さて、次はAVコンテンツの操作性をチェックしよう。そもそも、Windows Vistaが登場して以来、マルチメディアコンテンツの視聴環境のうち、ユーザーインタフェースに関する優劣の差は、国内外で縮まっているのは確かだ。一方で、Gemstone Blueは独自のAVソフト「Acer CineDash Media Console」を搭載し、積極的に差別化を図っている。
Acer CineDash Media Consoleは、「シネマ(動画)」や「音楽」「アルバム(静止画)」などの総合的なAVコンテンツを扱える統合ソフトウェアで、再生だけでなく、各ジャンルのファイルを管理したり、ビデオや音楽データを取り込むといった作業もこなせる。キーボードの左脇にあるタッチセンサーの「Acer Arcade Deluxe」を使って、メニューを動的に操れるのが特徴だ。実際に試してみたところ、サブメニューまできちんと日本語で表示されており、ガイドに頼らず、すぐに使いこなすことができた。
もっとも、AV操作に必ずAcer CineDash Media Consoleを使わなければならないということはなく、Windows Vista Home Premium標準のWindows Media Centerももちろん使える。また、Acer CineDash Media Consoleをマウスパッドから操作することも可能だ。キーボード入力主体の使い方の場合は、Acer Arcade Deluxeの誤動作が気になるが、ワンタッチで「HOLD」もできるので、不便は感じないだろう。
このように、独自のユーザーインタフェースを選択肢の1つとして用意しているのは、非常に好感が持てる。Windows標準の操作系が気に入っているのなら、独自ツールを一切使わずに、Gemstone BlueのAV性能の恩恵だけを受けるといったスタイルも自由に選べるのだ。そこから徐々に、Acer CineDash Media Consoleを使う機会を増やしていけばいいので、オーナーが身構えてマシンに対峙(たいじ)する必要もない。
以上、AVノートPCとしての使い勝手にフォーカスしてGemstone Blueを評価してきたが、最後にPCとしての基本性能についても触れておこう。
同機はPenryn世代の最新のCore 2 Duo T8300(2.4GHz)を採用し、2GバイトのPC2-5300メモリ(デュアルチャンネル)を搭載する。つまり“デュアルコアCPUと2Gバイトメモリ”というWindows Vistaが快適に使えるラインは余裕でクリアしている。グラフィックス機能も、チップセット内蔵ではなく、外付けのGeForce 9500M GSを実装しており、HD映像の再生や3Dゲームのプレイも難なくこなすことができるし、実際3DMark06の総合スコアも3711と、ノートPCとしては高いレベルだ。さらに、320Gバイトの大容量HDDも備えており、今後USB接続の外付け地デジチューナーユニットなどと組み合わせて使うにも、十分耐えられるスペックと言える。
レビューを終えてみて、冒頭で挙げた疑問の答えは間違いなく「いや、誤解だよ」と断言できる。AVノートPCとして基本性能が高いことはもちろん、独自のギミックでさらに魅力を増しているGemstone Blueは、きっと日本のユーザーも抵抗なく愛用できるはずだ。
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企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年6月13日