超小型PCで業務効率改善！ Intel NUCにフォーカスするパソコン工房の狙いとは？（2/2 ページ）

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――サイネージ方面の反響はどうでしょうか？

菅原氏：超小型のボディーを生かしたデジタルサイネージ用途で導入いただくことも多いですね。大型ディスプレイの背面に取り付けられますので、デパートやホームセンターの案内版ですとか、電子部品メーカーでは工程表示に使うといった事例があります。

デパートでのデジタルサイネージや工場での工程表示装置などでNUCは活躍している。写真はホームセンターのデジタルサイネージ用として導入されたNUCだ

――最近ですと、超小型PCの選択肢が増えつつあると思いますが、御社ならではのポイント、選ばれている理由はどこにあるのでしょう？

菅原氏：確かに、Intel NUCはベアボーンの形で通販や店頭などでも買えまし、他社製品も増えました。弊社がNUCの取り扱いを始めて8年目になりますが、絶えず変化する業界で同一シリーズの製品を販売してきたこと、そこで得られた経験は強みだと思っています。大口にも対応できる製造工場やIntelさん、代理店さんとの協力関係による、安定した製品供給や高度な技術サポートができることに加え、お客さまと課題解決に取り組んでいく過程で得られたノウハウの蓄積があります。

　さらに、既存システムで正常に動作するか不安というお客さまのための導入前検証、導入の手間を削減するキッティング（OS、アプリケーション、ネットワークの初期設定などの代行）サービスなどについても、豊富な実績、事例を元に柔軟に対応しており、その点も高く評価していただいていると思います。

――新型コロナウイルスの影響は出ているのでしょうか？

菅原氏：春頃はさすがに動きが鈍かったですが、夏頃から新規導入やリプレースのご相談をいただいており、現在は全国各地の支店向けに設置作業が進行中の案件もあります。これは余談ですが、導入済みのお客さまからはテレワークやローテーション勤務を見据えて、NUCを自宅へ持ち帰って使うというやり方もできるね、というお話もいただいております。

――今回投入された新モデルの特徴について教えてください。

菅原氏：ハードウェア的には、Intelの第10世代Coreプロセッサ搭載という正統進化といったところですが、M.2 SSDを標準搭載し、コストパフォーマンスの向上と2.5インチドライブが増設可能になりました。CPUもCore i3-10110UやCore i5-10210U、そして後継モデルとしてCeleronを用意しています。また、お客さまからご要望をいただくことが多かったWindows 10 IoTを選べるようにしました。

――組み込み向けの需要が増えているということでしょうか？

菅原氏：Windows 10 IoT Enterprise LTSB／LTSCの特徴は、強固なセキュリティを確保しつつ、大型アップデートをスキップして長期的に安定した環境が提供できることにあります。必ずしも組み込みというわけではなく、頻繁なWindows Updateをしたくないというお客さまが多くいらっしゃいますので、そのご要望にお応えしたものです。基幹業務システムが動作する環境を維持したい、Zoomの会議用端末に使いたい、RPA（Robotic Process Automation）を使うので同じ環境を保ちたいといったご要望がありました。

――今後の展開について教えてください。

菅原氏：医療機関、製造業、サイネージといった特定業種向けについては、これからもお客さまのニーズにお応えできるように力を入れていきたいと考えています。最近では製品も進化し、バリエーションも増えていますので、これらの業種以外にもNUCの特徴が生かせる市場はあると感じています。

　実際にVRやCADなど、グラフィックス性能が必要だが、既存環境から省スペース化したいというご相談もいただいています。コンパクトでパワフルなNUCの魅力を生かして、課題解決のお役に立てればうれしいですね。

――最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします！

菅原氏：Intel NUCはまだまだ可能性がある製品だと感じています。お客さまの業務効率を改善し、課題解決のお役に立てることができ、PCの使い方が変わる製品だと思っています。

　この製品を初めて知った、知っていたけれど実際に導入するには懸念がある、というお客さま向けに動作検証用機材の貸し出しなど、導入前のご相談にも柔軟に対応しておりますので、ぜひお気軽にお声がけいただければと思います。

　パソコン工房は全国に営業所も展開しておりますし、導入の手間を軽減できるキッティングなども含めて、導入に際してご不安な点やご要望などについてもお気軽にご相談下さい。