“快”を実感できるストレスフリーPC「VAIO S13」（2/2 ページ）

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厳しい品質試験と最終工程でクオリティーを担保

　設計段階で剛性を追求したボディーは、実機での「品質試験」をクリアしてから製品化される。日本のメーカーらしく、国内特有の通勤ラッシュでの圧迫や振動をはじめ、持ち運びで想定される衝撃や圧力、不意の落下、高温多湿や寒冷地での動作など、あらゆる利用シーンを考え抜いた過酷な試験だ。

　試験内容は数十項目と多岐にわたる。150kgf（150キロの圧力）もの加圧振動、90センチ（身長170センチの人が小脇に抱えた高さを想定）からの落下、4つの角への衝撃、本体がしなるほどのひねり、液晶ディスプレイを閉じる際のペン挟み（ペンを挟んでも故障しないか）、液晶ディスプレイの加圧や開閉耐久など、全てを紹介しきれないほどだ。

パームレストに3キロの重りを載せ、PCを引きずってフットのすり減りをチェックする「摩耗試験」の様子

　出荷段階での品質を高める「安曇野FINISH」と呼ばれる工程にも注目したい。これは長野県安曇野市に構えるVAIO株式会社の工場で専任の技術者が1台ずつ仕上げを行うことで、初期不良や故障の発生を抑える工夫だ。VAIOが注力する品質試験や安曇野FINISHについての詳細は、こちらの記事をご覧いただきたい。

専任の技術者が1台ずつ最終チェックを行う「安曇野FINISH」

作業を快適にこなせるディスプレイとキーボード

　VAIO S13は優れたモビリティを実現していながら、ユーザビリティ（使い勝手）も全く損なわれていないどころか、ノートPCでは高い水準にある。その1つは前述した拡張性だが、ディスプレイ、キーボード、タッチパッドといったインタフェースまわりも完成度が高い。

　13.3型液晶ディスプレイはフルHD（1920×1080ピクセル）と高精細な表示で、色味も自然だ。複数のウィンドウを広げたオフィススイートでの文書作成も、商品写真や動画の編集もストレスなく効率よく行える。

　バックライトの光の向きを制御することで、消費電力を抑えつつ、ユーザーが正面から見ると明るく見える「集光バックライト」も搭載した。ディスプレイの輝度はかなり上げられるので、屋外で作業する場合も視認性をきちんと保てる。表面には、外光やユーザーの姿が映り込みにくい低反射コートも施しており、光沢タイプの液晶に比べて目に負担がかかりにくい。

　液晶ディスプレイの上部には、ビデオチャットや会議向けのHD Webカメラも搭載。プレゼンを想定した大音量、かつ人の声の聴き取りやすさに配慮してチューニングしたステレオスピーカーも内蔵しており、標準装備で幅広いビジネスシーンに対応できるよう工夫している。

13.3型液晶ディスプレイはモバイルシーンでも高画質を提供する

　作業効率に大きく関わるキーボードにもこだわりが詰まっている。ハイエンドモデルの「VAIO Z」と同じユニットを採用し、キー入力時のガタつきを極限まで抑え、耳障りなノイズを減らし、心地よく入力できるよう作り込んだ自慢の静音キーボードだ。会議中や静粛な場所でガチャガチャと音を立てずに操作できるのはありがたい。

　もちろん日本メーカー製なので、JIS配列のキーボードはレイアウトに無理がなく、ミスタイプを誘発するような不規則なキーピッチなどは見当たらない。キーピッチは約19ミリのいわゆるフルピッチ仕様でサイズに余裕があり、長時間の入力もストレスなく続けやすいはずだ。暗所で作業しやすいキーボードバックライトも備わっている。

　キーボードとともに重要な入力機器となるポインティングデバイスは、2ボタン式のシンプルなタッチパッドを採用した。昨今のノートPCではクリックボタンをタッチパッドに統合したクリックパッドが増えているが、ビジネスシーンで確実にボタンを押せるよう、あえてトラディショナルな左右クリックボタンを設けている。

「VAIO Z」譲りの静音キーボードと2ボタン式タッチパッドを搭載し、操作性にもこだわった

　その他、使い勝手の向上については、液晶ディスプレイを開くとキーボードの奥が持ち上がるチルトアップヒンジの採用により、設置面との段差がほとんどない「無限パームレスト」を実現。パームレストに手を置いた際、机上との段差で手首に違和感を覚えるようなことはなく、快適なタイピング環境の構築に貢献している。

設置面との段差を抑えた「無限パームレスト」

　こうしたキーボードの使いやすさは、ビジネスシーンでの利用が増えつつあるタブレットのソフトウェアキーボードや、2in1（ノートPCとタブレットの2台を1台でまかなえる機器）のキーボードカバーに対する明確なアドバンテージだ。移動中に膝の上など不安定な場所でも入力しやすいことに加えて、デバイス本体とキーボードカバーの2つを管理する面倒もない。

ビジネスを加速させる高レスポンス　セキュリティにも配慮

　モビリティとユーザビリティのバランスが取れているのは分かった。それでは、PCの基礎体力部分となるパフォーマンス（処理性能）はどうだろうか。

　もちろん、VAIO S13はパフォーマンスも優秀だ。Intelの第6世代Coreプロセッサ（i3、i5、i7）を搭載し、幅広い業務で高レスポンスを発揮する。薄型ノートPC向けの「Uプロセッサ」なので、タブレットや2in1に搭載される省電力タイプの「Yプロセッサ」より処理性能で勝っているのも大きなポイントだ。

　プロセッサとともに作業のレスポンスに影響するメモリとストレージのスペックも抜け目がない。メモリは最大16GBを選べるので、マルチタスクで重い処理を行うようなシーンにも十分対応できる。ストレージについても、VAIOブランドでは「PCIe対応第二世代ハイスピードSSD」と呼ばれる高性能SSDを選択でき、標準的なSATA SSDより約3.9倍速いパフォーマンスが得られる（同社調べ）。

　PCの起動からソフトウェアの処理待ち、データの読み書きといった日常業務にかかる時間が短縮されることで、幅広い業務の効率改善が図れるはずだ。

ストレージのパフォーマンス比較

　セキュリティ面では、TPM（Trusted Platform Module）のセキュリティチップを選択できる。紛失時にPCを分解されてストレージを取り出されても、中身のデータを抜き取られることを防げるオプションだ。業務に不要なポートやスロットの機能を無効化できるBIOSセットアップ、ネットワーク経由でのOS復帰（Wake On Lan）といったエンタープライズ向け機能にも対応する。

　購入時には用途や予算に応じてこうした仕様を取捨選択でき、最大4年間の長期保証や社内環境に合わせたカスタマイズを1台ごとに設定できるキッティング関連サービスも追加できる。最小構成価格は11万9800円（税別）からと、高性能・高機能な割に導入しやすい価格帯からラインアップを用意している点にも注目だ。また、ボディーカラーはブラックとシルバーの2色から選べる。

　定量的な評価は難しいが、カラーバリエーションに加えて、洗練されたデザインもVAIO S13の付加価値だろう。もともとVAIOブランドはデザインの人気が高いが、VAIO S13の薄型軽量ボディーはスタイリッシュな外観だ。全体にシンプルで主張しすぎないデザインながら、背面のヒンジ部にキラリと光るオーナメントをあしらっており、オフィス、客先、カフェなど幅広いシーンに溶け込みながらも、高級感を演出する。

カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色を用意。シルバーは少し青みがかったカラーで、VAIOのコーポレートカラーである「勝色」（理性の青と感性の紫を融合）のニュアンスを含めた

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　このようにVAIO S13は、薄型軽量ながら充実の拡張性、堅牢ボディー、十分なスタミナ、視認性の高いディスプレイと入力しやすいキーボード、そして素早いレスポンスと、今日のビジネスPCに求められるニーズを満たす絶妙なバランスが光る1台だ。

　VAIOブランドが長年培ってきた薄型軽量ノートPCの高い開発・製造技術をいかんなく発揮し、特に得意とする「高密度実装技術」（パーツを高密度に実装できる技術があれば、限られたスペースを有効活用でき、薄型化・軽量化で優位に立てる）のアドバンテージを生かすことで、ここまでハイレベルなバランスを実現できている。

　VAIO S13がもたらすストレスフリーな環境は、まさにVAIOが志す「快」のひと言。オフィス内の自席でも、会議室でも、そして外出先でも、つまりは時と場所を問わず、主力PCとして生産性の向上に期待できる。1億総ワークスタイル改革時代において、幅広いビジネスシーンで適応力の高いPCを探しているならば、VAIO S13は有力候補になるはずだ。

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