“多機能”で“スタイリッシュ”な複合機――キヤノン「PIXUS MX860」という選択ADF、FAX、有線/無線LANを搭載(2/3 ページ)

» 2009年05月11日 10時00分 公開
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Point 3:スタイリッシュボディ+有線/無線LANによる設置性

 キヤノンは昔からプリンタの質感向上と小型化に積極的だが、PIXUS MX860のボディもデザインに定評があるPIXUSシリーズの一員にふさわしい完成度だ。

 ADFやFAXを装備した複合機は大型で不格好になりがちだが、PIXUS MX860ではADFのトレイを折り畳むと上面がフラットになるよう設計され、操作パネルを圧板の上部に配置することで、全体のまとまり感がよいBOX型フォルムに仕立てている。落ち着きのあるマットなシルバーとブラックのツートーンカラーは、インテリアにこだわった部屋に置いても違和感がない。豊富な機能を備えつつ、これほどスタイリッシュなデザインの複合機は貴重な存在といえる。

 このデザイン変更が功を奏し、本体サイズは491(幅)×437(奥行き)×226(高さ)ミリ、質量は約11.8キロとなっており、前モデルの「PIXUS MX850」と比べて、奥行きは46ミリ、高さは34ミリも短縮された。MX850と同様にADFや自動両面印刷など、かさばる機能を内蔵しているが、設置性は確かに向上している。操作パネルの位置が圧板の下部から上部に移動したことで、大きい書物などをスキャンするときに、操作パネルが隠れないで済むようになったのもポイントだ。

左から、前面、背面、側面。いずれもADF、給排紙トレイ、カードスロットのカバーを開いた状態だ。このように、トレイを開いても本体の占有スペースは大きく変わらず、スタイリッシュな外観の印象も保たれている

 洗練されたボディに、ネットワーク機能を標準装備している点にも注目したい。100BASE-TX/10BASE-Tの有線LANとIEEE802.11b/gの無線LANの両方に対応しており、離れた場所にある複数台のPCでプリンタとスキャナのネットワーク共有が行える。ネットワーク対応によって、本体をPCから離れた場所へ自由に置けるため、手狭なSOHO環境や書斎などで使いたい場合でも設置場所の融通が利く。

背面の左端に有線LAN、PC接続用のHi-Speed USB、FAX用のモジュラージャックを配置している(写真=左)。各端子は背面のくぼんだ場所にあるため、本体を壁面に近づけて設置する場合に、ケーブルが干渉することはない。無線LANを簡単にセットアップできるように、WPSやWCNといった規格に対応している(写真=右)。なお、オプションでBluetooth v2.0機能も追加できる

Point 4:写真も文書も美しく印刷できる染料+顔料インクシステム

 プリンタの本分である画質も申し分ない。専用紙への写真印刷に適した染料4色インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)と、普通紙への文書印刷が得意な顔料ブラックインクで構成される5色独立インクカートリッジを採用しており、色鮮やかで高コントラストの写真印刷とシャープなモノクロ文書印刷を両立している。

 キヤノン独自の高密度プリントヘッド技術「FINE」が実現する最高9600×2400dpiの解像度、最小1ピコリットル(1兆分の1リットル)という極小のインク滴により、印刷の粒状感が気になることもない。カラー写真とモノクロ文書をいずれも高画質に印刷できるのは、PIXUSならではのアドバンテージだ。

 さらに純正写真用紙に印刷すれば、「ChromaLife100+」技術でアルバム保存300年以上、耐光性約40年の保存性が得られ、思い出を色あせずに保存できるのもうれしい(保存性の年数は「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド」を使用した場合)。

Wordのモノクロテキストを普通紙にドライバ設定「標準」で印刷したサンプル(写真=左)。カラー画像を「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド」にドライバ設定「きれい」で印刷したサンプル(写真=右)。以上のサンプルはいずれも300dpiでスキャンしたファイルの縮小画像で、各画像をクリックすると実寸のスキャンサンプルを表示する。普通紙へのモノクロテキスト印刷は画数が多い漢字でも輪郭が整っていて、専用紙への写真印刷は発色がよくカラーバランスもとれている。なお、画像の色域はsRGBなので、実際のカラー印刷はもっと色鮮やかな印象になる

 印刷解像度を高め、インク滴を小さくすると、そのぶん印刷には時間がかかるが、PIXUSではプリントヘッドの高密度化、多ノズル化、長尺化、そして印刷するデータによって3サイズ(1ピコ/2ピコ/5ピコリットル)のインク滴を的確に打ち分ける「3サイズドロップレット」技術を用いており、印刷速度にも妥協がない。

 公称の印刷速度は、L判フチなしカラー写真1枚が約35秒、A4普通紙カラーが約5.6ipm、A4普通紙モノクロが約8.4ipmで、このクラスのインクジェット複合機としては不満のないスピードを確保している(ipmの意味は以下の囲みを参照)。PIXUSシリーズの中ではモノクロ文書印刷が速いほうなので、ビジネスにウェイトを置いた利用にはうってつけだ。A4普通紙カラー印刷時のインクコストは1枚あたり約8.4円で、こちらもPIXUSシリーズの中では比較的低コストとなっている(コスト算出方法はキヤノンのホームページを参照→「PIXUS 測定環境について」)。

5色の独立インクタンクは正しく装着されているかどうか判別できるLEDが付いている(写真=左)。左の4つのインクタンクが染料インク、右の大きめのインクタンクが顔料ブラックインク(写真=右)。ちなみに、プリントヘッドのノズル数は、シアンとマゼンタが各768ノズル、イエローと染料ブラックが各256ノズル、顔料ブラックが320ノズルだ

Column:印刷速度の新基準「ipm」とは?

 「ipm」とは「image per minute」の略語で、ISO(国際標準化機構)が新しく策定したプリンタ/複合機の生産性規格に従い、1分あたりにデフォルト設定で印刷可能な枚数もしくは面の数を示す。上記のA4普通紙印刷速度は、ISO/IEC 24734のオフィスカテゴリーテストによる片面印刷ESAT(Estimated Saturated Throughput)の平均値だ。Excel、Word、PDFのファイル(各4ページ)を用いて、1セットを印刷した後、30秒を超える最低セット数の印刷にかかる時間から、毎分の連続印刷枚数を算出する(1セット目の印刷時間は除く)。

 現状のプリンタ市場において、A4普通紙印刷速度のカタログ表記はppm(pages per minute)が標準的だが、これは各社独自の測定チャート(つまりは高速に印刷しやすいデータ)を使用した最速設定時の値がほとんどで、異なるメーカー/製品間で正確な速度比較ができないという問題があった。

 キヤノンはPIXUS MX860の投入とともに、メーカー間で統一した基準による公平な速度比較を可能とすることを目的に、ISOの新規格をPIXUSシリーズ全体に採用している。いち早く、キヤノンが同規格を全面的に採り入れたことは、PIXUSシリーズのスピードに対する自信の表れといえる。今後、他社もこの規格を採用すれば、異なるメーカー間や製品間において、印刷速度の比較がしやすくなるだろう。


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提供:キヤノン株式会社・キヤノンマーケティングジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年6月7日