前項のQVR Pro ClientはTS-251Bと同じネットワークにあることが前提だったが、実際には外出先など離れたところだからこそ、見守りシステムで癒やされたいのではないだろうか。myQNAPcloudとAndroid・iOS用QVR Pro Clientでいつでもどこでも癒やされよう。
myQNAPcloudは自宅のTS-251Bをインターネット経由で利用するための仕組みだ。インターネットからアクセスが可能になるため、不用意な設定は情報漏えいなどの原因になりかねない。アクセスコントロールや管理者、ユーザーのパスワード設定には十分気を付けてほしい。
スマートフォンアプリはAndroid用とiOS用が提供されている。外部から利用できるかどうかの確認という意味も含め、TS-251Bとは異なるネットワーク(LTE接続など)から設定する。
これで外出先からも見守りシステムにアクセスできるようになった。友人や両親など、自分以外の人にもQVR Pro Clientを利用させる場合はさらに以下の2つの設定を行う。
myQNAPcloudのアクセスコントロールがパブリックだった場合、myQNAPcloudポータルから誰でもTS-251Bまでアクセスできてしまう。その先にもう一段、TS-251B自身の認証があるものの、そこまで誰でも到達できてしまうのはセキュリティ的にも良くない。プライベートの場合は自分(TS-251Bを登録した際のQNAP ID)だけしかアクセスできず、権限を制限した上で他の人を招待することができない。カスタマイズにするとTS-251Bにアクセスできるだけのユーザーを作成できる。
myQNAPcloudのアクセスコントロールを変更し、自分以外に招待した人だけがTS-251Bにアクセスできるようにしたら、次はQVR Proにもユーザーを作っておく。カメラの映像はプライベートな内容を含む場合があるため、権限の設定やユーザーの管理は慎重に行ってもらいたい。
一般的な監視システムは、システム一式の運用保守契約などもあり、高価かつランニングコストも高くつくため家庭で導入することは難しい。だが、TS-251BとWebカメラの組み合わせなら安価に構築できる上に、外出先や遠く離れた実家からでも利用できる。もちろん、TS-251Bは見守りシステムだけにしか使えなくなるわけではなく、同時にマルチメディアホームステーションやファイルサーバとしても活用できる。費用対効果は数字以上に大きいはずだ。
家を空ける機会が多くてペットの様子が気に掛かる、残業中に子どもの寝顔やペットの姿で癒やされたい、離れて暮らす年老いた親が心配、という人にはうってつけのソリューションだ。
もちろん、QVR Proはオフィスや店舗の入退出チェック、防犯カメラとしても活用できる。今回はWebカメラを使った例を紹介したが、IPカメラであればパン・チルト・ズームなどのカメラ操作、侵入、クロスライン、改ざん検出などの高度なイベント検知に対応したものもあるので、防犯システムの導入を考えているSOHO・SMBでも検討してみてはいかがだろうか。
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提供:QNAP株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年12月20日