ASUSTOR NASで始めよう――新生活に便利な3つのNAS活用術(1/3 ページ)

この春から新しい生活を始める人は、家電やPCの購入を検討している人も多いだろう。その中で1つ、プラス購入しておくと新生活をさらに便利にできるのがNASだ。

» 2017年03月13日 10時00分 公開
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 暖かい日も次第に増え、春の訪れを感じさせる今日この頃。新年度も間近となり、一人暮らしを始める準備をしている新大学生、新社会人の方も多いことだろう。それに合わせてパソコンを購入しようと考えている人もいるのではないだろうか。

 一人暮らしの自宅はいわば自分の城。一国一城の主として、自分の趣味嗜好を生かした快適空間を作り上げたいところだ。だが、その空間はそれほど広くはない。多目的に利用できる家電やデジタル機器などを駆使して、空間効率のよい利用方法を考えよう。

新生活向けNAS活用術

NASのススメ

 一人暮らしの限られたスペースを有効に使うためには、目的に応じてモノを置く場所を考える必要がある。すぐに手の届くところ、よく見えるところは利用価値が高く、ついつい便利なのでなにもかもそこに置いておきたくなる。だが、そうすると部屋が雑然としてしまい、すっきり片付かない部屋になりがちだ。

 例えば、PCのように頻繁に使用するものは普段から使いやすいところ、取り出しやすいところに置いておきたい。ノートPCであれば本などと同じように立てておくと場所もとらない。だが、リーズナブルなノートPCは内蔵ストレージ容量が小さい。最近は特にHDDではなく、SSDを搭載したモデルも多くなっている。

 SSDは駆動部品がないため、持ち運び時に落としたりしても故障しにくい。動作温度も低く抑えられるので、ノートPCには最適なストレージだ。しかし、HDDに比べると容量単価が高く、大容量のSSDを搭載したノートPCは割高感がある。しかもそういったモデルはCPUやメモリもスペックがよいハイエンドであることが多く、結果としてかなり高額になりがちだ。

 だからといって、外付けHDDを使おうとしても、結局、ノートPCのそばに置かなければならなくなる。いちいち接続するのも面倒になるし、取り出す際に落としてしまったりすると故障の原因にもなりかねない。

 その点、ネットワーク経由で利用できるNASはPCに直接つなぐ必要がない。本体を触る必要もほとんどないので、一度セットアップしてしまえば後はラックの中などに入れてしまってもいい。2ベイモデルだと国語辞典2冊分くらいのスペースしか必要としないので、放熱や地震対策さえきちんと行っておけば置く場所を選ばない。貴重な「すぐに使える、よく見える場所」を占有しなくて済むのだ。しかも、設定次第では自宅内に限らず、外出先からでもノートPCやスマートフォンでアクセスすることもできる。

 今回はASUSTOR NASで始める新生活のポイントを紹介する。

ASUSTOR NASの2ベイモデル「AS1002T」は初めてのNASに最適。フロント部の仕上げはASUSのルーターでも使われているダイヤモンドプレートデザインで部屋のインテリアになじみやすい

NASの選び方

 ASUSTOR NASはNASキットなので、ディスクは付属しない。予算と相談しながら、ASUSTOR NASのモデルとHDDのモデル、容量、本数を決めることになる。新生活に向けて初めてNASを購入するなら2ベイタイプのエントリーモデル、AS1002Tがよいだろう。HDDは数千円で購入可能なデスクトップ用の小容量モデルから、5万以上のNAS専用大容量モデルまでさまざまだが、ここは予算次第といったところだ。ASUSTORの互換性リストから動作確認がとれている製品を選ぼう。

 また、利用できる容量はHDDの容量、本数だけでなく、ボリューム構成によっても変わってくる。AS1002Tだと最大2本のHDDを内蔵することができるが、ボリュームの構成には複数の選択肢がある。

 最もデータ容量を多くとれるのがRAID0、JBOD、それにシングルボリュームで、搭載したHDDの全容量イコールデータ容量となる。データ効率がよい反面、RAID0やJBODだと1台でもHDDが故障したらすべてのデータがロストしてしまう危険性がある。シングルボリュームはHDD単位でボリュームを作るので、故障したHDDに保存されているデータだけが失われることになる。ただし、利用状況によっては片方のディスクはかなり余裕があるのに、他方は空き容量がない、というような使い勝手の悪さがある。

 本来であれば2本のHDDを冗長化させ、1台が故障してもデータが失われないRAID1で構成することが望ましい。だが、予算的にそれが難しい場合もあるだろう。ベイに空きがあればASUSTOR NASはデータを保持したまま、シングルボリュームをRAID1に変更することができるので、リスクを考慮した上で1本のHDDで使い始め、将来的にRAID1に移行するという手もある。また、RAID1の場合はHDDを1本ずつ交換して容量を増やしていくことも可能なので、最初は容量の小さなHDDで構成したRAID1で始めるのもいい。

ASUSTOR公式サイトの互換性リストで対応HDDを確認しよう(https://www.asustor.com/service/hd?id=hd)

ASUSTOR NASの初期導入は簡単

 ASUSTOR NASとHDDを購入したら次はセットアップだ。

 ASUSTOR NASにディスクを装着し、ネットワークケーブルを接続して電源を投入した後はネットワーク経由で初期設定を行う。PCから設定する場合はASUSTOR Control Centerを使用するが、今回はスマートフォンから専用アプリAiMasterを使った初期設定を紹介する。なお、設定にあたっては同じローカルネットワーク内にスマートフォンとASUSTOR NASがなければならない。スマートフォンを家庭内のネットワークにWi-Fiなどで接続してから設定を始めよう。

 初期設定で行うことはASUSTOR NASのOSであるADM(ASUSTOR Data Master)のダウンロード・インストール、それからボリューム構成の設定などになる。

AiMasterをGoogle Playからインストール(画面=左)。メニューバーの「+」をタップし、「自動検出」をタップ(画面=中央)。サーバーリスト(初期化なし)に表示されたASUSTOR NASを選択(画面=右)

初期化開始をタップ(画面=左)。ADMファイルのダウンロード(画面=中央)。途中でASUSOTR NASが再起動されればほとんどOSのインストールは完了(画面=右)

ようこそ画面が表示される。ワンクリックセットアップ(推奨)をタップ(画面=左)。パスワードを入力し、データストレージ要件を選択。最大容量はデータが冗長化されないため、「バランスが取れている」がおすすめ。「初期化開始」をタップ(画面=中央)。ボリューム設定が開始される(画面=右)

ASUSTOR NASの機能拡張AppCentralの利用には無料のASUSTOR IDが必要なので、ここで登録しておこう(画面=左)。名前、メールアドレス、パスワードを入力して次へ(画面=中央)。国、使用環境を入力すれば登録は完了(画面=右)

これでASUSTOR NASが使える状態に

 これでWindowsネットワーク上からはASUSTOR NASにあるPublic、Webという二つの共有フォルダが見えるようになった。だが、この状態ではまだ管理者アカウントしか登録されていない。通常利用のため、ユーザーアカウントを登録しておこう。引き続きAiMasterで追加設定を行っていく。

AiMasterからアクセスコントロールをタップ(画面=左)。「+」をタップしてユーザー登録(画面=中央)。必要事項を入力。名前とパスワードにはWindowsのログインIDと同じものを入れておくと認証時の入力が不要(画面=右)

一般ユーザーとして作成するので、権限は自己定義を選択(画面=左)。ユーザーグループとしてusersを選択(画面=中央)。共有フォルダが表示されるので、アクセス権を設定したいフォルダをタップ。なお、Webを有効にしておかないとAiDataなどが利用できないので注意(画面=右)

読み取りおよび書き込み、読み取り専用のどちらかにチェックを入れて戻る(画面=左)。ストレージの利用量を制限するクオータ。通常は設定しなくてもよいだろう(画面=中央)。適用可能な権限は拡張機能の利用権限を設定するもの。にはこの時点ではなにも表示されないのでそのまま次へ(画面=右)

内容を確認してチェックをタップすれば登録完了

 設定が完了したASUSTOR NASをPCから利用する場合には二つの方法がある。一つはUNCと呼ばれる「\\サーバ名\共有フォルダ名」という形でアクセスする方法。もう一つはUNCに対してネットワークドライブを割り当てる方法だ。どちらでも自分の好みで選べばよい。

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提供:株式会社ユニスター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2017年3月19日

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