新旧PC徹底対決 これだけ違う「2010年の新世代モバイルPC」：Core プロセッサー、Windows 7、WiMAX──3つの新技術がもたらすシナジー効果を実感（2/4 ページ）
ベンチマークテストで見る新世代モバイルPC
では、新／旧世代のPCでどのくらいパフォーマンスに違いがあるかを調べよう。今回は、いくつかのベンチマークソフトを用いて新世代モバイルPCと旧世代モバイルPCを比較する。ベンチマークソフトは旧世代モバイルPCのOSであるWindows XP環境に合わせたので、必ずしも最新のベンチマークソフトでない点はお断りしておく。
まずは総合パフォーマンス評価の定番である「PCMark05」で調べよう。PCMark05は64ビット版Windows 7では一部項目が計測できない（Windows Media Encoderの32ビット版を必要とする）ので、ここでは主要の項目を用いて比較した。あわせて、モバイル利用時のバッテリー動作時間を優先する利用スタイルと屋内でAC電源に接続して利用するスタイルの両方を想定し、OS標準設定の省電力モードとパフォーマンスモードで計測を行った。結果は以下の通りだ。
ベンチマークスコアの差がはっきり表れるのは予想通りだが、ここで注目してほしいのは、新世代モバイルPCの“省電力モード”が旧世代モバイルPCの“パフォーマンスモード”を完全に上回ることだ。新世代モバイルPCは、処理能力を抑え、長時間のバッテリー動作を目的とする省電力モードですら、旧世代モバイルPCのパフォーマンスモードより「ずっと快適な処理能力を実現する」ことが分かる。旧世代モバイルPCでAC電源接続時にしか得られないパフォーマンスの“さらに上回る処理能力”を、新世代モバイルPCはより長いバッテリー動作時間とともにらくらく得てしまう。
内蔵グラフィックスを利用し、省電力モードとパフォーマンスモードのそれぞれを比較すると、新世代モバイルPCは旧世代モバイルPCに対してCPUとメモリで約3倍、グラフィックスではおおむね4倍以上のスコアを記録。そして、アプリケーションやOSの起動速度の体感値に大きく影響するストレージ速度に関しては、新世代モバイルPCのスコアがなんと「10倍」を超えた。これはHDDからSSDへ「進化」したことが特に大きい。これだけスコアが異なると、快適さがどれだけ違うか容易に想像できるのではないだろうか。
次は3Dベンチマークソフトの定番「3DMark05」だ。Windows XP世代（DirectX 9.0世代）のベンチマークソフトなので、Windows 7搭載の新世代モバイルPCとしては（最適化されていないために）やや不利なのだが、どちらのPCでも動作するので比較のために用意した。
さて、このテストにおける差もPCMark05と同様に圧倒的だ。3DMarksの総合スコアはなんと「約16倍」も高い値となった。主に3Dゲームの描画向けCPU処理能力の比較となるCPUテストも、新世代モバイルPCは6倍以上の値だ。インテル Core i5 プロセッサーの基本的なマルチメディア処理能力の高さとともに、省電力な内蔵グラフィックスの3D性能も格段に進化していることがハッキリ表れた結果といえるだろう。
続く「FINAL FANTASY XI オフィシャルベンチマークソフト」でもその差は明白だった。こちらもCPU単体の処理能力が反映されやすく、マルチコアCPUには対応していない本ソフトにおいては、デュアルコアCPUを搭載する新世代モバイルPCはやや不利なのだが、それでも「1.5倍以上」のスコアを記録した。
最後にマルチコアCPUに対応した3Dレンダリング性能を計測する「CINEBENCH 11.5」を試そう。デュアルコアでインテル ハイパースレッディング・テクノロジーで4つのスレッドを同時に処理できる新世代モバイルPCは、CPU性能比でなんと「約6.2倍」のスコアを記録した。旧世代モバイルPCに対して新世代モバイルPCのCPUコア数は2倍、そして動作クロック比は1.6倍なので、単純計算で3.2倍以上の処理能力は持つわけだが、実テストおいてはその倍近い性能差を発揮したことになる。
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アイティメディア営業企画／制作：ITmedia ＋D 編集部／掲載内容有効期限：2010年9月30日
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