性もしっかりしている。内部10ビットガンマ補正を搭載するため、黒白の連続グラデーションで出やすいトーンジャンプも些細なものだ。1500:1という高いコントラスト比も階調性に貢献しており、黒が沈んで見えるレンジと白がとんで見えるレンジが狭いため、単純にコントラストを高めただけのいやらしさがない。

 また、VA系パネルは画面が少しギラギラした感じになりやすいのだが、そうした雰囲気もなく、素直な発色に好印象を受ける。VA系パネルの性質上、視野角による色の変化が多少は発生するが、画面と正対して使うぶんには、四隅や周辺部分の色変化もわずかだ。

本体まわりとOSDの機能は必要十分

 スタンドは、チルト(上30度)とスイーベル(左右35度)、高さ調節(100ミリ)、回転機能を備えた「ハイトアジャスタブルスタンド」だ。画面の縦回転はソフトウェアピボットなので、ビデオカードのドライバ機能を利用する。高さ調節で画面をもっとも下げたとき、ベゼル下部と机上との距離は実測で約83ミリだった。先日紹介した21.1インチの「FlexScan S2100」や20.1インチの「FlexScan S2000」ほど、画面が高いという印象は受けない。

「ハイトアジャスタブルスタンド」を背面から見たところ()。ケーブル類をスマートに収納できる開閉式のカバーがネック部に取り付けられている。は画面を一番下まで下げたところ

 本体前面には、周辺の光量を検知して輝度を自動調整する「BrightRegulator」のセンサーが設けられている。BrightRegulator機能は、OSDで無効化することも可能だ。電源ランプの青色LEDも、OSDで常時消灯できる。

 画面モードを切り替える「FineContrast」機能のプリセットは、「sRGB」、「Text」、「Custom」の3種類だ。OSDメニューの「カラー」−「カラーモード」から選択する。変更することが多い場合は、Windows用のユーティリティソフト「ScreenManager Pro for LCD」を使うと手軽だ。ScreenManager Pro for LCDを利用するには、PCとのUSB接続が必要となる。なお、S1961本体にUSBハブ機能はない。

PC入力端子は、DVI-D(デジタル)×1とD-Sub15ピン(アナログ)×1の2系統。USB端子はユーティリティソフト「ScreenManager Pro for LCD」によるディスプレイコントロール用。液晶パネル部の裏面両端下部にスピーカホールはあるが、S1961はスピーカ非搭載だ

 画質の調整項目は、輝度、色温度(5000K/6500K/9300K)、RGB個別のゲインで、OSDとScreenManager Pro for LCDの両方で設定できる。ただし、すべてを調整できるのはFineContrastのCustomモードのみだ。sRGBモードは輝度のみ、Textモードは輝度と色温度のみ調整可能となる。FlexScanシリーズの上位モデルと比較すると、色温度の設定範囲やRGB/CMYの6色独立調整、ガンマ、色の濃さ、色合いといった項目が省かれているが、実用上はS1961の内容で十分だ。

 FineContrastモードや画質調整の設定は、デジタル入力(DVI-D)とアナログ入力(D-Sub15ピン)で別々に記憶される。用途にもよるが、1系統はsRGBモードで固定しておき、もう1系統をTextモードやCustomモードで使うとよいだろう。入力系統は前面のボタンで変更でき、画面の切り替えも速い。

マルチモニタ用途はもちろん、省スペース性重視にもお勧め

 冒頭でも述べたように、S1961をお勧めする環境は、第1にマルチモニタ、第2に省スペース性重視のシングルモニタだ。画質的にもハイクオリティだが、動画やゲームがメインならば、「FlexScan S1911-SA」や「FlexScan S1931-SA」といった高速応答&オーバードライブ搭載のモデルがよいだろう。

 高画質・高機能、超スリムベゼルといったポイントは、どちらかと言えばビジネス環境で人気を博すのではないだろうか。デイトレーディングやWeb制作など、マルチモニタが特に威力を発揮する分野には、文句なしにお勧めだ。2台セットやハイトアジャスタブルスタンドとのセットモデルなど、価格面で有利になるキャンペーンにも期待したい。

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日