新旧PC徹底対決 これだけ違う「2010年の新世代モバイルPC」Core プロセッサー、Windows 7、WiMAX──3つの新技術がもたらすシナジー効果を実感(3/4 ページ)

» 2010年08月09日 10時00分 公開
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Windows XPでしか動かないソフトも「高速」──仮想OSでも速い新世代モバイルPC

photo Windows 7上で仮想Windows XPを動作できる「Windows XP Mode」

 Windows 7 Professinal/Ultimate/Enterpriseで利用できる機能の1つに「Windows XP Mode(XPモード)」がある。これは、Windows 7上で仮想PCソフト「Microsoft Virtual PC」を実行し、その仮想PC上でWindows XPを動作できるようにするWindows 7ならではの機能だ。仮想Windows XP上で動作させたアプリケーションは、Wiindows 7と仮想Windows XPを意識することなく相互にコピー&ペーストやプリンタ出力などが行えるのはもちろん、あたかもWindows 7上で直接動作しているようにシームレスにウインドウ表示することも可能となっている。Windows 7では動作できないやや古い業務アプリケーションなどの実行に便利で、仮想PC上で実行するWindows XPのライセンスも無償で提供される。

 さて、ビジネスシーンにおいては「Windows 7ではサポートされないアプリケーションを、業務で使う必要がある」という理由で新PCの買い換えを控えている人もいるだろう。また、XPモードの存在や仕組みは知っていても、仮想OS上で動くためにパフォーマンスの不安を感じる人もいるはずだ。まず、述べてしまおう。心配はいらない。新PC+XPモードのほうが「旧PCより速い」ためだ。


photo PCMark05を、新PCはXPモードで、旧PCはそのまま(Windows XPのまま)測定

 前述した「PCMark05」を、新世代モバイルPCのXPモードで実行するとどうか。

 結果は、ネイティブ動作している旧世代モバイルPCより、CPU/メモリスコアともに新世代モバイルPCが大きく上回った。HDDスコアに関しては値が若干下回ったが、これはXPモードを介することで2重に読み書きが発生する仕組みで、かつPCMark05のテストもかなり複雑なファイル読み書き速度の評価を行うことも影響したと思われる。実利用においては心配いらない。今回の新PCにおいてはディスプレイの表示解像度も高いので、体感的には旧世代モバイルPCよりずっと快適に作業できるようになる。

 このように、2010年の新世代モバイルPCならば、Windows 7による通常操作はもちろん、古い業務アプリケーションとともに使うXPモード利用時も「速くなる」。仮想OSは遅いのではないか……などと不安を感じることは「まったくない」。

新世代モバイルPCだから、できること

photo フルHDの映像ソースをSD解像度のH.264フォーマットにエンコードするのに要する時間

 さて、旧世代モバイルPCはどこかを割り切り、“少し遅いのも我慢して”利用するPCだったのだが、最近はそもそもあきらめざるを得ない/現実的でない機能や利用シーンが特に増えてきている。

 例えば動画。近年はビデオカメラも大きく変化し、映像の保存先はテープメディアからディスク、そしてメモリカードに代わり、PCとの親和性は非常に高くなった。テープメディア時代は録画時間がそのままPCへの取り込み時間に必要だったりもしたが、もうUSB接続などで短時間かつ簡単にPCに取り込めるようになっている。反面、高画質なハイビジョン化も当たり前になったことでPCに要求される処理能力も劇的に高まり、古いPCでは編集はおろか、再生さえできないこともある。

 では、業務に必要なイベントなどにおいて、HDビデオカメラで撮影した10分程度の映像資料用ハイビジョン映像を撮影し、業務PCで再生できるようにSD解像度の再エンコードしてネットワークストレージなどにアップロードしたい──としよう。ここで問題になるのは、エンコードとネットワークストレージにアップロードに要する時間が挙げられる。

 今回は10分間のハイビジョン実写映像として、1080iのMPEG-2 TSと1080PのMPEG-4 AVC/H.264(以下、H.264)の2つの動画ファイルを準備し、動画エンコードソフト「TMPGEnc 4.0 Xpress」でそれぞれSD解像度(720×480ドット)のH.264ファイルへのエンコード時間を計測した。

 エンコードにかかった時間は、新世代モバイルPCが約13分(ソース:MPEG-2 TS)/約14分(ソース:H.264)。対して、旧世代モバイルPCは同じく約96分(約1時間36分)/約118分(約1時間58分)かかった。たった10分の映像1つでこれなのだから、30分、1時間の映像、それが数ファイルあるとなると、旧世代モバイルPCでは、少なくともバッテリー動作では諦めるしかないほどのはるか長い時間がかかってしまう。


photo 同一ネットワークストレージへの転送時間。旧PCは3Gデータ通信、新世代PCはモバイルWiMAXを利用し、約100Mバイトの映像ファイルをアップロードした

 次はアップロードの課題に移ろう。今回のテストは、旧PCの3Gデータ通信がアンテナ5本、新PCのモバイルWiMAXはアンテナ3〜4本(どちらも最大5本)の場所で、同日のほぼ同じ時間帯に実施した。作成した10分間のH.264動画は約100Mバイトだが、昨今の動画ファイルとしては決して極端に大きな容量ではないはずだ。

 同じネットワークストレージへの転送時間は、上り最大384kbps(下りは7.2Mbps)の3Gデータ通信+旧モバイルPCでアップロードに41分40秒(約0.3Mbps)、対してモバイルWiMAX+新世代モバイルPCは5分10秒ほど(約2.6Mbps)でアップロードが完了した。

 このように、単純にエンコードとアップロードが完了するまでの時間だけ見ても、新世代モバイルPCが20分もあれば完了する作業が旧世代モバイルPCでは2時間以上を要する。基本業務時間を8時間とした20分と2時間……、業務効率に雲泥の差があることが分かるだろう。

 ちなみに現実には、エンコード前のちょっとしたカット編集を行うだけでも旧世代モバイルPCではストレスの貯まる“重い”作業になるわけだが、新世代モバイルPCならばサクサク/ラクラクと作業できてしまう点も大きく異なり、余力もあるので上記の例ではエンコードをしながらほかの作業をこなすことさえできる。

 今回は特に差が大きいシーンを例に挙げたが、作業効率が飛躍的に向上することで心理的なストレスが大きく軽減することはもちろん、新たなことに挑戦する、思考する時間に割り当てるなど、ユーザー自身も、自然に“一段階進化した”使い方を工夫するようになるだろう。

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