アイ・オーが演出する! 世界トップシェアHDDメーカーの“日本市場拡大計画”いまWDと連携するメリットとは?(1/2 ページ)

外付けHDDで世界トップシェアのWDがアイ・オー・データ機器と手を組んだ。記者発表会で語れなかった「お互いを求めた理由」を細野社長自ら語る。

» 2015年05月25日 10時00分 公開
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アイ・オー・データ機器が世界トップシェアHDDメーカーの日本市場拡大計画を演出する

アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏

 2015年4月15日、PC周辺機器を取り扱うアイ・オー・データ機器は、HDD市場で世界No.1の販売シェア(※2014年 年間販売台数において。IDC調べ)を持つ米Western Digital傘下のWDと、WD製外付けHDDの国内販売代理店契約を締結した。大手量販店ではアイ・オー・データ機器の外付けHDDとともに、WD製の製品も流通をスタートする。

 自社ブランドで数多くの外付けHDDやNASなどをすでにラインアップしているアイ・オー・データ機器が、WDと手を組む狙いは何なのだろうか。代表取締役である細野昭雄氏が、今回の締結に繋がる経緯と、アイ・オー・データ機器がWDと目指していく“HDDビジネス”の姿について語った。

 数年前には多くのメーカーが存在していたHDD市場だが、現在は、Western Digital、Seagate、そして、東芝という3つのグループに再編している。その中で、Western Digitalは世界市場で約4割のシェアを持つトップグループだ。

 「HDDメーカーは数年前に7社から8社ありましたが、2011年に起きたタイの大洪水以降、業界の再編が進みました。今では大手3社しか作っていない状況になっています。そして、この3社が日本以外の国において、自社ブランドで外付けHDDを売っています」(細野氏、以下同)

 しかし、日本市場では状況が大きく異なっている。アイ・オー・データ機器をはじめとする周辺機器メーカーが外付けHDDを取り扱っており、かつ、高いシェアを確保している。その最大の理由が「録画用HDD」の存在だ。日本では大画面テレビやレコーダーに外付けHDDを接続して、テレビ番組を録画する利用形態が広く普及している。

 「通常、PCに接続するHDDはランダムにアクセスして読み書きを行います。それに対して、テレビ録画の場合、ストリーミングライトが中心です。連続データの書き込みが中心になります。また、PCの場合は(書き込み読み込みが)多少遅れても問題ありませんが、テレビ録画の場合、放送は止められないので、一定時間で確実に書き込みを行う必要があります。

 こういった機能を優先したHDDを求めたとき、それに対応してくれるのがWDでした。各国で固有の需要に合わせた製品開発ができるなど、小回りがきく印象がありましたね」

10年を超える信頼関係が今回の提携に繋がっていった

 アイ・オー・データ機器では、これまでも多くの外付けHDDを製品化してきた。WD製のHDDを採用することも多く、現場では長期にわたって交流が続き、それに伴い信頼関係ができていたという。

 「今ではNAS用のHDDとして、信頼性の高いWDのRedシリーズを採用するのは珍しくありませんが、これを最初に採用したのはアイ・オー・データ機器です。通常のHDDと比べてコストが高いので、昔はほとんどのNASメーカーが採用していなかったのですが、自社で検証するとNASの信頼性を少しでも高めるためにはこういったHDDでなければいけないと判断したので早い段階で採用しています」

今ではNAS用HDDとして数多くの採用例があるWD Redシリーズをアイ・オー・データ機器では早い段階で自社NAS製品に採用してきた

 高い信頼性が求められるサーバ用のHDDから、テレビ録画用のストリーミング録画に強いHDDまで、多彩なニーズにあわせて最適なHDDを開発できるWDだけに、その開発力には定評がある。それは付属のソフトウエアについてもいえる。

「今、外付けHDDは価格で選ばれることが少なくありません。しかし、その流れは少しずつ変わると考えています。国内メーカーでは付属アプリケーションに力を入れているところが少なく、Windowsにおまかせみたいなところがあります。しかし、WDの外付けHDDには、WD SmartWareというバックアップや暗号化などが簡単、かつ、確実にできるアプリケーションが付属します。WD SmartWareの出来は、国内市場だけを対象としていては開発しきれないレベルです。WDブランドの外付けHDDを選べば、そういったアプリケーションも利用できます。それはユーザーにとって大きなメリットといえます。これからは、このような付属アプリケーションの機能も製品選択の指標にしてもらえればと思っています」

Western Digital「My Passport」シリーズのポータブルHDD。見栄えのするデザインと堅牢なボディを取り入れている。また、Mac専用のモデルや、高機能で使いやすいアプリケーションが付属するなど、WD製ならではのメリットをユーザーに提供する

 アイ・オー・データ機器とWDの提携発表会でも説明した通り、日本市場において、WDのシェアは約4%と低い。アイ・オー・データ機器のシェアとあわせてようやく約31%となる。これを協業により拡大することで、世界市場におけるWDのシェアと同等の40%を超えて、日本でのシェアNo.1を目指すのが当面の目標だ。

 「どちらから手を組もうといったというのは特にありません。ただ、10年以上の付き合いの中で、WDとアイ・オー・データ機器は相性がいいと感じていました。当然、現場から上がってくる報告にも同じようなことが書いてあります。また、数年前にアーバインにあるWDの本社を訪れたことがあり、そのときに向こうのトップといろんな話をしたことがあります。そのときはまだ今回の締結に繋がるような話はしていませんが、お互いに顔を合わせて話したことがあったことは、今回の提携でお互いをパートナーとして選ぶときの判断材料の1つとなったかもしれません」

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提供:株式会社アイ・オー・データ機器
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2015年6月24日