“最新世代”の性能を手に入れた超コンパクトPC――「Endeavor ST120」の実力小っちゃいは正義(1/2 ページ)

PCにおいて性能と省スペース性は、いまやトレードオフの関係ではない。その究極の進化形とも言えるのが、エプソンダイレクトの「Endeavor ST」シリーズだ。Centrino 2世代のプラットフォームに生まれ変わった「ST120」の実力を検証していこう。

» 2008年12月22日 10時00分 公開
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抜群の設置性はそのままに性能と機能を強化

「Endeavor ST120」

 20センチ四方のちょっとしたスペースにもすっぽりと収まる抜群の省スペース性を備えたエプソンダイレクトの「Endeavor ST」シリーズは、ノートPC用のプラットフォームを採用したコンパクトデスクトップPCだ。今回新モデルとして投入された「Endeavor ST120」は、チップセットをCentrino 2世代のIntel GM45 ExpressとICH9M-Enhancedのカップリングに変更し、FSBクロックの高速化と内蔵グラフィックス機能の強化を果たしている。

 Intel GM45 Expressチップセットの採用による最大の強化ポイントが、1066MHzのFSBクロックへの対応だ。これにより、CPUのBTOメニューがCore 2 Duo T9600(2.80GHz)およびP8600(2.4GHz)に刷新されたほか、低価格構成向けのCeleronでもFSBクロック667MHz対応のCeleron 575(2.00GHz)が並んだ。

Intel GM45 Expressチップセットを搭載するマザーボードを採用。これにより、CPUのFSBクロックが1066MHzに引き上げられた

 メモリは従来と同じく最大4Gバイト(使用可能領域は3Gバイト)を搭載できるが、搭載モジュールはより高速なPC2-6400 SO-DIMMに変更されている。また、サウスブリッジにICH9M-Enhancedを採用することで、本機はインテルが提唱するビジネス向けPCブランド「vPro Technorogy」の要件を満たす構成となっている。これにより、ビジネス環境で本機を大量導入した場合などに、システム管理者がリモートで本機の電源をコントロールし、メンテナンスをスムーズに行うことが可能だ。

 ストレージデバイスの強化も新モデルの特徴の1つだ。HDDは従来と同じ5400rpmの80Gバイト〜320Gバイトドライブに加え、新たに7200rpmの160Gバイト/320Gバイトの2.5インチドライブが搭載可能となった。最大容量については従来モデルから変更は見られないが、より高速なHDDを搭載して使用時のレスポンスを向上した点は、コンパクトPCでも使い勝手を重視する人にとって大いに注目できるポイントといえるだろう。

 光学ドライブはスロットイン方式のDVD-ROMドライブとDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R 2層記録対応)から選べるほか、ビジネス用途向けに光学ドライブを搭載しない構成も選べる。また、ST120では光学ドライブの代わりに2基目のHDDを搭載した、ダブルHDD構成を選択することも可能だ。さらに、ST120にはエスケイネット製の外付け型地上デジタルTVチューナー付属モデルが用意され、こちらにはBlu-ray Discの読み込み機能と、DVDスーパーマルチドライブ相当の書き込み機能を備えたBlu-ray Discコンボドライブが標準で搭載される。さらに、CPRMに対応したDVD/Blu-ray再生ソフト「WinDVD」が付属し、デジタル接続の液晶ディスプレイと組み合わせることで、市販Blu-rayソフトの再生機として利用することもできる。

評価機にはスロットイン方式のBlu-ray Discコンボドライブと、2.5インチSerial ATAのシーゲイト製HDD(320Gバイト/7200rpm)が搭載されていた。Blu-ray Discコンボドライブ搭載モデルも選べるため“リビングPC”としての適正は高い

工具不要で内部にアクセスできる高いメンテナンス性

 従来モデルから引き続き採用されたボディは、サイズが75(幅)×185(奥行き)×195(高さ)ミリ、容積約2.7リットルと極めてコンパクトで、液晶ディスプレイの裏側といった非常に狭いスペースに設置して、机上のスペースを有効に活用できる。また、別売の専用液晶一体型キットを導入すれば、本機を17型/19型/19型ワイド液晶の液晶一体型PCとして利用することも可能だ。

 本体横置き時の底面と天面に当たる部分はスライド式のパネルとなっており、天面パネルの内側にはHDDおよび光学ドライブ、底面パネル側にはCPUソケットおよびメモリスロットが搭載されている。どちらのパネルも後部のストッパーを開放位置に動かすだけで、工具を使わずに取り外せる。底面内部にはCPU冷却用のファンを搭載した少々大振りな金具が装着されているが、メモリスロット周辺には指を差し込むのに十分なスペースが用意されており、工具類を使うことなくメモリモジュールを交換することができる。

サイドパネルは工具を使わずに外すことができる。写真は左が天板側、右が底面側

 なお、底面内側にはPCIスロットが1基搭載されているものの、このスロットは電源モジュールの固定用として使用済みで、そもそも拡張カードを装着するスペースもないことから、ユーザーがアップグレードパスとして利用することはできない。天面側はスリムタイプのスロットイン光学ドライブの下にHDDを搭載する構造で、HDDを着脱する際にはドライバーが必要だ。

家庭だけでなくビジネスシーンでの使い勝手も考慮した端子構成

 今回のモデルチェンジでは背面に搭載する端子の構成にも変更が加えられた。ディスプレイ接続端子としてアナログ、デジタルを1系統ずつ搭載する点は従来と同じだが、ST120ではDVI-D端子の代わりにHDMI出力端子が装備されている(DVI-HDMI変換アダプタが同梱されるので、追加コストなしに手持ちのデジタル液晶を本機に接続することも可能)。

 また、拡張端子としていわゆるレガシーポートに分類されるシリアルポートが追加された点も目新しい。個人用PCの拡張端子としてはすっかりすたれてしまったシリアルポートだが、ビジネスシーンではドングルと呼ばれるハードウェアキーが必要なソフトウェアを利用したり、シリアル接続の周辺機器を接続するために、いまだに現役で利用されるケースもある。本機の優れた省スペース性に魅力を感じつつも、ビジネスシーン特有の特殊な環境のために導入をあきらめていた企業にとって、シリアルポートの「復活」はうれしい変更点といえるだろう。

本体前面/背面/左側面。背面端子は、DVI-DがHDMIに変更され、シリアルポートが加わるなど構成が一部変更された

 なお、この2点を除く端子類については、本体前面に2基のUSB 2.0とヘッドフォン出力を、背面に4基のUSB 2.0、キーボード、マウス接続用のPS/2端子、ギガビットLAN端子を搭載しており、従来モデルに準じた構成となっている。筐体内部に拡張性を持たない本機にとって、機能拡張を行う場合は外付けの周辺機器が頼りとなるが、合計6基のUSB 2.0を活用すればアップグレードパスの不足に悩むことはないはずだ。

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提供:エプソンダイレクト株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年12月31日