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» 2019年06月28日 10時00分 公開

25年の歩みを社長に聞く(前編):エプソンダイレクトの安心感と信頼感が生まれる理由 伝説から始まった“ダイレクト”の変遷 (1/2)

エプソングループの中でPC事業を担うエプソンダイレクト。1993年の設立から一貫して守り続けてきたこと、顧客や時代の変化に対応してきたこと、今後に向けた取り組みなどを栗林社長に聞いた。

[PR/ITmedia]
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 エプソングループにおいて、PC事業を担っているエプソンダイレクト。1993年11月に設立された同社は、これまでの25年間、エプソングループが持つ「省・小・精」(「エネルギーを省く」「モノを小さくする」「精度を追求する」)などの技術力をベースに、日本で開発、生産、サポートを一貫して行う高い品質へのこだわりと、顧客が求める仕様に合わせてモノ作りを行える、小回りが利いた事業構造になっているのが特徴だ。

 今回と次回の2回に渡り、同社代表取締役社長 栗林治夫氏に25年間におよぶ歩みや、今後の成長に向けた取り組みを聞き、同社の魅力や強みとは何かに迫る。

EPSONDIRECT エプソンダイレクトの創業地は、長野県の雄大な自然の中にある

設立当初の「伝説」から会社はスタートした

 エプソンダイレクトは、1993年11月に設立した。

 当初は、セイコーエプソンの100%出資子会社として、DOS/Vパソコン「Endeavorシリーズ」の直販でスタートした。セイコーエプソンでは、1982年にハンドヘルドコンピューター「HC-20」を発売した他、1987年からは、NEC「PC-9800」シリーズの互換機である「PC-286」シリーズなどを発売。さらには、エプソンブランドのIBM PC/AT互換機を海外で販売していた経緯があった。

 これらのPCは、エプソン販売のパートナー会社を通じて販売が行われていたが、これに対して、Endeavorブランドで展開するエプソンダイレクトは、個人ユーザーを対象に、電話やWebで直販を行うというように明確なすみ分けがなされていた。

 エプソンダイレクトという社名も、「直販」の意味から付けられたものであった。

 実は、エプソンダイレクトの設立当初、PC業界では「伝説」とも言われる出来事が起こった。

 それは1994年1月、エプソンダイレクトが長野県塩尻市に設置したコールセンターに、1日だけで1万件もの問い合わせが殺到し、さらにその後も連日2万件もの問い合わせが集中し、電話回線がパンクする事態に陥ってしまったのだ。

 その当時は、外資系PCメーカーであるデルコンピュータ(現在のデル)が、国内でも電話による直販を開始していたが、PC-98互換機などで実績を持つエプソンが、日本のモノ作りによってPCの直販を開始するとして注目が集まり、このような異例の事態になってしまったのだ。

 このエピソードからも、同社がPCユーザーの大きな期待の中でスタートしたことが分かるだろう。

EPSONDIRECT エプソンダイレクトの栗林治夫社長

 エプソンダイレクトの栗林治夫社長は、「当時はまさに手探りの状態で、電話窓口を担当したのはわずか5人。予想をはるかに上回る反響だった」と、25年前の出来事を知るメンバーから聞いているという。

 当初は、電話による固定仕様でのパッケージ型PCの販売が中心だったが、1996年からはWebを活用したオンライン販売を開始。1997年からはBTO(Build To Order)を開始している。まずは、約2000通りの組み合わせでスタートし、その後、組み合わせ数を拡大して、現在では4億通りもの組み合わせの中から選ぶことができるという。

 1990年代、個人向けユーザーには、デスクトップPCの「EDiCube」が高い人気を博した他、業務用ビデオ編集システムである「CREASENSE」といった特定分野向けPCを独自に展開。2000年代には、手のひらサイズの小型デスクトップPC分野にもいち早く参入し、ディスプレイの裏に設置して利用できる、省スペース化を進めたPCの新たな用途提案でも先行した。

 幅広いニーズに対応できるBTOと、独自の切り口による製品展開の組み合わせが、量販店店頭では入手できない仕様のPCの選択につながり、これがエプソンダイレクトの強みの1つとして定着していった。

 2004年には、セイコーエプソンおよびエプソンダイレクトの2つのPC事業をエプソンダイレクトに一本化。2006年には、エプソン販売の100%子会社とし、法人向け市場を中心に、エプソンブランドでPC事業を推進する体制へと移行した。それが今の事業構造の確立につながっている。

EPSONDIRECT コストパフォーマンスに優れた「EDiCube」シリーズ。写真はダブルTVチューナーを備えた高性能なモデル。同社オリジナルのDV編集ソフト「DV Symphomovie」も手がけていた

今に至る大きな決断

 低価格路線を追求するか、付加価値路線を追求するか……。

 ITバブル崩壊による景気低迷の影響によって、PC市場全体が縮小する中で、販売台数を追ってビジネスを拡大する低価格路線か、付加価値を切り口に利益重視型のビジネスモデルを目指すのか。将来に向けた基本方針を巡り、社内では何度も議論を重ねたという。

 導き出した結論は、付加価値路線の追求だった。エプソンダイレクトの強みが発揮できるのは、付加価値路線であると判断したのだ。

 「お客さまに寄り添い、お客さまの困りごとを解決することこそが、エプソンダイレクトの強みを発揮できると考えた」と栗林社長は語る。

 そして、その選択の結果が、現在につながっている。

 PCメーカーには厳しい市場環境が続いているが、規模は小さいながらもエプソングループの中で事業を継続し、しっかりとした存在感を持っている現状を見ると、その判断は間違っていなかったといえる。

 これにより、法人ユーザーが求める最適な1台を、余分なコストを省いてタイムリーに届けるという、今につながるエプソンダイレクトの基本姿勢ができあがった。

 現在、個人ユーザー向けの販売比率は5%にとどまっており、95%は法人ユーザーが占める。個人ユーザー向けでスタートしたエプソンダイレクトのビジネスは大きく変化しているのだ。

 個人向けPCを中心として事業を拡大してきたのが第1期とすれば、付加価値路線を推進してきたこの時期は、エプソンダイレクトの第2期と位置付けられる。

EPSONDIRECT 25年の歩みを振り返る栗林社長
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2019年7月16日