エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から、パワフルなクリエイター向けノート「Creator Z16 A11U」シリーズが登場した。藤原ヒロシ氏との限定コラボモデル「Creator Z16 Hiroshi Fujiwara Limited Edition」と共に細かくチェックした。
SNSの普及により、誰でも気軽に写真や動画を撮影してYouTubeやInstagram、Twitterといったプラットフォームで、クリエイティブな作業を楽しめるようになった。写真のRAW現像や動画編集はPCのパフォーマンスが作業の快適さに直結するため、凝った編集をしたり、高解像度のデータを扱ったりする場合は高性能なPCが欲しくなってくる。作業しやすく、色を正確に再現可能な画面、素材の取り込みや保存/管理に使う周辺機器を活用できる高速インタフェースなども必要になる。
エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から登場したクリエイター向けPC「Creator Z16 A11U」は、そういったニーズにズバリ応える製品だ。8コアCPUとGeForce RTX 3060 Laptop GPUを搭載し、クリエイティブワークを軽快にこなせる高い性能、色再現性に優れた16型液晶ディスプレイを、約2.2kgで厚さが約15.9mmの超薄型ボディーにまとめるなど、見どころ満載の製品となっている。
これから、実機を見ながらその魅力を見ていこう。なお、Creator Z16 A11Uシリーズには、藤原ヒロシ氏とのコラボレーションした後述の限定モデルを含めて4モデルが販売されているが、今回の評価機は、CPUにCore i9-11900Hを搭載したハイスペックモデル(Creator-Z16-A11UET-010JP)だ。
超薄型のボディーは、質感の高さが印象的だ。アルミニウム合金の削り出しで成形されており、カラーは「ルナグレー」と呼ばれるやや暗めのグレーになっている。表面をサンドブラスト加工で上品に仕上げつつ、シャープにカットされた側面のみヘアライン加工でアクセントを付けて、シンプルながら洗練された高級感ある外観に仕上げている。
ボディーサイズは約359(幅)×256(奥行き)×15.9(厚さ)mmと、16型の画面を採用するだけに底面積は広めだが、薄さが際立つ。開発段階で米軍の調達基準である「MIL-STD-810G」に準拠した耐久性テストをクリアしており、持ち運びも安心して行える。実際に手にした感触は、金属製ならではのずしっとした重みとともに剛性感が高く、強度に対する不安は全く感じない。
90Whrの大容量バッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は公表こそされていないが、PCMark 10/Modern Office Battery Lifeの実測値で7時間以上の動作が可能だった。
通信機能は、Wi-Fi 6対応の無線LANとBluetooth 5.2を標準で装備する。インタフェースは、Thunderbolt 4(USB Type-C)を2基装備しており、Thunderbolt対応のビデオキャプチャデバイスや外付けSSDなど、高速な周辺機器を本来の性能で利用できる。また、USB 3.2 Gen 2 Type-A端子も2基備えており、USB Type-Aの周辺機器も変換アダプターなしでそのまま利用可能だ。
液晶ディスプレイの上部にアレイマイク、92万画素のWebカメラとIRカメラを備え、パームレストにはWindows Hello対応の指紋センサーを内蔵している。指紋を登録しておけば、PCがロックされた状態からセンサーに軽く触れるだけですぐにログインできるし、顔を登録しておくだけでカメラに顔を向けるだけで簡単にログインが行える。セキュリティの確保と利便性のバランスが取れた仕様だ。
CPUはCore i9-11900Hを搭載する。開発コード名「Tiger Lake-H」で知られる第11世代Coreプロセッサの8コア16スレッドモデルで、その中でも上位の存在だ。
このセグメント(TDP45Wクラスの高性能ノートPC向け)は特に前世代からの進歩が大きく、シングル/マルチスレッド性能、電力効率ともにアドバンテージが大きい。
クリエイティブ用途で快適さの鍵を握るGPUとして、NVIDIAのGeForce RTX 3060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは6GB)を採用する。最近のクリエイティブアプリケーションはGPUの機能も積極的に使うようになっている。プレビュー表示や描画処理、AIを活用した超解像処理、特殊効果などさまざまな部分でGPUが活用されており、CPU内蔵GPUよりも高性能なNVIDIAの外部GPUを搭載する点は大きなアドバンテージになる。
中でもこのNVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPUは、クリエイティブ向けとしては最有力といってよい選択肢だ。AI推論に特化したTensorコアの実装、ハードウェアデコーダー/エンコーダー(NVENC)、6GBのグラフィックスメモリ容量と、クリエイティブ活用で重要な要素を満たしており、AI処理、エンコードも含めたGPUアクセラレーションによる十分なメリットを受けられる。
もちろん、GeForce RTX 3060 Laptop GPUは、ゲームの性能も優秀だ。フルHD解像度までならば、大抵のゲームは快適にプレイできるだろう。さらに、NVIDIAは、AI推論機能を活用した音声/映像のノイズリダクション、バーチャル背景などを扱う「NVIDIA Broadcast」を配布している。ビデオ会議や配信用途などでもRTXのアドバンテージは大きい。
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提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年12月3日