今こそ「Windows Autopilot」で新たな一歩を踏み出そう!(1/2 ページ)

緊急事態宣言の解除以降、日によって働く場所が異なるハイブリッドワーク環境下では、PCなどの業務デバイスのキッティングから利用者に届ける作業1つを取っても非常に煩雑だ。こういった時間と手が掛かる作業を少しでも軽減できないか……。ここでは、システム管理者の悩みを解消してくれるMicrosoftの「Windows Autopilot」を取り上げる。

» 2021年12月28日 10時00分 公開
[大原雄介PR/ITmedia]
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Windows Autopilot Microsoft クラウド & ソリューション事業本部 テクニカル スペシャリスト 太田卓也氏

 Microsoftは、2018年から「Windows Autopilot」と呼ばれる、システムのデプロイや管理を行うツールをエンタープライズの顧客向けに展開している。

 これまでは認知が広がっておらず、注目される機会も少なかったが、新OSとなるWindows 11の提供開始やWindows Autopilot対応機種の充実などにより、最近急速に脚光を浴びつつある。

 そのような動向について、Microsoftの太田卓也氏にお話しを伺った。

新しいワークスタイル環境下で発生するシステム管理者の悩み

 2020年から、世界的規模で断続的に襲い掛かってきているCOVID-19は、まだ完全に収束というにはほど遠い状況にある。これは当然、日常の勤務形態にも影響を及ぼしており、昨今は再びオフィスへの出勤を始めた企業も少なくないが、全面的にリモート勤務を中止というよりは、週に何日か出勤といった形でオフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」が広がりつつある。もちろん、今後の状況次第では再び全面リモート勤務に戻る会社もあるだろう。

Windows Autopilot

 このような状況では、IT管理の作業はさらに困難を極めることになる。当然出勤した人からはオンサイトでの対策を求められ、テレワークの人からはリモートでの対応を求められるからだ。ハードウェアの故障やソフトウェアのアップデート、トラブル対策などをオンサイトとリモートの両方で対応するのは、無駄に負荷が増えるだけである。

 これに絡んでもう1つ、大きなトレンドとして言えるのはソフトウェアのクラウド移行だ。一昔前から、業務アプリケーションなどはWebに移行するのが一般的になっているが、実際には特定のブラウザの特定バージョンに、さまざまなアドインとかプラグインを組み合わせて使うため、OSはもとよりブラウザのバージョンすら厳密に決められている、なんてことが珍しくなかった。

 いわゆる「クラウドネイティブ」からかなり遠い形で稼働していた訳だ。とはいえ、ちょっと昔は、例えばOSのアップデートなども人手で行っていた。だから「単にOSをアップデートしない」という選択を取ることで、簡単に環境の維持が行えた。

 ところが昨今、OSやブラウザは自動でアップデートされるのが普通になっており、こうした昔ながらの業務アプリケーションの利用は次第に難しくなりつつある。

 加えて、リモート勤務に対応するとなると、オンプレミスのWindows ServerにVPNで接続といったことが必要になる訳で、この運用コストが馬鹿にならない。長期的には業務に使っているWindows Serverをクラウドに移行することを考えるべきであり、その際には業務アプリケーションも従来の作り方からクラウドネイティブに切り替えてゆくことも避けられなくなりつつある。

変わるシステム管理の在り方

 こうしたクラウドネイティブが前提となる環境においては、システム管理の在り方も変わってくる。これまでのやり方は、例えば新規マシンのインストールとか、既存マシンの再インストールとかでは、OSと必要なライブラリやミドルウェア、業務アプリケーションなどを組み合わせてパッケージを作り、そのパッケージをロードする形で実施していた。

Windows Autopilot 一連の作業を、全てIT部門の担当者が行う必要があるという点も、この方式の問題点の1つだ

 このためのツールとして、Microsoftから「Windows Assessment and Deployment Kit(ADK)」や、「Microsoft Deployment Toolkit(MDT)」、あるいは「Microsoft Endpoint Configuration Manager(MECM)」と呼ばれるツールが提供されており、これら利用してOSやアプリケーションの配布、アップデートの作業を行う形になっていた。

 もちろん、現在もMECMは利用可能だし、オフラインのアプリケーションなどを多数使わざるを得ない環境においては、事実上唯一の選択肢である(こういうツールを一切使わずに手作業で環境を整える、という案もあるにはあるが)。

 ただ、これだけ煩雑にOSやアプリケーションのバージョンが上がっている昨今の状況では、必然的にパッケージの作り直しも頻繁に発生することになる。この手間も決して馬鹿にならない。

 これに対して、Windows Autopilotでは全く発想が異なる形で、新規マシンのインストールや設定が行える。Windows Autopilotのベースとなるのは「Microsoft Intune」という、やはりMicrosoftから提供されているツールである。

 Intuneの目的は、業務が多彩な機器を利用することを念頭に、これらを一括管理するプラットフォームを構築することにある。このIntuneを利用して、簡単にWindowsマシンのセットアップを行えるようにするのがWindows Autopilotである。

Windows Autopilot 国内ではBYOD(Bring Your Own Device:私用端末の業務利用)をセキュリティの観点から禁止し、その代わり会社から端末を支給するケースが多いので、やはりWindowsマシンだけでなくiOS/Android機器も管理する必要がある
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