U160とU135の内部構成はほとんど変わらない。ともにPine Trail-M世代のプラットフォームを採用するので、CPUはAtom N450、チップセットはIntel NM10 Expressを搭載する。当然、グラフィックスコアはCPUのAtom N450に統合されたIntel GMA 3150だ。データストレージは、ともにSerial ATA接続の2.5インチHDD、システムメモリもDDR2-667(PC2-5300)を標準で1Gバイト、最大で2Gバイト搭載可能と、システム構成はほぼ共通する。
ここまできて、「じゃ、U135とU160の違いってなんなの?」と気になるだろう。実をいうとその理由にMSIが考える「2010年のノートPC戦略」の重要な要素が隠れているのだ。PCUSERが極秘に入手したMSIの内部資料には、U160の想定ユーザーが示されている。そこに記載されていた「ファッションにもちょっとコダワる、ナウなヤング」「H&Mで新しいコラボシャツ買ったから、フォリフォリのリングも買っちゃおうかな、的なノリの」という文言は、残念ながら担当者とともに闇に葬られたと聞くが、U160のコンセプトでは、ノートPCにもデザインを強く意識する「一般のユーザー」を重視しているのが、内部資料のフレーズからうかがえる。
「U135」「U130」のラインアップは、確かにカラーバリエーションをそろえ、アイソレーションキーボードを採用するなど、見た目も大事にしているが、ボディのベースラインはWind Netbook U100シリーズを継承しており、少し「むっくり」したフォルムになっている。これはこれで、持ったときに本体をホールドしやすくて使いやすいのだが、見た目を重視したいユーザーには、「もうちょっと薄いほうが」となるらしい。
U160は、そういうユーザーにも好感をもってうけいれてもらえるスタイルをしている。ボディサイズは265(幅)×165(奥行き)×19.8〜25.4(厚さ)ミリ。重さは3セルバッテリー搭載状態で約1キロになる。側面形状がくさび型だったU135から、U160はフラットなボードに近い形状を採用している。また、ボディはフィルムプリント塗装を採用して高級な質感を実現したという。
2008年に投入したWind Netbook U100シリーズのカラーバリエーションモデル、そして、2009年に投入したX-Slimシリーズもスタイルを重視して「ファッションにもちょっとコダワる、的なノリの」ユーザーをメインターゲットの1つとして日本市場でも訴求したMSIが、U160で、2010年も世界のボリュームゾーンに挑戦する。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2010年3月31日