日本市場におけるアイ・オー・データ機器とWDの外付けHDD展開について、細野氏は、アイ・オー・データ機器が持つ販路、営業網を利用して、両社の外付けHDDを販売していくという。
「アイ・オー・データ機器ブランドの外付けHDDでは、録画向けなど日本固有の需要に特化した市場に注力していきます。WDブランドの外付けHDDは、Macユーザーに対してMac専用モデルの訴求や、高機能な付属アプリケーションなどの付加価値を重視するユーザーに訴求していきたいです。
例えば、WDのポータブルHDDラインアップであるMy Passportシリーズには便利なアプリケーションが付属しています。また、グローバルで人気の理由となっている高級感のあるデザインも付加価値です。決してそこで価格勝負にはしません。グローバルで売っているHDDだから(スケールメリットで)価格が安くなるのではといわれることもありますが、ここはWDが持つ付加価値を訴求していきたいと考えています」
それに対して、アイ・オー・データ機器ブランドの外付けHDDは、日本市場にフィットした製品作りとなっている。例えば、「HDEL-UT」シリーズはリビングのインテリアにもフィットするカラーリングを採用する。また、本体背面にコネクタなどが飛び出さないデザインを取り入れるなど、リビングにHDDを置くことの多い日本市場を想定した細かい配慮が行き届いている。
では、今回の協業における、ユーザーのメリットはどこにあるのだろうか。細野氏は、WDブランドのHDDが購入しやすくなることなどを挙げている。アイ・オー・データ機器の流通網を使うことにより、WDの製品はこれまで以上に多くの量販店に行き渡り、地方でも購入しやすくなる。また、販促物や広告宣伝戦略などについても、アイ・オー・データ機器から積極的に提案をしていくという。そういった取り組みによって、日本全国で一般のユーザーに広くWDブランドを知ってもらう。
近年はクラウドの時代と言われているが、それでもユーザーの手元には、ローカルに保存しておきたい唯一無二のデータが数多くある。そして、それらの多くはHDDやフラッシュメモリなどに保存している。
「大切なのはデータです。フラッシュメモリだって揮発性なのでその辺に置いておいたら、データは5年ぐらいしか持ちません。また、HDDだって破損する可能性がある。ドライブというのはトラブルがゼロではない商品です。だから、データを安全に移行できる仕組みが重要になってきているのです」
大切なデータを保存しているHDDは、定期的なリプレースが欠かせない。この選択肢として、アイ・オー・データ機器ブランドだけでなく、信頼性の高いWDブランドの製品も訴求していく。
「我々は30年以上日本で外付けHDDの販売をやっていて数多くのノウハウを持っています。それらを生かすことで、これまで取り扱いのなかったショップでも取り扱ってもらえるようになることを、WDは期待していると感じています。その期待に応えるためにも、日本ではWDブランドを知ってもらうことから始めて、アイ・オー・データ機器とWDブランドのそれぞれ得意な部分を伸ばしていきたいです」
アイ・オー・データ機器による、WDブランドHDD製品の本格展開はこれからスタートする。2015年の夏以降には、外付けHDDだけでなく、WDブランドのNASの展開も予定しているという。両社から登場する新製品が日本のHDD勢力をどのように変えるのか、多くのユーザーにとっても目が離せないだろう。
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提供:株式会社アイ・オー・データ機器
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2015年6月24日