2010年ホームプリンタの決定打が早くも登場か!?――「PIXUS MG6130」の衝撃黒鏡面ボディ+新UI+6色W黒(ダブクロ)インクで大きく進化(3/3 ページ)

» 2010年08月30日 17時00分 公開
[ITmedia]
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無線LANを生かしたスマートフォンからのダイレクト印刷も可能

右下のカバーを開くと、3スロット(CF、SD/MS、MS Duo)構成のマルチカードリーダーとPictBridge対応のUSBポートが現れる

 昨今のプリンタは多機能化が進んでおり、PC周辺機器の枠組みを超え、さまざまなデバイスからのダイレクトプリント(PCなしでの印刷)が可能だ。MG6130を見ても、デジタルカメラの撮影データが入った各種メモリカードを読み出すためのマルチカードリーダーをはじめ、デジカメやUSBストレージを接続して中のデータを印刷するためのUSBポート、ケータイの画像をワイヤレスで転送するための赤外線ポート(IrSimple対応IrDA IR)をそろえている。

 無線LAN経由でのプリントに対応しているのもポイントだ。無償の専用アプリをダウンロードして導入することで、iPhoneやiPod touch、iPad、Android端末からのワイヤレス印刷をサポートする。このうち、Android用アプリ「Easy-PhotoPrint(for Android)」の提供は今シーズンからスタートした。今後は国内でもAndroid搭載機が増えると予想されるため、iPhone以外のスマートフォンにも幅広くつながるのは朗報といえる。

 写真データをPCにコピーしてから画像補正して印刷するというのは一手間かかるが、こうしたダイレクトプリント機能の充実により、普段のスナップ写真など気軽に写真印刷したい場合の面倒がかなり軽減されるほか、PCに不慣れな家族でも写真印刷が試しやすくなっているのは素直にうれしい。

 もちろん、無線LANは他機器との接続だけでなく、プリンタ自体の設置の自由度を高めてくれる点にも注目したい。PCを置いたデスク周辺のスペースは十分にとって、プリンタを部屋の端など都合がいい場所に設置できる。高速無線LAN規格のIEEE802.11nに対応したほか、無線LANの簡単なセットアップ方式として、NECアクセステクニカの「らくらく無線スタート」をサポートしたのも新モデルのトピックだ。従来同様に、IEEE802.11b/gの無線LANや100BASE-TXの有線LANによる接続も可能で、無線LANのセットアップはAOSS、WPS、WCNにも対応する。

無線LANは新たにIEEE802.11nに対応。無線LAN使用時は天面のWi-Fiロゴが青く光る(写真=左)。「らくらく無線スタート」も今シーズンの新機種からサポートしている(写真=右)

キヤノン製デジカメで撮影したフルHD動画プリントにも対応

 付属ソフトの進化も目覚ましい。新しい統合メニューソフト「Solution Menu EX」が用意され、ここからMG6130の多彩な機能や付属アプリケーションを利用したり、ヘルプ/各種設定ユーティリティ、さらにはキヤノンのWebサービスにまでアクセスできる。Solution Menu EXはメイン画面のほか、デスクトップ上のショートカットアイコンも備わっており、ここにメイン画面の任意のアイコンを登録して、普段よく使う機能だけを集めた自分だけのメニューを作ることも可能だ。

MG6130の各機能を使うための入口となるソフト「Solution Menu EX」が付属する。メイン画面(写真=左)のほか、デスクトップ右下に常駐するショートカットアイコン(写真=右)を用意する。ショートカットアイコンは内容をカスタマイズしたり、非表示にすることも可能だ

「フルHD動画印刷」機能では、動画を再生したり、コマ送りで調整ながらベストショットのフレームを切り出して印刷できる。動画内で10枚のフレームを等間隔で切り出すなどの自動処理も行える

 最近のデジカメはHD動画撮影に対応した製品が増えつつあるが、キヤノン製デジカメで撮影したフルHD動画からベストショットを切り出してプリントできる「フルHD動画印刷」機能が追加されているのも目新しい。フルHD動画を実際に再生しながら印刷したいフレームを選び出し、ノイズリダクションや解像感向上といった画像補正を施して印刷できる。同機能を利用するには、MOV形式のHD動画撮影に対応したキヤノン製デジタルカメラと、同カメラに付属するアプリケーションの「ZoomBrowser EX Ver.6.5」以降または「ImageBrowser Ver.6.5」が必要だ。

 子どもや動物、乗り物、スポーツなど、動く被写体を静止画の写真でキチッと撮影するのは難しいが、フルHD動画印刷機能を使えば、撮影した動画からベストショットを選択できるので、写真の失敗をフォローしやすくなるだろう。

 さらに、キヤノンのデジタル一眼レフカメラに付属するRAW現像ソフト「Digital Photo Professional」や、定番フォトレタッチソフトの「Adobe Photoshop CS/CS2/CS3/CS4/CS5」「Adobe Photoshop Elements 6/7/8」と連動する印刷支援プラグインソフト「Easy-PhotoPrint Pro」が付属するのも見どころだ。同ソフトはこれまでハイエンド機のMP990には付属していたが、デジタル一眼レフカメラの普及に伴い、MG6130にも添付されるようになった。画像補正やカラーマネジメントの設定を行ったり、RAWデータをそのまま印刷したり、カラー写真をモノクロ写真に変換・調整して印刷するといった機能を持ち、写真作品を作り込むのに重宝する。

 そのほかのアプリケーションも機能が強化された。Webページをレイアウトして印刷できる「Easy-WebPrint EX」は、冊子の印刷機能やPCに保存された画像の取り込み機能が追加されたほか、この11月にはMac版のSafariでも利用可能になる予定だ。写真管理・印刷ソフトの「Easy-PhotoPrint EX」では、写真共有サイト「Flickr」に公開されている写真素材をカレンダー印刷などに活用できる機能が加わった。また、BCI-325/326の純正インクを使用するMG6130などの新機種向けに、専用のコンテンツを提供するWebサービス「クリエイティブパーク プレミアム」もスタートする。

名機MP600の系譜に連なる新機種はさすがの完成度

 以上、MG6130の進化点を中心に追ってきたが、ボディデザインや操作系をさらに洗練させつつ、上位クラスと同等のインクシステムを盛り込み、さまざまな機器との接続性向上やソフトウェアの強化も図っており、メインストリームの家庭向けインクジェット複合機としてはもはやゼイタクと思えるほど、高い完成度に到達している。

 ほかにも、簡単にフォトレター作りを楽しめる「手書きナビ」をはじめ、レイアウト、インデックス、カレンダー、証明写真、定型フォーム(方眼紙など)といった印刷機能、カラーコピー機能、読み込んだ画像をメモリカードやUSBメモリに直接保存できるスキャン機能など、とてもすべてを紹介しきれないほど、盛りだくさんの機能を1台に凝縮しているので、家庭内のプリントニーズをくまなくカバーしてくれるに違いない。

 家庭用インクジェットプリンタの買い替えサイクルは約3〜5年が一般的だが、MG6130は2006年に発売されて約1年で100万台を出荷し、インクジェット複合機史上に輝く大ヒットモデルとなった名機「PIXUS MP600」の系譜に連なる新機種だ。4年ほど前にMP600世代のプリンタを購入し、そろそろ乗り替えを考えているユーザーにとって、MG6130は間違いなく強力な選択候補になる。MG6130に移行した場合、画質、スピード、機能、デザインとさまざまな面において、確かな進化と満足が感じられるだろう。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2010年9月30日